介護システム編

◆連載◆ 教えて! ICT&ロボットのギモン <第8回> 
【介護システム編(3)】  

Q 介護システムを選ぶ際のポイントは何ですか?

2019-9-11


Q 介護システムを選ぶ際のポイントは何ですか?

回答者・社会福祉法人善光会サンタフェ総合研究所

A 最適な業務の流れを考え、その上で重要なポイントを検討しましょう。

●まずは、「最適な業務の流れ」について考えよう!
●システムごとに、必要な機能の比較検討を
●コストの比較も重要! 最近は導入のハードルが低いASP型が主流に

詳しく解説!

●まずは、「最適な業務の流れ」について考えよう!

まず重要なのは、最適な業務の流れを考え、その上でメリットが大きいのはどのシステムなのかを重視することです。使う道具が変われば、今までとは業務の流れが変わります。最適な業務の流れを考え、その上で各システムにおいて重要なポイントを検討しましょう。

●システムごとに、必要な機能の比較検討を

介護保険請求システムでは、スピーディかつミスなく請求業務を行えることが大切です。その上で、(1)出力される各種帳票の自治体への適合性、(2)記録システムからの実績情報の取得、(3)返戻や未収金管理、(4)会計・銀行システムなどとの連動性、(5)経営分析などに活用できる情報が柔軟に取得できるかどうかなどの点について、機能比較してみましょう。

介護記録システムでは、(ア)過去のサービス提供の証拠とすること、(イ)未来のケアマネジメントに有用な情報を集約すること、(ウ)現在の情報をリアルタイムに職員間で共有することの3つの目的があります。しかし実際には、紙への記録を、業務後にPCへ入力するといった単なる転記作業になってしまい、(ア)や(イ)の利用にとどまるケースが多いようです。介護サービスの向上に生かすためにも、(1)タブレットやスマートフォンに対応し、選択肢・一括入力、音声・手書入力などの機能により介護業務中でもスピーディに入力できること、(2)入浴表、水分表、排泄表、業務日誌などが現場の紙データと同様にスピーディに一覧表示されること、という2点について検討し、(ウ)のように職員間で記録情報を生かすことをめざしましょう。

そのほかに、ケアプランや事故報告書などとの連動性、介護サービスの種類や利用環境へのカスタマイズ性、24時間シートなどのスケジュール管理やナースコールやセンサーなどとの外部システム連携、また利用者ごとのサービスの利用状態に関する分析機能の有無なども比較しましょう。

●コストの比較も重要! 最近は導入のハードルが低いASP型が主流に

システムの導入判断には、Wi-Fiなどのネットワーク環境やメンテナンス性、そして何よりコストについての比較がとても重要です。初期費用であるイニシャルコストと、導入後に発生するランニングコストの両面から検討しましょう。最近では、クラウドと呼ばれるネットワークを経由してサービスが提供されるASP型のシステムが主流になってきています。サーバを用意したり、PCにインストールする必要がなく、月々の定額料金だけ支払えばよいので、小規模事業者でも導入のハードルが低いです。

表 システムごとの検討事項(例)

表 システムごとの検討事項(例)

 

*今回教えてくれたのは*
社会福祉法人善光会サンタフェ総合研究所
社会福祉法人善光会は、「オペレーションの模範となる」「業界の行く末を担う先導者となる」という理念を掲げ、東京都内で6か所の福祉施設を経営。特に、介護ロボットなどを活用した生産性向上に積極的に取り組み、2017年には社会福祉法人として初めてシンクタンク機能を持った総合研究所を設立し、サンタフェ総合研究所と名付けた。介護業界の人材不足や生産性向上に対する先進的な取り組みを内外へ向けて発信しており、高齢化社会に対する解決策を示す姿勢は、日本国内だけでなく国外からも多くの注目を集めている。

*「教えて! ICT&ロボットのギモン」とは?*
介護でのICTやロボットの活用について、「興味はあるけどよくわからない」というギモンから、「ぜひ使いたい! どうすればいいの?」というギモンまで、現場のみなさんが抱く“素朴なギモン”に、専門家がわかりやすく答えます。
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