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取材報告

2011
第11回日本術中画像情報学会 開催
テーマは「術中MRIとモニタリングの世界」

会長:水野正明氏(名古屋大学)
会長:水野正明氏(名古屋大学)

  第11回日本術中画像情報学会が6月18日(土),名古屋大学医学部附属病院講堂を会場に開催された。2010年までは日本脳神経外科術中画像研究会として開催されていたが,今年から学会に昇格し,「日本術中画像情報学会」として初めての開催となった。会長は,名古屋大学医学部附属病院脳卒中医療管理センターセンター長の水野正明氏が務め,「術中MRIとモニタリングの世界」をテーマに,特別演題,シンポジウム,特別講演のほか,ランチョンセミナー,Work in Progressが行われた。

  特別講演では,Garnette Sutherland氏(カナダ,カルガリー大学脳神経外科教授)が,「Intra-operative MRI and Robotics in Neurosurgery」と題して講演。脳神経外科領域における術中MRIと手術ロボットを用いた治療の実際について報告した。

  シンポジウムは「術中血管内画像の世界」,「術中モニタリングの世界」,「術中MRIの世界」の3題が設けられ,全部で21題の口演が行われた。なかでも「術中MRIの世界」では,日本で術中MRIを導入している8施設からの報告があり,導入からこれまでの状況や,成果,課題,将来展望などが発表された。MRIの運用方法に関しては,1つの手術室内にMRIを設置する運用と,手術室とMRI検査室を隣接させて運用する2タイプがある。いずれもリスクマネジメントの重要性が強調された。また,ハーバード大学医学部の波多伸彦氏からは,現在同大学で進められているPET/CT,3T MRI,X-rayを用いた,マルチモダリティイメージガイド下手術システム“AMIGO”プロジェクトの経緯や概要について報告があった。

  Work in Progressでは,日立メディコ,クロステック,ライカマイクロシステムズ,ブレインラボから発表があり,ロビーでは一部の装置の展示も行われた。

  次回の開催は,2012年7月7日(土),つくば国際会議場を会場として,松村 明氏(筑波大学大学院脳神経機能制御医学)を会長に,「マルチモダリティー時代における術中画像情報」をテーマに開催される予定である。


●問い合わせ先
名古屋大学医学部脳神経外科
第11回日本術中画像情報学会事務局
TEL 052-744-2942


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