島津製作所
新開発の高感度検出器採用の
全身用臨床PETシステム
「Eminence-B」を発売

(2004/7/15)


●価格
5億7200万円〜
●問い合わせ先
(株)島津製作所医用機器事業部
マーケティング部販売促進課
TEL 075-823-1271
http://www.shimadzu.co.jp


 (株)島津製作所は,新開発の高感度検出器により,従来よりも少量の薬剤で短時間に検査ができる全身用臨床PETシステム「Eminence-B」を発売した。同社では,薬剤のデリバリを想定した施設でPET導入が加速すると見ており,それらの施設や検査効率を重視する施設に対し拡販していく。

●「Eminence-B」の主な特長

〈感度が従来比約3割アップした高感度検出器〉

シンチレータに感度の高いBGO(Bi4Ge3O12)を採用。さらに,3D収集に最適化して検出器の経を最小化したことで,従来は逃していたγ線も収集可能となり,同じBGOを使用した従来品に比べて感度が約3割アップする。これにより,従来よりも少ない薬剤で同等の高精細画像が得られる。

〈検査時間を短縮する「SYNETRAC」機能〉

PETの画像構成に必要なエミッションデータとトランスミッションデータを同時に収集し,エミッションデータについては,連続的にベッドを移動させて3D収集を行う短時間データ収集機能「SYNETRAC(SYNchronized Emission/TRAnsmission Continuous 3D Acquisition)」を搭載。従来は別々に収集していた2つのデータを同時収集するため,検査時間が大幅に短縮する。また,定速でベッドを送りながら連続的にデータ収集を行うため,患者の不安も軽減する。さらに,従来は避けられなかった検出器の有効視野端でのS/Nの低下やエミッション,トランスミッションの補正データの微妙な位置ずれも防ぎ,検査範囲全域で高感度収集が可能になる。

〈維持費低減〉

校正用線源に従来の68Ge(ゲルマニウム)に代わって約30年の半減期を持つ137Cs(セシウム)を使用している。これにより,従来は1年に一度程度必要だった校正用線源の交換が不要になり,維持費の大幅な低減を実現する。