介護システム編

◆連載◆ 教えて! ICT&ロボットのギモン <第2回> 
【介護システム編(1)】  

Q 介護システムってなんですか? どんなことができるのですか?

2019-8-21


Q 介護システムってなんですか? どんなことができるのですか?

回答者・社会福祉法人善光会サンタフェ総合研究所

A 一言でいうと、介護現場を「見える化」するツールです。

●押さえておきたい「介護記録システム」と「ナースコールシステム」
●情報共有がスピーディーに! 業務負荷の調整にも便利
●導入コストをよく考えて、施設に合ったシステムを探そう

詳しく解説!

●押さえておきたい「介護記録システム」と「ナースコールシステム」

一言で介護システムと言っても、さまざまなシステムがあります。介護業界で最も多く使われているのは、請求システムかもしれません。今回は、請求システム以外のシステムについてご紹介していきます。

まずは、「介護記録システム」があります。すべての介護施設では、介護の内容や入居者の方々の状況について記録をつけ、施設によっては、申し送りやヒヤリハットも記録として残しているかと思います。このような介護記録を、システムで入力・保存できるものが介護記録システムです。介護記録システムは、パソコン上で入力するものがほとんどでしたが、最近のトレンドとしては、どこにでも持ち運びができるように、タブレットやスマートフォンから入力できるものが多くなっています。

続いて、「ナースコールシステム」をご紹介します。ナースコールは、どこの施設でも活用されていると思いますが、最近では、ナースコールもシステム化されています。例えば、Wi-Fiネットワークを活用した無線のナースコールや、ナースコールが押された時間を自動的に記録し、対応までの時間を保存するものもあります。対応内容を記録しておくことで、入居者の方がナースコールを押すタイミングがわかったり、介入方法の変更に関する基礎情報に使うことができるようになったりします。

●情報共有がスピーディーに! 業務負荷の調整にも便利

それでは、これらのシステム化によって、どんな良いことがあるのでしょうか? 例えば、介護記録をシステム化した場合に、これまで口頭やメモで申し送りをしていた施設では、申し送り事項が発生しても、情報が共有されるまでにどうしても時間がかかってしまいます。しかし、介護システムを活用することで、情報を同時に複数の職員で共有できると同時に、特に注意が必要な情報を目立たせることができるなど、情報共有をスピーディーに行うことができます。

ナースコールシステムでは、ナースコール数が偏ったユニットがあればスタッフの応援を増やしたり、入居者の方の居室移動をお願いすることによって、業務負荷を調整することもできます。これまで、経験と勘によるところが多かった介護現場の状況を、数値によって「見える化」することができるようになることが、最も大きなメリットと言えるかもしれません。

●導入コストをよく考えて、施設に合ったシステムを探そう

デメリットとしては、導入コストがあると思います。金銭的なコストだけでなく、スタッフが操作を覚える必要があるなど、一時的な生産性低下によるコストも挙げられます。そのような点に配慮したシステムも発売されていますので、自分の施設に合ったシステムを探してみると良いかもしれませんね。

タブレットやスマートフォンで情報共有が楽々!

タブレットやスマートフォンで情報共有が楽々!

 

*今回教えてくれたのは*
社会福祉法人善光会サンタフェ総合研究所
社会福祉法人善光会は、「オペレーションの模範となる」「業界の行く末を担う先導者となる」という理念を掲げ、東京都内で6か所の福祉施設を経営。特に、介護ロボットなどを活用した生産性向上に積極的に取り組み、2017年には社会福祉法人として初めてシンクタンク機能を持った総合研究所を設立し、サンタフェ総合研究所と名付けた。介護業界の人材不足や生産性向上に対する先進的な取り組みを内外へ向けて発信しており、高齢化社会に対する解決策を示す姿勢は、日本国内だけでなく国外からも多くの注目を集めている

*「教えて! ICT&ロボットのギモン」とは?*
介護でのICTやロボットの活用について、「興味はあるけどよくわからない」というギモンから、「ぜひ使いたい! どうすればいいの?」というギモンまで、現場のみなさんが抱く“素朴なギモン”に、専門家がわかりやすく答えます。
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