介護ロボット編

◆連載◆ 教えて! ICT&ロボットのギモン <第22回> 
【介護ロボット編(8)】  

Q 自分たちの施設に合った介護ロボットは、どうすればわかるのでしょうか?

2020-12-16

介護ロボット編


Q 自分たちの施設に合った介護ロボットは、どうすればわかるのでしょうか?

回答者・社会福祉法人善光会サンタフェ総合研究所

A まずは、既存の介護オペレーション(業務の流れ)を「見える化」してみましょう。

●業務工程を細分化して、「何が負荷になっているのか」を明らかにしよう!
●設備環境や職員のスキルも併せて課題を把握

詳しく解説!

●業務工程を細分化して、「何が負荷になっているのか」を明らかにしよう!

本連載では、「介護ロボットは道具の一つでしかない」と繰り返しお伝えしてきました。介護ロボットさえ導入すれば万事解決とはならないということは、すでに皆さんにも十分すぎるほどご理解いただけたのではないかと思います。
では、自分たちの施設にある課題やその課題を解決する対策は、どのようにすればわかるのでしょうか?

一番初めにすべきことは、自分たちの施設の介護オペレーション(業務の流れ)を正確に把握することです。例えば、施設での入浴介助の流れ一つをとっても、「利用者に入浴に向かうことをお伝えして了承を得る」「お風呂場まで誘導する」「椅子に座っていただく」「できる範囲で脱衣を行っていただく」など、介護職員はさまざまなお声掛けを行い、利用者様へのケアを行っています。分析データの使用目的に合わせて業務を「見える化」する際の項目数などは変わってきますが、一つ一つの介護業務の工程を細分化し、どの業務、どのような属性の業務で職員に負荷がかかっているのかを明らかにする必要があります。

そこから、例えば、施設利用者の中で拘縮がある方や全介助が必要な方の割合が比較的高く、洗身のお手伝いに時間がかかっていることがわかったとします。そうした場合に、目に見えないほどの小さな泡(ウルトラファインバブル)を発生させる介護ロボットを導入し、こすり洗いをせずにその泡で満たされた湯に浸かることで体の汚れを落とすという介護オペレーションにするという対策をとることができます。

●設備環境や職員のスキルも併せて課題を把握

これはほんの一例ですが、自分たちの施設の業務がどのようになっているのか、さらに踏み込むと施設の設備環境や職員の健康状態・スキルはどのようであるかといった観点で介護オペレーション(業務の流れ)を分析し、課題となっている部分がどこにあるかを把握することが、課題解決の第一歩です。

次回は、そうした分析の結果、介護ロボットの導入を決めた際に注意しなければならないことについてのギモンを解説します。

*今回教えてくれたのは*
社会福祉法人善光会サンタフェ総合研究所
社会福祉法人善光会は、「オペレーションの模範となる」「業界の行く末を担う先導者となる」という理念を掲げ、東京都内で6か所の福祉施設を経営。特に、介護ロボットなどを活用した生産性向上に積極的に取り組み、2017年には社会福祉法人として初めてシンクタンク機能を持った総合研究所を設立し、サンタフェ総合研究所と名付けた。介護業界の人材不足や生産性向上に対する先進的な取り組みを内外へ向けて発信しており、高齢化社会に対する解決策を示す姿勢は、日本国内だけでなく国外からも多くの注目を集めている。

*「教えて! ICT&ロボットのギモン」とは?*
介護でのICTやロボットの活用について、「興味はあるけどよくわからない」というギモンから、「ぜひ使いたい! どうすればいいの?」というギモンまで、現場のみなさんが抱く“素朴なギモン”に、専門家がわかりやすく答えます。
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