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富士フイルム
「超高感度イムノクロマト法インフルエンザ診断システム」新発売

(2011/10/6)

●問い合わせ先
富士フイルムメディカル(株)
営業本部 マーケティング部
TEL 03-6419-8033
http://fujifilm.jp/business/healthcare/

 

  富士フイルム(株)は,写真の現像プロセスで用いる銀塩増幅技術を応用することで,一般的な診断薬と比較して約100倍の高感度でインフルエンザウイルスを検出できる「超高感度イムノクロマト法インフルエンザ診断システム」を開発した。本システムは,ウイルスの有無を自動判定するデンシトメトリー分析装置「富士ドライケム IMMUNO AG1(イムノエージーワン)」と専用の体外診断薬「富士ドライケム IMMUNO AG カートリッジ FluAB」を組み合わせて提供するもので,平成23年10月24日から富士フイルムメディカル(株)を通じて発売する。

デンシトメトリー分析装置「富士ドライケム IMMUNO AG1(イムノエージーワン)」と専用の体外診断薬「富士ドライケム IMMUNO AG カートリッジ FluAB」

  医療の現場では,インフルエンザの重症化や二次感染を防ぐために,発症初期での迅速で正確な診断が求められている。現在,外来診療の現場で広く使用されている「イムノクロマト法による診断薬」は,患者の鼻や喉から採取した検体と試薬の抗原抗体反応によって試薬上に現れる判定ラインを目視で確認し,陽性/陰性を判定する。短時間で判定結果が得られる一方で,発熱などの症状が現れてから半日前後を経過し,ウイルスが一定量に増えないと陽性判定が困難なことや,目視による判定が求められるため判定誤差が生じやすいという問題点があった。

  今回発売する「超高感度イムノクロマト法インフルエンザ診断システム」は,写真の現像プロセスで用いる銀塩増幅技術の応用により,試薬中の金コロイド標識の周りで銀を増幅させて標識のサイズを拡大することで,試薬上に検体と試薬の抗原抗体反応によってできる判定ラインをよりはっきりと示すことができる。一般的なイムノクロマト法の診断薬と比較して約100倍の高感度でインフルエンザウイルスを検出することが可能となった。さらに,同社が生化学自動分析装置やデジタルカメラなどで培った画像認識技術を応用した読み取り機能搭載の,デンシトメトリー分析装置「富士ドライケム IMMUNO AG1」で測定結果を自動判定することで,判定誤差を格段に低減させた。これにより,発症初期などのウイルスが少ない状態における診断精度を大幅に向上。分析装置はコンパクトな外形で設置場所を選ばず,簡単な操作で3分半〜15分で判定結果を得ることができる。

●主な特長

(1) 一般的な診断薬の約100倍の超高感度でインフルエンザウイルスを検出することが可能。
写真の現像プロセスで用いる銀塩増幅技術の応用により,検体中のインフルエンザウイルスに反応する金コロイド標識の周りで銀を増幅させ,標識のサイズを拡大し,判定ラインを飛躍的にはっきり表示させる事に成功。これにより,発症初期などウイルスが少ない状態における検出精度を大幅に向上させた。

(2) 独自の画像認識技術を応用した,簡単操作の分析装置で測定結果を自動判定。
患者から採取した検体を滴下した「富士ドライケム IMMUNO AG カートリッジ FluAB」を「富士ドライケムIMMUNO AG1」に挿入するだけで,3分半〜15分で簡単に判定ができる。目視判定により発生する判定の誤差を無くし,同一基準による客観データが得られる。また,陽性判定時と終了時(15分)に光と音で知らせるので,反応時間をタイマーで管理する必要がない。今後インフルエンザウイルス以外の検査項目も,専用カートリッジの種類を換えるだけで同様の操作で測定できるよう,対応する予定。

(3) コンパクトな外形でどこにでも設置が可能。
分析装置「富士ドライケム IMMUNO AG1」は幅180ミリ,奥行き200ミリのコンパクトな外形に設計。場所を選ばず設置できる。