悪性リンパ腫に対するイットリウム(90Y)標識抗体による治療が,2008年に認可された。β線放出核種である90Yを抗CD20抗体に結合させたこの治療薬(ゼヴァリン:バイエル薬品/富士フイルムRIファーマ)は,従来の化学療法と比較して副作用が少なく,化学療法や抗体(リツキサン:全薬工業)治療に抵抗性の症例にも有効である。この治療法の最大の利点は,1回の薬剤投与で効果が長期間持続することである。
  発売以来,順調に実施数が増加しており,臨床試験1)や欧米の成績と同様の優れた治療効果が得られている。

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