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キヤノンメディカルシステムズ,CVIT2023の機器展示で新しいアンギオシステム「Alphenix / Evolve Edition」をアンベール

2023-8-8

CVIT2023で発表された循環器向けX線アンギオグラフィシステム「Alphenix / Evolve Edition」

CVIT2023で発表された
循環器向けX線アンギオグラフィシステム
「Alphenix / Evolve Edition」

キヤノンメディカルシステムズは,X線アンギオグラフィシステムの新製品「Alphenix / Evolve Edition」を,2023年8月4日(金)〜6日(日)に開催された第31回日本心血管インターベンション治療学会学術集会(CVIT2023)の機器展示会場でお披露目した。初日の8月4日には,同社ブース内でAlphenix / Evolve Editionのアンベールイベントを開催し,VL事業部長の松本国敏氏の挨拶に続いて,新製品のコンセプトや新機能をXR営業部グループ長の小屋敷誠氏がプレゼンテーションした。

キヤノンメディカルシステムズのX線アンギオグラフィシステムであるAlphenixシリーズは,2018年4月の発売以来,着実にバージョンアップを重ねてきた。今回のAlphenix / Evolve Editionは,初めて「Edition」をつけた製品となり,これまでの製品との差別化を図る意味も含めて,CアームのX線発生器部分とパネル部分にシルバーの装飾が施された。新しい機能として,心臓カテーテル治療をサポートする「ECG Sync」と「αEvolve Imaging」を搭載した(どちらもオプション)。

フラットパネルの周囲にシルバーを使った新しいデザイン

フラットパネルの周囲にシルバーを使った新しいデザイン

 

「Evolve Edition」に搭載された新たな2つの技術

「Evolve Edition」に搭載された新たな2つの技術

 

ECG Syncは,心電図波形に連動してX線の照射を行うことで心拍動の影響を低減し,動きの少ない冠動脈画像を得られる制御技術だ。従来の透視では,1秒間に5回から7.5回のパルスレートで照射されていたが,ECG Syncでは心拍動に連動して同位相で照射を行う。ハートレート(HR)60であれば1心拍に1回の照射となり,これによって心臓の拍動の影響を排除して静止したかのような透視像が得られ,血管やワイヤーなどの視認性が高まる。時間分解能は下がるが,完全閉塞(CTO)ではワイヤーの動きや角度をしっかりと確認しながら手技を進められる。同様の機能は他社の装置にも搭載されているが,ECG Syncでは常に直前のR-R間隔をもとに照射のタイミングをコントロールすることで,拍動が変化しても同じ位相での照射を可能にする。また,被ばく線量に関しても1心拍になることで大きく低減できる。CTOでは手技が長時間にわたることも多く,患者や術者の被ばく低減への貢献が期待される。ECG Syncは,CTO治療のスペシャリストである加藤修氏(草津ハートセンター)の要望で開発されたもので,加藤氏はECG Syncについて手技への貢献と同時に,今後の透視撮影は1心拍1回がスタンダードになるのではとのコメントを寄せている。

「ECG Sync」による被ばく低減効果

「ECG Sync」による被ばく低減効果

 

αEvolve Imagingは,キヤノンメディカルシステムズが培ってきたDeep Learningの技術を透視に応用した先進的なリアルタイム画像処理である。教師画像に撮影(DA)画像を用いてニューラルネットワークを学習させ,これを適用することで透視像をリアルタイムで処理してノイズを低減する。従来の処理方法ではノイズを減らすとコントラストも下がり,血管やワイヤーなどの視認性が低下していたが,αEvolve Imagingではノイズを減らすと同時に,コントラストを向上できる(CNR2.1倍)。これについても,画質の向上と同時に被ばく線量の低減も期待でき,先行導入された熊本大学病院の初期の評価では従来よりも30%線量を落としても従来と変わらない画質が得られており,今後さらなる被ばく線量の低減が期待される。また,αEvolve Imagingを用いた「撮影レスインターベンション」についても,熊本大学病院で評価されている。IVR時には,冠動脈やカテーテルの確認や記録のために,手技中に撮影(DA)を行うが,透視像の画質やコントラストが向上したことで,撮影回数を減らし透視像を撮影画像の代わりに保存するものだ。撮影を最初と最後の2回のみにすることで,従来の手技に比べて線量を70%削減できており,今後のさらなる被ばく線量の低減が期待される。

αEvolve ImagingのDeep Learningの適用概念

αEvolve ImagingのDeep Learningの適用概念

 

Alphenix / Evolve Editionは8月4日から販売開始されたが,熊本大学病院,心臓血管研究所付属病院,福岡山王病院で先行評価が行われており,ブースでは先行導入施設からのコメントも映像で紹介されていた。

 ※  ※

同社はCVIT2023の機器展示会場において,最も大きい展示面積でブースを構え,Alphenix / Evolve Editionのデビューを大きくアピールしたほか,320列CT「Aquilion ONE / PRISM Edition」の実機も展示し,Deep Learningを応用した超解像画像再構成技術「PIQE(Precise IQ Engine)」など循環器領域での最新技術をアピールした。

新世代ADCT「Aquilion ONE / PRISM Edition」のPIQEなどの最新技術を紹介

新世代ADCT「Aquilion ONE / PRISM Edition」のPIQEなどの最新技術を紹介

 

最大面積で展示したキヤノンメディカルシステムズブース

最大面積で展示したキヤノンメディカルシステムズブース

 

●問い合わせ先
キヤノンメディカルシステムズ(株)
広報室
TEL 0287-26-5100
https://jp.medical.canon

 

●CVIT2023
「インターベンションのSDGs」をテーマに福岡PayPayドームほかで開催

第31回日本心血管インターベンション治療学会学術集会(CVIT2023)は,2023年8月4日(金)〜6日(日)の3日間,横井宏佳氏(福岡山王病院/福岡国際医療福祉大学)を会長として,福岡県福岡市の福岡PayPayドーム,ヒルトン福岡シーホークで開催された。「インターベンションのSDGs」をテーマに30を超える開発目標(カテゴリー)で多くのプログラムが行われた。広い福岡PayPayドームを使ってセッションのほか機器展示やポスター展示などが行われ,最終日には一般参加のイベント「脈搏(HEARTBEAT EXPO)2023」も企画され,最新治療や予防の大切さなどが多彩なイベントでアピールされた。

会場の一つである福岡PayPayドーム。中央には心臓のオブジェ

会場の一つである福岡PayPayドーム。中央には心臓のオブジェ

 

内野スタンドにはオーラルセッションの会場が設けられた

内野スタンドにはオーラルセッションの会場が設けられた

 

ドームの外周通路を使ったポスターセッションの様子

ドームの外周通路を使ったポスターセッションの様子

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