INNERVISION



記者発表風景

 


挨拶する唐澤六郎 氏
(取締役超音波販売部長)

 


X線骨密度測定装置
「PRODIGY」

 


技術的特徴を紹介する
田口義彦 氏
(超音波販売本部Lunar Sales & Marketing部長)

 


臨床的有用性を紹介する
ケネスG.フォークナー 氏
(GEメディカルシステムルナー
主任研究員・ウィスコンシン大学
マディソン校 医学部準教授(非常勤))


GE横河メディカルシステム,
世界初のマルチスライス方式を
採用した
骨密度測定装置を発売

 

 GE横河メディカルシステム(株)は2月20日,グランドハイアット東京(東京・港区)において,世界初のマルチスライス方式を採用した米GEメディカルシステムルナー社製のX線骨密度測定装置「PRODIGY(プロディジー)」の発売開始を発表した。
 PRODIGYは,DXA法(二重エネルギーエックス線吸収測定法)を用いた骨密度測定装置で,@ 体軸方向に16本ビームでマルチにスライスするX線照射方式, A X線を直接デシタルに変換する固体(デジタル)検出器, B CTの開発で培った独自の画像再構成技術, C 音声による自動ガイドCAD,といった革新的なハードおよびソフトを備えた装置である。従来の骨密度測定では広画角のX線照射型装置の拡大誤差により測定画像に歪みが生じ,正確な測定が困難であったり,骨粗鬆症などの診断に必要な骨密度や脂肪量などを一度に測ることができないこともあり,測定回数や被曝線量の増加など,患者負担も大きかった。PRODIGYでは腰椎や大腿骨,前腕,手掌などの部位ごとに,骨密度・骨量・脂肪量・非脂肪量の同時測定が可能になるとともに,高速撮影・被曝線量の低減,測定画像の歪みを減少した正確な画像再構成を実現している。そして,撮影時間で従来の最大1/4,X線被曝線量で従来の最大1/10の削減を図ることができるという。臨床的には,被検者の体格/体型にかかわらず,短時間で正確な骨の位置や形状,従来では難しかった骨の長さ断面積が検出可能となるため,高い精度で骨折リスクを評価することができるようになり,骨粗鬆症の診断と予防に大きく貢献できるとしている。

*GEメディカルシステムは2000年にルナー社を買収し,骨密度測定装置分野では現在,全世界60%のトップシェア。日本市場でも,2001年に「A-1000 Express」,2002年に「A-1000 InSight」を導入。2003年には,X線骨密度測定装置「DPX-BRAVO」を発売。今回のPRODIGY投入により,現在約15%の国内シェアを世界シェア60%に近づけることを目指す。

【PRODIGYの主な特長】
● 骨形状を自動認識するGE独自のX線照射方式を進化させ,拡大誤差の少ないナローアングルファンビームを用いた“スマートファンビーム方式”を開発。従来のワイドアングルファンビーム方式での測定画像の大きな拡大歪みや,骨塩量,骨面積の大きな誤差を解消。“スマートファンビーム方式”は,体軸方向の特定の幅をマルチにスライスすることで高速撮影を可能にしている。
● GEがCTの開発で培った画像再構成技術“MVIR(Multi-View Image Reconstruction)”を採用し,スマートファンビーム方式によりマルチにスライスされ重ね合わせた撮影データから,正確な画像を再構築する。
● X線を直接デジタルデータに変換できる固体検出器“CZT(カドミウム亜鉛テルライト)”を採用。従来のX線を光情報に変換してからシグナルとして取り出すシンチレーション検出器に比べて3〜5倍の変換効率を実現し,高精度と低被曝を融合させた。
● CAD機能を搭載(enCOREと称するWindows XPベースのソフトウェア)。自動的に測定結果へのコメントを付加し,次のステップへのガイドなどを音声で行う。生産性の向上を図り,撮影経験の少ない検者でもエラーのない診断ができる。
【価格】PRODIGY 5500万円

問い合わせ先
GE横河メディカルシステム(株)
広報G:松井 TEL 042-585-9249
超音波販売本部:熊谷 TEL 042-585-5225



Interview
Kenneth G. Faulkner, Ph.D. に聞く
  X線骨密度測定装置「PRODIGY」の開発に中心的役割を果たしたKenneth G. Faulkner氏(GEメディカルシステムルナー主任研究員)に,米国における骨粗鬆症の現状や,PRODIGYの開発経緯とその特長などについてお話をうかがった。
 ―日本では現在,骨粗鬆症患者が約1200万人(2003年骨粗鬆症学会推計)と言われているが,米国の現状は?
 Faulkner:米国では推定約4000万人です。1年以内に患者の20%が死亡に至ると報告されている大腿骨骨折の場合,男女比では女性の方が3倍ほど多く,年齢に比例して増加します。そのため,骨折リスクの予測と予防が重要課題となっています。
 ―米国での骨粗鬆症の検査の現状は?
 Faulkner:日本と違って超音波装置の普及率は低く,ほとんどがDXA法による個別受診です。
 ―米国では,診断・治療のガイドラインはありますか?
 Faulkner:国立骨粗鬆症財団(NOF)から出されています(http://www.nof.org/参照)。
 ―PRODIGYの開発コンセプトは?
 Faulkner:従来の広画角ファンビーム方式による拡大歪みや測定誤差を解決すること,そのために世界初のデジタル検出器「CZT」を使用することの2点です。照射側と検出側の技術革新が合わされば,素晴らしい製品が開発できるのではないかと思いました。新開発のスマートファンビーム方式では,マルチスライスで高速かつ低被ばくの撮影が可能になります。
 ―CAD(Computer Assisted Densitometry)機能が搭載されていますが,そのねらいは?
 Faulkner:骨密度測定はポジショニングなど測定条件のエ ラーがおきやすく,結果が大きく違ってくるため,奥の深い検査法と言えます。従来,エキスパートの医師が経験則で行ってきた検査を標準化・可視化することで,より正確に使いやすくしていくことが目的です。開発には予想以上に時間がかかり,非常に困難なチャレンジでした。
 ―今後の展開は?
 Faulkner:各分野でトップシェアを取り,毎年ブレイクス  ルーテクノロジーを提供するというGEのポリシーに基づき,ますます患者さんに優しく,使いやすい装置を開発していきたい。そのためのCADであり,1シーケンススキャンです。これからも,Smarter,Faster,Betterを追究していきます。