INNERVISION



満席となった特別講演会場


上條誠二 氏
(フィリップスメディカル
システムズ(株)社長)


【特別講演:座長】
杉村和朗 氏
(神戸大学大学院)


【特別講演:演者】
渡邊祐司 氏
(倉敷中央病院)

 




華やかな懇親会のオープニングセレモニーに続き,Philips Medical SystemsのCEOであるJouko Karvinen氏が壇上に上がり挨拶した。


40列MDCT「Brilliance」(W.I.P)には,バックイルミネーテッドフォトダイオード(BIP),トータル熱量26MHUの第二世代MRCチューブなどのテクノロジーを採用している。


「Intera Achieva 3.0T」(W.I.P)は,3TのMRIでは世界初のDual Modeのほか,8倍速SENSEを搭載している。


前回,好評だった「Live 3D Echo」のデモンストレーションが,講演会フロアでも行われた。


2004 フィリップス先端技術講演会
「Philips Revolution」を
テーマに開催
RNSA2003で注目された
40列MDCT「Brilliance」を展示

 

 フィリップスメディカルシステムズ(株)は2月28日(土),ホテルイースト東京21において,「2004 フィリップス先端技術講演会」を開催した。トータル・ソリューション・プロバイダーとして事業を展開する同社の講演会も今回で5回目となる。今年は,医療に革新をもたらすという意味から「Philips Revolution」をテーマに掲げ,学術講演会と特別講演で構成。RSNA2003(北米放射線学会)で注目を集めた40列MDCTの「Brilliance」の使用経験など,最新のトピックスが報告された。
 年々,注目が増す講演会であるが,それとともに同社の事業も成長を遂げている。5年前は270名だった従業員数も今年は約650名までに増加。2003年の売上高も400億円を突破し,マーケットシェアも高くなっている。挨拶に立った上條誠二社長は,「今後も医療の方向を見きわめ,ニーズをいち早く取り込み,新しいものを提供する」と述べ,常に革新し続ける企業として,「Philips Revolution」を講演会のテーマにしたと説明した。
 学術講演会は,「MR/CTの先端技術」,「New Digital X-Ray Technology」,「Live 3D Echo」,「医療経営,企業に学ぶ変革の手法と問題解決型思考」をテーマに,4会場に分かれて進められた。このうち,「MR/CTの先端技術」が行われたA会場では,青木茂樹氏(東京大学大学院医学系研究科放射線医学講座放射線診断学助教授)を座長に3名の講演があった。
 初めにStefan Sunaert, M.D., Ph.D.(Leuven University, Belgium)が,「Clinical application of neuro imaging at 3.0 Tesla」と題して,3TのMRIの臨床的有用性を報告した。Sunaert氏は,高いS/N,長いT1,高い磁化率という3T MRIのメリットを挙げ,頭頸部,胸部,腹部(骨盤),筋骨格系など,全身に適応が可能であると述べた。また,頭部のMRAでは,1.5Tでは描出されない側枝まで鮮明に描出できるなど,新しい治療法の可能性が出てきたとし,ディフュージョンイメージングにおいては,術前シミュレーションが可能になったと報告した。
 次いで,「MRIによる心臓画像診断の革新:冠動脈MRA・心筋血流・バイアビリティー診断」をテーマに,佐久間 肇氏(三重大学医学部附属病院中央放射線部助教授)が講演した。佐久間氏は,Cardiac MRI(CMR)が,心筋梗塞,心筋虚血の診断や心機能評価などにおいて急速な広がりを見せていると説明。冠動脈MRAは,Whole heart coronary MRAにより,大幅な時間短縮と画質の向上が可能になったと述べた。さらに,Whole heart coronary MRAとシネMRI,心筋パーフュージョンMRI,遅延造影MRIを組み合わせた真のone-stop-shop スタディが,1時間以内で行えることから,経営上のメリットも大きいと述べた。
 A会場最後の演題,「Cardiovascular Imaging using 40-slice Computed Tomography : Initial Experience」では,Nathan Peled M.D.(Head Department of Radiology, Carmel Medical Center, Affiliated to the Rappaport Faculty of Medicine, Technion-Haifa, Israel)が,40列MDCT「Brilliance」の使用経験について発表した。「Brilliance」は,RSNA2003で出展された最新のマルチスライスCTである。40mm/0.42秒のスキャンを実現し,0.625mm×40の高精細モードでは,80cmの範囲を8.9秒でサブミリ撮影が可能。高速撮影モード(1.25mm×32)では,1400mmを9.7秒で撮影できる。Peled氏は,2003年11月から使用している「Brilliance」で25例の撮影を行ったとし,その経験から全身CTAのブレイクスルーになると述べた。また,冠動脈CTでは,8〜12秒の息止めで撮影でき,造影剤も減らせるとし,画質においても0.67mmのアイソトロピックデータが得られ,描出能が大きく向上したと発表した。
 学術講演に続いて「MRIの新たなる潮流」と題して行われた特別講演では,渡邊祐司氏(倉敷中央病院放射線科主任部長)が,「bright bloodからblack blood imagingへ─そしてマクロからミクロへ─」をテーマに発表した。渡邊氏は,頭部などの血管の評価では,狭窄度だけでなく血管壁のプラーク性状も重要であると説明。ダブルインバージョンリカバリー,low b-factor MPGによるblack blood imagingで,血管壁を高画質で描出し,不安定プラークを診断できるようになったと述べた。このblack blood imagingは,肝臓・胆管領域にも有用だとのことである。さらに,渡邊氏は,Microscopicコイルについて取り上げ,病理に対応した画像が得られると発表。乳がんでの適応例などを紹介し,MRIの今後の方向性を示した。
 当日は,約700名が参加。講演会終了後の懇親会では,Philips Medical SystemsのCEOであるJouko Karvinen氏も駆けつけ,「Brilliance」や新型MRIの「Intera Achieva 3.0T」をはじめ,主要モダリティ展示されるなど,大いに盛り上がりを見せた。特別講演の前に会場内に流された映画「アラジン」のテーマ曲「A Whole New World」の一節にある「Let me share this whole new world with you」のとおり,最新のソリューションを提供するという,同社の意気込みが伝わる先端技術講演会であった。



MR/CTの先端技術 (A会場)
座長 青木茂樹(東京大学大学院)
●「Clinical application of neuro imaging at 3.0 Tesla」
演者 Stefan Sunaert, M.D., Ph.D.(Leuven University, Belgium)
●「MRIによる心臓画像診断の革新:冠動脈MRA・心筋血流・バイアビリティー診断」
演者 佐久間 肇(三重大学医学部附属病院)
●「Cardiovascular Imaging using 40-slice Computed Tomography : Initial Experience」
演者 Nathan Peled, M.D(Carmel Medical Center, Israel)

New Digital X-Ray Technology(B会場)
座長 沼口雄治(聖路加国際病院)
   
●「デジタルX線画像の有用性と将来」
演者 真田 茂(金沢大学)
●「Challenges in 3D Rotational Angiography」
演者 Drazenko Babic, M.D.(CV Clinical Scientist, Philips Medical Systems)

Live 3D Echo(C会場)
座長 太田剛弘(生長会府中病院)
   
●「ライブ3Dエコー『臨床への挑戦』」
演者 伊藤 浩(桜橋渡辺病院)

医療経営,企業に学ぶ変革の手法と問題解決型思考(D会場)
座長 森田 潔(岡山大学大学院)
   
●「病院経営を科学する! 『問題解決型思考』が切り開く病院経営の新手法」
演者 遠山峰輝((株)メディカルクリエイト)