技術解説(日立製作所)

2019年11月号

放射線治療の技術動向

最新型トモセラピー「Radixact」の現在

「Radixact」(図1)は従来のトモセラピーの特長を継承しつつ,スループットや機能,精度を向上したトモセラピーの最新シリーズである。治療計画検証ソフトウエア“Delivery Analysis”,逐次近似再構成(iterative reconstruction:IR)法など基本機能のアップデートに加え,さらなる進化を見据えた新しいプラットフォームに仕上がっている。

図1 システム外観

図1 システム外観

 

●ハードウエア機構の向上

Radixactでは,画像誘導放射線治療(IGRT)用のMVCT撮影時のガントリ回転速度が1周10秒から6秒に速められ,撮影時間が66%に短縮されている。さらに,従来のトモセラピーでは850cGy/minであった線量率を,1000cGy/minに18%増加させることで照射時間の短縮を実現し,スループット向上に寄与している。また,カウチキャッチャーの搭載により,たわみによる誤差をサブミリ以下に収めることが可能となった。患者データアーカイブ用の大容量ストレージを搭載し,データの取り扱いについても利便性が向上している。

●治療計画システム「Accuray Precision」

治療計画システムAccuray Precisionは,GPUの並列処理により高速な最適化と線量計算を実現している。“AutoSegmentation”を含むコンツーリング機能が強化され,放射線治療計画作成の強力なツールとなっている。また,“PreciseART”“PreciseRTX”といった新しいプログラムにより,適応放射線治療や再治療計画にも対応している。

 

【問い合わせ先】
ヘルスケアビジネスユニット 放射線治療システム部
http://www.hitachi.co.jp/healthcare

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