◆連載◆ 教えて! ICT&ロボットのギモン <第4回> 
【介護ロボット編(2)】 回答者・社会福祉法人善光会サンタフェ総合研究所 

Q 介護ロボットは、どんな時に役に立ちますか?

2019-8-7


介護ロボット編

Q 介護ロボットは、どんな時に役に立ちますか?

A 介護者、利用者のどちらにも役に立ちます。

●リフト型介護ロボットは介護者の腰痛防止に大活躍!?
●利用者がより快適に過ごせる! 排泄タイミングを予知する介護ロボットも
●介護ロボット=温かみのある介護もできる!

詳しく解説!

●リフト型介護ロボットは介護者の腰痛防止に大活躍!?

介護ロボットは、一体、どのような場面で役に立つのでしょうか?
イメージしやすいものとして、リフト型の介護ロボットを活用した移乗介助の場面を考えてみましょう。これは、機械式のリフトで利用者を持ち上げ、ベッドから車椅子への移乗などを支援するものです。介護者が自分で持ち上げることがないため、腰痛を予防できるなど、介護者の負担軽減に役立ちます。

●利用者がより快適に過ごせる! 排泄タイミングを予知する介護ロボットも

リフト型介護ロボットは介護者の負担軽減がメリットとなる例ですが、利用者のメリットとなる介護ロボットも数多くあります。その一つが、排泄のタイミングを予知する介護ロボットです。事前に排泄のタイミングがわかれば、失禁のリスクがある利用者でも、オムツではなく、トイレでの排泄が可能になったり、オムツ排泄であっても排泄直後にオムツ交換を行うことができ、清潔な状態を保つことができるようになります。

介護ロボットがなければ、利用者ごとの排泄タイミングを把握するのはベテラン介護者の経験と勘に頼ることが多いかもしれません。しかし、それぞれの利用者ごとに最適なタイミングでトイレへの誘導やオムツ交換を行うのは、容易ではありません。

オムツを交換した時に排泄されていれば、実際に排泄した時間にかかわらず、オムツ交換をしたタイミング=排泄したタイミングとして記録されることがほとんどです。そのような状況では、利用者ごとに最適なタイミングで介入するのは難しいのではないでしょうか。

●介護ロボット=温かみのある介護もできる!

排泄介助に限らず、介護現場では、介護計画はベテラン介護者の経験と勘によって決定されることが多かったと思います。それは、定量的なデータを取ることができず、客観的に判断できるだけの情報がそろっていなかったことが要因です。

しかし、介護ロボットを活用して利用者の情報を定量的に把握し、介護計画を変更することで、利用者のQOL(Quality of Life=生活の質)向上をめざすことができます。これは、利用者にとって大きなメリットの一つです。

介護ロボット=効率化というイメージが強く、「介護ロボットは、介護者の負担を軽減するためだけに使われる」「介護ロボットは温かみがない」という声もよく聞かれます。ですが、介護ロボットを活用することで、利用者のQOLを向上させ、より温かみのある介護を提供することもできるのです。

排泄予測デバイス(D Free)

排泄予測デバイス(D Free)

 

*今回教えてくれたのは*
社会福祉法人善光会サンタフェ総合研究所
社会福祉法人善光会は、「オペレーションの模範となる」「業界の行く末を担う先導者となる」という理念を掲げ、東京都内で6か所の福祉施設を経営。特に、介護ロボットなどを活用した生産性向上に積極的に取り組み、2017年には社会福祉法人として初めてシンクタンク機能を持った総合研究所を設立し、サンタフェ総合研究所と名付けた。介護業界の人材不足や生産性向上に対する先進的な取り組みを内外へ向けて発信しており、高齢化社会に対する解決策を示す姿勢は、日本国内だけでなく国外からも多くの注目を集めている。

*「教えて! ICT&ロボットのギモン」とは?*
介護でのICTやロボットの活用について、「興味はあるけどよくわからない」というギモンから、「ぜひ使いたい! どうすればいいの?」というギモンまで、現場のみなさんが抱く“素朴なギモン”に、専門家がわかりやすく答えます。
介護ロボット・システム、訪問看護システムへのご質問も募集中!
こちらのメールアドレスまでお送りください。
edit-carevision@innervision.co.jp


TOP