技術解説(富士フイルムヘルスケア)

2017年8月号

Women's Imaging 2017 最新技術

ARIETTAシリーズの最上位機種「ARIETTA 850」に搭載した“CMUT”技術

「ARIETTA 850」(図1)は,“Pure Image”“Seamless Workflow”“Your Application”をコンセプトに,“性能”“使い勝手”“アプリケーション”のいずれにおいても,プレミアムクラスの製品らしい顧客価値の提供をめざして開発した最新装置です。

図1 ARIETTA 850外観

図1 ARIETTA 850外観

 

CMUT技術を搭載した探触子「CMUTリニアSML44プローブ」は,日立が世界に先駆けて実用化した,半導体技術を用いた振動子“CMUT(Capacitive Micro-machined Ultrasound Transducers)”を採用した最新の超広帯域プローブです(図2)。CMUTは,従来の振動子(圧電セラミックなど)と比較して,音響インピーダンスが生体に近く,従来プローブでは原理的に実現困難であった超短パルス応答,超広帯域特性が得られます。

さらに,従来に比べ,CMUTセル構造や各種撮像モードのアルゴリズムを専用に最適化し,分解能と深部感度を高いレベルで両立させることに成功しました。

また,格子状にレイアウトされたCMUTセルを,高い自由度で選択的に駆動させることが可能で,エレベーション方向の超音波ビーム形状を最適に調整することで,近距離から遠距離まで優れた分解能で画像化することが可能です。1本のプローブでさまざまな部位の検査が可能な“ユーティリティーリニア”プローブとして,検査効率の格段の向上に貢献します(図3)。

図2 CMUTリニアSML44プローブと内部構造

図2 CMUTリニアSML44プローブと内部構造

図3 CMUTリニアSML44プローブ2~22MHzの周波数スペクトラムイメージ

図3 CMUTリニアSML44プローブ2~22MHzの
周波数スペクトラムイメージ

 

*ALOKA ARIETTA 850はARIETTA 850と呼称します。

 

【問い合わせ先】
ヘルスケアビジネスユニット グローバル事業統括本部
URL http://www.hitachi.co.jp/healthcare

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