技術解説(フィリップス・ジャパン)

2018年8月号

Women's Imaging 2018 最新技術

超音波での乳がん検出率向上をめざして:検査者と読影者を正確につなぐ“AI Breast”機能

新型プローブ「eL18-4」は,圧電材料に単結晶PureWaveクリスタルを採用した超広帯域(2~22MHz)リニアトランスジューサです。トランスジューサに内蔵された電磁トラッキングコイルと,マット埋め込み型磁場発生装置を使った新技術“AI Breast”で,客観的で確実な乳腺エコー検査を提案します。

●位置情報を持った動画像

従来の乳腺エコー検査では,検者がスキャンした位置をプローブマークで示し,静止画像を取り込んでいました。新しいAI Breastでは,装置がプローブの位置を自動で認識し,スキャンに合わせてプローブマークが追従します。これにより,短時間で漏れなくスキャン画像を取り込むことが可能です。また,スキャンした軌跡が表示・保存されるので,データの客観性が向上し,スキャン技術の向上にもつながります。

●検査者と読影医を正確につなぐ

AI Breastには,乳腺ボディマーク上の見たい部分をクリックすると,その部分のエコー画像を表示する機能があります。さらに,その画像の直行断面を自動検索し,並列表示することも可能です(図1)。これらの機能は,読影医が気になる所見を後から確認する際に,客観的で正確なデータを提供します。

図1 AI Breast機能 位置情報を持った動画像を取り込み(a),任意の部位をワンクリックで表示したり(b),直交断面を自動表示することが可能(c)。

図1 AI Breast機能
位置情報を持った動画像を取り込み(a),任意の部位をワンクリックで表示したり(b),直交断面を自動表示することが可能(c)。

 

●動的機能評価ツール:ElastQとMicroFlow Imaging

「EPIQ」超音波診断装置には,組織の硬さをカラー表示および定量評価するシアウェーブ・エラストグラフィ機能(ElastQ Imaging)や,微小血流イメージング機能(MicroFlow Imaging)があります。AI Breastと併用することで,超音波による乳がん検出率の向上につながると期待しています。

 

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