2006 国際医用画像総合展

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ブースリポート
シーメンス旭メディテック この企業のHPへ ITEM特集トップへ
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SIEMENS

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Proven Outcomes〜予防医学からフォローアップまで,かつてない技術からかつてない成果の創造をめざす

長谷川有季
メディカルソリューション マーケティング本部
マーケティングコミュニケーショングループグループ長
長谷川有季 メディカルソリューション マーケティング本部 マーケティングコミュニケーショングループグループ長
今年のブースのテーマは,「Setting the Trend. Again. from preventive care to rehabilitation」です。医療の分野ではこれまで,シーメンスがトレンドをつくってきたと自負していますので,また今年も新たなトレンドをつくることをめざしています。ただ,これは決してテクニカルの部分のみを向上させるという意味ではなく,むしろ,トータルソリューションを通じて医療全体を見ることで,医療機器が果たす役割について考え,より患者さんのためになるようなクリニカルアプリケーションの開発をめざすものです。Dual Source CT「SOMATOM Definition」は,そのひとつのプロダクトシンボルであり,機器の性能だけでなく,診断ワークフロー全体にとって最適化した製品となっています。テクノロジーよりもソリューションでトレンドをつくっていこうという姿勢です。

また,患者さんを中心としたコミュニケーションシンボルとしての表現が「Proven Outcomes」という言葉です。これは,ユーザーの皆さまが,実際にシーメンスの製品を使ってどのように医療に貢献したかを定量的に評価していただき,それに基づいて製品のPRをしていくことをシーメンスのカラーとして強く打ち出していこうと考えています。その姿勢を表現しているのが,ブース正面の大きなスクリーンです。これまでのようにイメージを伝えるものでなく,ユーザーの先生方の声を皆さんにお伝えしています。予防医学から診断,治療,フォローアップまで,すべてラインナップしているのはシーメンスだけですので,今後もより多くのお客様のニーズに応えられる製品開発を続けていきたいと考えています。(4月8日取材)
Siemens AGのDon Fowler氏(Senior Director of Global MR Sales:右)と,シーメンス旭メディテックの綾戸隆明氏(メディカルソリューションマーケティング本部MRグループグループマネージャー:左) ITEM2006に合わせて来日したSiemens AGのDon Fowler氏(Senior Director of Global MR Sales:右)と,シーメンス旭メディテックの綾戸隆明氏(メディカルソリューションマーケティング本部MRグループグループマネージャー:左)
●CT
早川 護 マーケティング本部CTグループプロダクトマネージャー

Dual Source CT「SOMATOM Definition
ブース正面の最も目立つ場所で紹介しているのが,Dual Source CT「SOMATOM Definition」です。管球と検出器を2対搭載して,撮影とデータ収集を同時に行うため,時間分解能は83ミリ秒,心臓のスキャンデータ収集は,わずか6秒程度で行うことができます。いま,CT開発は多列化の方向にありますが,シーメンスでは列数はあまり重要視しておらず,臨床ベースで何がしたいのかを追究しています。では,シーメンスでは64スライスの次がDual Source CTか,というとそうではなく,ひとつの選択肢としてこのような形態のCTを製品化し,現在実際に臨床で稼働しています。「SOMATOM Definition」では,時間分解能が飛躍的に向上するだけでなく,2つの管球を搭載し,異なったエネルギーで曝射することで骨などのサブトラクションが容易になり,これまでとは違ったイメージング分野に踏み出せます。また,「SOMATOM Definition」は心臓のみをターゲットにしているのではなく,全身に対応します。ですから,救急医療からこれまでにない新しいイメージングまで,幅広く対応できる装置ということです。
(早川 護 マーケティング本部CTグループプロダクトマネージャー)

●MRI
MAGNETOM Trio水内 宣夫 マーケティング本部MRグループプロダクトマネージャー

3T装置の「MAGNETOM Trio」,1.5T装置の「MAGNETOM Espree」を展示しました。1.5装置は全部で3機種あり,「MAGNETOM Avanto」,「MAGNETOM Symphony Advanced」も含めて,コイルはすべて“Tim”を使っていきます。昨2005年に薬事承認された3T MRI「MAGNETOM Trio」は,40mT/mの最大傾斜磁場強度とスリューレート200mT/m/sという強力な傾斜磁場性能,40cmのDSV(Diameter Spherical Volume)全体にひずみや乱れを起こさない0.25ppm Vrmsの磁場均一性を持ち,脂肪抑制が均一で広範囲の検査も可能になりました。そして,次にはそこに,Timが搭載される予定です。
 Timについては,この2年間で十分市場で認知されたのではないかと考えていますので,今回の展示では,Timの技術で何ができるのかをご紹介しています。その主なトピックが,「syngo SWI」,「syngo SPACE」,「syngo GRAPPA」,「syngo REVEAL」,「syngo BEAT」の5つです。なかでも,「syngo SWI」はシーメンスだけのアプリケーションです。静脈系の血管や疾患をきれいに描出できるという特長があります。例えば海綿状血管腫ですが,いままでですとT2やFLAIR,または造影でも見づらかった病変が非常によく見えるようになります。磁化率が強調され,コントラストのはっきりした,誰が見てもよくわかる画像が得られますので,新しいコントラストを描出するアプリケーションとして期待されています。また,「syngo SPACE」ではボリュームデータを取ることができるため,T2強調像を約5分で撮像し,MIP像を得ることができます。さまざまな部位で等方型ボクセルデータを実現できるということで,感覚的にはMSCTと同じです。そして,これらのすべての技術を支えるベースとなっているのが“Tim”であるということです。
(水内 宣夫 マーケティング本部MRグループプロダクトマネージャー)


●Angiography & X-ray
木原徹也 マーケティング本部AXグループプロダクトマネージャーDynaCT
今回のAXブースのテーマは「Innovation」,つまり,さらに一歩先をいくシステムであるということです。なかでも,FDの優位性を最大限に生かしている製品が「DynaCT」です。「DynaCT」は,アンギオシステムでありながらCTのような軟部組織の立体断面像の描出を可能にします。すでに市場投入から1年半がたち,国内でも20施設以上で稼働しています。プレゼンでは,これまで以上に低コントラスト分解能が上がり,さらに短時間での収集が可能な第2世代の「DynaCT」をご紹介しています。また,もう1つのInnovationとして,バックグラウンドの3D像に透視像を重ねていく,3D ロードマップ「iPilot」があります。これは,特に複雑な血管走行の頭部のコイリングなどをする際に,非常に有用です。さらに,スラブリコンでは,ターゲットとなる部分だけを,最短1分で画像再構成することができます。このように,アプリケーションが充実するということは,それだけインターベンションの手技の幅が広がるということにつながります。
「DynaCT」を搭載できる装置のラインナップは,30cm×38cmの大型ディテクタを搭載した3装置,「AXIOM Artis dFA」,「AXIOM Artis dTA」,「AXIOM Artis dBA」があります。
(木原徹也 マーケティング本部AXグループプロダクトマネージャー)

●Molecular Imaging
川野輝喜 マーケティング本部分子イメージンググループプロダクトマネージャー

Molecular Imaging
分子イメージングのブースでは,「融合画像」をテーマとしています。機能画像を提供する核医学と,形態画像,解剖学情報を提供するCTを融合させるということで,PET/CT「biograph」とSPECT-CTを展示しています。「biograph」には,PETイメージングのためにシーメンスが開発した超高感度検出器「LSOクリスタル」を搭載し,高画質,低被曝を実現しただけでなく,検査時間も従来の半分に短縮することが可能になりました。SPECT-CTについては,現在,需要が非常に高まっており,特に腫瘍分野での評価が進んでいます。その中でも特に,前立腺がんの骨転移では,PETよりもSPECTの方が感度が非常に高くなります。また,ガンマカメラの場合は,腫瘍の診断に限らず脳血流,心臓領域,肺野領域など,腫瘍以外の領域でも活用できますので,幅広い分野で臨床ニーズが高まっています。
(川野輝喜 マーケティング本部分子イメージンググループプロダクトマネージャー)

●Healthcare Services
松本 寿 HS事業本部イメージマネジメントグループグループ長Healthcare Services
HSブースでは,放射線科を中心としたワークフローの改善や病院経営の効率化に貢献する2つのPACSを中心に展示を行っています。1つは放射線向けトータルパッケージの「Suite」,もう1つがよりシンプルで経済的なシステム構築が可能な「SEINET Sky」で,こちらはシーメンスがテクマトリックス(株)と業務提携して販売を開始した読影レポートシステム「XS-Report」を搭載することができます。「XS-Report」は,1つのホストコンピュータでモニタが3面構成となっており,一番左が日本語の放射線科用のレポートシステム,2面が読影用のPACSシステムとなります。特長は,「SEINET Sky」と「XS-Report」が完全に連動しており,レポート側からPACSの状態を完全に読み取ることができますので,レポート用に情報を入力しなくても情報の共有が可能なことです。
 また,院内全体で情報システムを構築しようという大規模病院向けにご紹介しているのが,シーメンス共通のインターフェイスであるsyngoベースのビューワ「syngo Suite Web」です。インターネットエクスプローラ上で簡単にビューワ連携ができ,syngoのビューイング機能がご利用いただけます。そのため,URLでアクセスした画面に患者様のIDとコードを入れていただけば,その患者様の検査画像を簡単に呼び出すことができます。syngoがWeb上でご利用いただけるというのは初めてのことで,これにより,検査装置や読影コンソール,配信先のすべての操作環境をsyngoで統一することが可能です。将来的には,放射線科全体の情報をデータベースレベルで連携し,すべてのワークフローを同一プラットフォーム上でご提供することも検討しています。
(松本 寿 HS事業本部イメージマネジメントグループグループ長)

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