島津製作所、
世界最高の分解能を実現した
全身用臨床PETシステム
「Eminence-G」を発売

(2004/4/8)


■ 7億円〜
(株)島津製作所医用機器事業部マーケティング部販売促進課
TEL 075-823-1271
http://www.shimadzu.co.jp

 (株)島津製作所は,世界最高の分解能と検査時間の大幅短縮を実現した全身用臨床PETシステム「Eminence-G(エミネンス・ジー)」を発売した。

「Eminence-G」の主な特長

〈高分解能,高感度検出器〉

検出器のシンチレータに,発光量が多く,位置弁別に優れているGSO(ケイ酸ガドリニウム)を採用。GSOシンチレータは短冊状に加工され,厚みはクラス最高の30mmにした。これにより,全身用PETとしては世界最高の分解能である3.5mmFWHM(Full Width at Half Maximum,従来は4〜5mmFWHM)に高めることに成功。高感度を実現し,被ばく量の低減や検査時間の短縮を可能にする。

〈新開発のデータ収集機能「SYNETRAC」〉

「SYNETRAC(SYNchronized Emission/TRAnsmission Continuous 3D Acquisition)」は,エミッションデータとトランスミッションデータを同時に収集する機能。エミッションは,従来の2D収集に比べて同じ有効視野で約5倍の感度が得られる3D収集を,連続的にベッドを移動させて行う世界初の技術となっている。これにより,検査時間が大幅に短縮されるほか,定速でベッドを送りながら連続的にデータ収集が可能なため,患者の心理的不安も軽減される。さらに,従来は避けられなかった検出器の有効視野端でのS/Nの低下やエミッション・トランスミッションの補正データの微妙な位置ズレも防ぐため,検査範囲全域で高感度収集を実現している。

〈高いコストパフォーマンス〉

トランスミッションデータの収集に使用する校正用線源には,約30年の半減期を持つ137Cs(セシウム)を1つだけ使用している。これにより,校正用線源の交換が不要で,維持費が大幅に低減できる。