前立腺がんの新規罹患患者数は増加傾向にあり,なかでも近年の前立腺特異抗原(prostate specific antigen:PSA)検査の普及により,早期の前立腺がん患者の割合が増加している。前立腺がんの根治治療には,主に手術と放射線治療があり,放射線治療は外部照射と小線源治療に大別される。外部照射はリニアックを用いたX線治療のほか,陽子線・重粒子線といった粒子線治療があり,一方小線源治療も,ヨウ素125(125I)を用いた密封小線源永久挿入療法や高線量率組織内照射法があるなど多岐にわたる。
本稿では,リニアックによる外部照射と125Iを用いた小線源治療(以下,小線源治療)について主として述べる。
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