技術解説(富士フイルムヘルスケア)

2022年8月号

Breast Imaging最新技術

診断をさらに“深める”乳房超音波検査の新しいリアリティ

2022年4月より販売を開始した「ARIETTA 850 DeepInsight」および「ARIETTA 650 DeepInsight」は,「超音波画像の未来がはじまる」をコンセプトに,AI技術*を活用し,さらなる高画質化を実現した“DeepInsight技術”を搭載した新時代の超音波診断装置である。

●AI技術を活用した高画質化技術

DeepInsight技術は,超音波診断装置の画質を大幅に向上させるノイズ除去技術である。AI技術を活用して超音波信号と電気ノイズを区別し,診断に必要な信号を選択的に抽出する。その結果,電気ノイズに埋もれていた微細な組織や複雑な組織構造を,より明瞭に描出することが可能となる。
DeepInsight技術に,既存の超音波の送受信技術(eFocusing)や臓器などの組織構造の視認性を高める高画質化技術 (Carving Imaging)を組み合わせることで,浅部から深部まで,より高精細に,検者・被検者によるバラツキの少ない安定した画像を提供する(図1)。

図1 浅部から深部までフォーカス依存のない高精細画像

図1 浅部から深部までフォーカス依存のない高精細画像

 

●微細血流の可視化

“Detective Flow Imaging(DFI)”は,これまで描出が困難であった低流速の血流を表示するイメージング技術である。関心領域全体の信号を解析し,血流とモーションアーチファクトで異なる特徴量を用いて弁別することにより,モーションアーチファクト成分を効果的に除去することが可能となり,低速血流の検出感度が向上する。DFIは,より微細な血管の走行を確認することができ,薬物療法の効果判定や,より的確な生検部位の特定などに貢献することが期待される。

*AI技術のひとつである機械学習を用いて開発・設計したものです。実装後に自動的に装置の性能・精度は変化することはありません。

ARIETTA,DeepInsight,eFocusing,Carving Imagingは富士フイルムヘルスケア株式会社の登録商標です。
ALOKAは日本レイテック株式会社の登録商標です。
ALOKA ARIETTA 850はARIETTA 850 DeepInsightと呼称します。
ARIETTA 650はARIETTA 650 DeepInsightと呼称します。
販売名:超音波診断装置 ALOKA ARIETTA 850 医療機器認証番号:第228ABBZX00147000号
販売名:超音波診断装置 ARIETTA 650
医療機器認証番号:第303ABBZX00058000号

 

【問い合わせ先】
超音波マーケティング部
URL https://www.fujifilm.com/fhc

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