富士フイルム,「CALNEO Smart」シリーズの小型サイズ「FUJIFILM DR CALNEO Smart C12」新発売
〜携帯性と操作性に優れ,小児領域や整形領域のX線撮影をサポート〜

2015-4-15

X線装置

ワイヤレスFPD

富士フイルム


FUJIFILM DR CALNEO Smart C12

富士フイルム(株)は,低線量・高画質を実現したカセッテサイズデジタルX線画像診断装置(以下,カセッテDR※1)「CALNEO Smart(カルネオ スマート)」シリーズから,四切サイズのバッテリー交換タイプとして,世界最軽量※2 の「FUJIFILM DR CALNEO Smart C12」を5月1日より富士フイルムメディカル(株)を通じて発売する。なお,本製品を,4月17日から19日までパシフィコ横浜で開催される「2015 国際医用画像総合展(ITEM2015)」に出展する。

今回発売する「FUJIFILM DR CALNEO Smart C12」は,独自開発のノイズ低減回路※3 と画像読取技術のISS方式※4 のFPDを搭載し,さらに蛍光体としてX線エネルギーの変換効率が高いCsI(ヨウ化セシウム)を採用した,低線量で高画質なX線撮影が可能なカセッテDR。

本製品は,狭い保育器の中での新生児のX線撮影や,四肢や頭部など撮影範囲を限定したい場合のX線撮影において操作しやすい,四切サイズ(10×12インチ※5)。低線量でも高画質なX線撮影が可能なため,できる限りX線量を抑えることが望まれる小児領域の撮影において,被ばく低減が期待できる。

また,本製品は,フラットパネルセンサの裏面カバーの内側全面をリブ補強した独自のフレームと,金属の中で軽量かつ高い強度性能で知られるマグネシウム合金を採用し,医療現場で求められるタフネス設計を実現。カセッテDRとして世界最軽量の1.6kg※6を実現しながら,世界トップクラスの全面耐荷重310kgの高い堅牢性を備えている。フレームの側面を,ラウンド形状にして,病棟撮影時の患者とベッドの間への挿入性を向上させた。

さらに,一般撮影室と回診撮影で本製品を兼用する場合に,回診撮影用システムのドッキングスタンド(バッテリーチャージャー機能兼用)に本製品を差し込むだけで,通信先のコンソールを簡単に切り替えることができる「無線ブリッジ」機能を新たに搭載し,操作性を向上させた。本製品1台を有効に利用できる。

本製品は,高い抗菌性能とその持続性を合わせ持つ同社独自の抗菌コート技術「Hydro Ag(ハイドロエージー)」※7 を採用している。銀系抗菌剤を含有した超親水性膜で全面をコーティングした「抗菌仕様」で,表面に付着した汚れを落としやすく,清潔で衛生的に使用できる。

FUJIFILM DR CALNEO Smart C12

●主な特長

(1)軽量な10×12インチの四切サイズ
小児・新生児の撮影,四肢や頭部など撮影範囲を限定したい場合に操作しやすい10x12インチサイズの四切カセッテモデル。バッテリー交換タイプのカセッテDRとして世界最軽量の1.6kgを実現。

(2)世界トップクラスの高感度・高画質
低線量撮影でのノイズを低減させるノイズ低減回路と,X線照射面側から発光信号を読み取るISS方式のFPDを搭載。さらに蛍光体としてX線吸収率の高いCsI(ヨウ化セシウム)を採用することで,世界トップレベルの高感度性能のDQE※8 54%(1mR, 1cyc),MTF※9 80%(1cyc)を達成。少ないX線量でも高画質で高鮮鋭度な画像を提供できるため,できる限りX線量を抑えることが望まれる小児の撮影での被ばく低減が期待できる。

(3)医療現場に適したタフネス設計
フラットパネルセンサの裏面カバーの内側全面をリブ補強した独自のフレームと,金属の中で軽量かつ高い強度性能で知られるマグネシウム合金を採用。バッテリー交換タイプのカセッテDRとして世界トップクラスの全面耐荷重310kgの高い堅牢性を備えている。フレームの側面を,ラウンド形状にして,病棟撮影時の患者とベッドの間への挿入性を向上させた。
また,バッテリーは交換式で,カセッテDRの裏カバーにひと目でわかる残量メーターも備えており,バッテリー切れの不安を解消する。

(4)簡単な操作で,システムへの通信登録が可能(オプション)
一般撮影室と回診撮影で本製品を兼用する場合に,回診撮影用システムのドッキングスタンド(バッテリーチャージャー機能兼用)に本製品を差し込むだけでコンソールとの通信を簡単に切り替えることができる「無線ブリッジ」機能を搭載。

(5)抗菌コート技術「Hydro Ag」によるパネル全面抗菌仕様
同社の抗菌コート技術「Hydro Ag」を活用し,カセッテ全面に抗菌コートを施した。「Hydro Ag」は,銀系抗菌剤(銀イオンを徐々に放出する機能を持ったセラミック微粒子)を分散した,水となじみやすい超親水性の樹脂を塗布する同社技術。一般的に,銀系抗菌剤を使った抗菌コートでは,抗菌剤に空気中の水分などが作用して,細菌を不活性化する銀イオンが溶出される。本技術では,塗布膜表面だけでなく,塗布膜内部の抗菌剤にも水分が作用して,塗布膜内部からも銀イオンを供給する。これにより,塗布膜表面の銀イオン濃度が高くなり,従来の抗菌コート※10 と比べて約100倍の抗菌性能を実現※11 した。さらに,その効果は長期間の持続が可能。また,超親水性膜によりカセッテ表面に付着した汚れが拭き取り易くなるので,清潔で衛生的使用できる。

(6)その他
救急の現場などコンソールが無い環境でも,パネル本体に画像を最大200画像まで保存できる「メモリモード撮影」機能を標準搭載。

※1:DigitalRadiographyの略。X線エネルギーを電気信号に変換し、X線透過画像として再構成する方式。
※2:バッテリー交換式カセッテDRにおいて。平成27年4月14日現在。同社調べ。
※3:X線情報をセンシングする性能を高め、かつX線を低ノイズで検出することを可能とした電気回路。
※4:ISS(Irradiation Side Sampling)方式。従来型のFPDと反対側のX線照射面側にセンサーを配置し、X線の照射面側よりX線から変換された光信号を読み取る同社社独自方式。
※5:国際規格ISO4090準拠。
※6:バッテリー込みの重さ。同社調べ。
※7:平成26年7月に同社が開発した抗菌コート技術。従来の銀系抗菌剤を使った抗菌コートに比べて約100倍の抗菌性能を実現。
※8:DetectiveQuantumEfficiencyの略。X線情報を検出システムがどの程度無駄なく補足して画像に役立たせているかの尺度。
※9:ModulationTransferFunctionの略。鮮鋭度性能を評価する指標のひとつで,被写体の持つコントラストをどの程度忠実に再現できるかを空間周波数特性として表現したもの。MTFが高いほど高鮮鋭度な画像が得られる。
※10:液晶保護フィルムなどに用いられる,親水性の低いバインダーを用いた一般的な抗菌コートを指す。
※11:抗菌性能試験(JIS Z 2801)でJIS基準値「24時間での抗菌活性値“2(菌が99%減少)”」に対し同社Hydro Ag技術は「1時間で“4(99.99% 減少)”」の性能結果。((一財)BOKEN 品質評価機構実施 報告書 No. 20214016660-1 (2014.7.11)より)

 

●標準ユーザー渡し価格
2290万円(標準構成(※),税別)
※フラットパネルセンサ(DR-ID 1214SE),コンソール,ドッキングスタント
●問い合わせ先
富士フイルムメディカル(株)
マーケティング部
TEL 03-6419-8033
http://fms.fujifilm.co.jp/

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