取材報告

2005
「Body Diffusion研究会2005」が開催

演者全員によるディスカッション
演者全員によるディスカッション

 

似鳥俊明 氏
似鳥俊明 氏
(杏林大学)

 2月26日(土),東京 丸ビルホールにおいて,東芝メディカルシステムズ(株)共催による「Body Diffusion研究会2005」が開催された。この研究会は,MRIの新たなアプリケーションとして最近注目されている躯幹部拡散強調画像(Body Diffusion)に関するオープンな情報交換の場として設けられた。Body Diffusionは,臨床でのデータの蓄積が少なく,有用性や適応についての明らかなエビデンスを得るまでに至っていない。冒頭,座長の似鳥俊明氏(杏林大学医学部放射線医学教室教授)は,「疑問点の多いBody Diffusionを真っ正面からとらえる場」と,研究会の目的を説明した。

 研究会はまず,原留弘樹氏(杏林大学医学部放射線医学教室)が,Body Diffusionの変遷,撮像法などを総説として基調講演した。続いて,小林邦典氏(杏林大学医学部付属病院放射線部)が拡散強調の仕組みについて,室 伊三男氏(東海大学医学部附属病院放射線技術科)が呼吸停止しない撮像法をそれぞれ紹介した。この後,小林泰之氏(自治医科大学附属大宮医療センター放射線科講師)が腫瘍ごとのBody Diffusionの有用性を発表。日本赤十字社医療センター放射線科副部長の扇 和之氏が「躯幹部拡散強調画像─擬陽性や拡散強調画像とADCとのdiscrepancyを中心に」と題し講演した。また,奈良県立医科大学放射線医学教室助教授の廣橋伸治氏は,FDG-PETとの比較を行った。

 これらの発表後には,扇氏が進行役を務め,演者全員での ディスカッションが行われた。信号強度やADC(拡散係数),撮像時の呼吸法について意見が交わされたほか,参加者からも撮像テクニックについての数多くの質疑があった。400人を超えて満席の会場からは,日本磁気共鳴医学会の杉村和朗会長(神戸大学大学院医学系研究科教授)もコメントするなど,改めてBody Diffusionへの注目度の高さがうかがえる研究会となった。