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エドワーズライフサイエンス
「ビジレオ モニター」の
血行動態測定機能が向上
〜ハイパーダイナミック状態の
低侵襲血行動態測定が可能に〜

(2009/5/26)

●問い合わせ先
エドワーズライフサイエンス(株)
広報室
TEL 03-5213-5867
http://www.edwards.com/jp

ビジレオ モニター / フロートラック センサー

 エドワーズライフサイエンス(株)は,血行動態を継続的に測定する「ビジレオ モニター」にこのたび,ハイパーダイナミックとよばれるショック状態にも対応できるソフトウェアの更新(V3.02)を行った。

 患者さんの予後改善にとって,適切な薬剤投与と輸液管理は極めて重要で,一人ひとりの患者さんの状態に合わせて行うことが必要である。その際に指標となるのが血行動態の測定で,これを低侵襲かつ高い精度で行うことが求められていた。特にICUや救急病棟に入院している患者さんには,ハイパーダイナミックとよばれるショック状態特有の血行動態の変化が起こることがあり,正確な測定が困難になることがあったが,今回の更新により,このような特殊な状態においても,心拍出量(心臓が1分間に送り出す血液の量)や血圧の変化に対する測定精度が向上した。

 これにより,手術室やICU,救急病棟などにおいて,ビジレオ モニターが低侵襲な血行動態モニタリング機器として,より多くの患者さんに使用されることが期待される。

●ビジレオ モニターと測定の仕組み
患者さんにすでに確保されている腕や足の付け根などの末梢血管の動脈ラインにセットした「フロートラック センサー」をビジレオ モニターに接続すると,動脈ラインから得られる血圧の波形をビジレオ モニターが解析する。
心拍出量の測定は,心臓の中にカテーテルを入れて肺動脈部で測ることができるが,「ビジレオ モニター」と「フロートラック センサー」を組み合わせて使用することにより,カテーテルを肺動脈まで挿入すること自体がリスクになる患者さんや,心臓自体には問題はないものの血行動態を看視する必要のある患者さんなどにも使用できる。

●ハイパーダイナミック状態の血行動態について
全身性の感染(セプシス)などによって低血圧に陥る状態をハイパーダイナミックと呼ぶ。
正常な状態では,血圧は中枢から末梢血管にいくにつれ高くなるが,ハイパーダイナミック状態では,末梢血管が拡張し血圧が逆に低くなることがある。そのため,末梢部での測定では,心拍出量を過少評価してしまうことになる。
更新されたビジレオ モニターでは,そのようなハイパーダイナミック状態でも,より信頼できる心拍出量を測定することができる。