2023-11-27
Bayer(バイエル)ブース
Bayer(バイエル)は,“Let’s envision Future of Radiology”をテーマに掲げ,放射線科領域のさまざまな課題を解決するためのソリューションを展示した。バイエルは近年,造影剤やインジェクタだけでなく,AIを活用したソフトウエアなどヘルスケアIT領域にも注力しており,South HallのAI Showcase内にもブースを出展し,AIプラットフォームの「Calanticデジタルソリューション」を大きくアピールした。
メインブースでは,日本をはじめアジアや欧州で販売を開始している「Centargo」や,米国で展開している「Stellant FLEX」などのCT用インジェクタや,線量管理システム「Radimetrics」などを展示。さらにバイエルでは,ソリューションのデータをつなぎ活用することで,ワークフローの改善や医療の質・安全の向上,患者への快適性の提供などをめざしており,医療機関における一連の流れを患者軸で体験できるツアー「Experience Center」を実施し,バイエルの現在と未来の展望を紹介した。
11月28日(火)には,日本からの参加者向けに「Bayer Lecture Conference in Chicago」を市内ホテルで開催した。講演会では,バイエル薬品からの情報提供に続き,「放射線科のワークロード管理とタスクシフトにおけるマルチペーシェント用CTインジェクションシステムMEDRAD Centargoの可能性—カナダの経験から」をテーマに2題の講演が行われた。座長は,村上卓道氏(神戸大学大学院医学研究科内科系講座放射線医学分野教授)が務めた。
最初に,Brands & Disease Chapters, Bayer U.S. LLCのCorey Kemper氏がCentargoの技術解説を行った後,CT Regional Lead in British Columbia, CanadaのSean West氏が「Centargo clinical advantages in image qualities」と題して講演を行った。日本国内では現在,診療放射線技師の業務範囲拡大により造影検査における静脈路確保業務などのタスクシフトが進められているが,カナダではすでに同様のタスクシフトが行われている。West氏は,ブリティッシュコロンビア州(カナダ)でグループ内の22の救急病院におけるCT検査の品質管理責任者を務めており,タスクシフトにおける造影CT検査の品質管理と働き方改革についてグループの事例を紹介した。