コニカミノルタ,月経前の不調を抱える女性向けセルフモニタリングツール「Monicia」を開発
〜クラウドファンディング「Readyfor」にてプロジェクトを開始〜

2019-1-24

コニカミノルタ


セルフモニタリングツール「Monicia」

コニカミノルタ(株)は,Business Innovation Center(BIC)で推進するオープンイノベーションのひとつとして,京都大学COI拠点*1における京都大学大学院医学研究科婦人科学産科学 江川美保 助教,万代昌紀 同教授らの研究グループとの共同研究成果に基づき,月経前の不調を抱える女性の生活改善サポートするセルフモニタリングツール「Monicia(モニシア)」の開発を行った。

また,1月23日よりREADYFOR(株)が運営するクラウドファンディングサービス「Readyfor」にて,PMSの悩みを抱える女性や周囲の方に向けた購入型クラウドファンディングを開始する。本プロジェクトは2019年3月10日(日)までに目標金額500万円を目指す。支援した方には,3,000円〜10万円の全7コースのリターンを用意している。
(プロジェクトページURL:https://readyfor.jp/projects/monicia

*1 京大COI拠点:文部科学省,科学技術振興機構がH25年度から行っている「革新的イノベーション創出プログラム(Center of Innovation Stream/COI)」の研究拠点の一つ http://www.coi.kyoto-u.ac.jp/

(1) Moniciaとは
毎日の体調記録を行うアプリと,月経周期を予測するための温度計測デバイス(以下,「Moniciaデバイス*2」)をセットにしたセルフモニタリングツール。
月経のタイミングを知ることで,PMS(月経前症候群)の可能性がある方や,月経前の不調に悩む人が,自分の生活リズムを変え,人に相談する(理解を求める),仕事のペースを緩めるなどセルフコントロールをすることに役立つ。
*2 Moniciaデバイス:衣服内温度計開発企業の協力を得て開発中の月経周期を予測するためのデバイス。

(2) 背景
近年,企業の健康経営の観点では女性特有の健康問題におけるプレゼンティズム(業務効率が落ちている状況)の影響が重要視されつつある。特定非営利活動法人日本医療政策機構の調査*3では,PMS(月経前症候群)や月経随伴症状によって,元気なときと比較して仕事のパフォーマンスが半分以下になる人が45%に上ることや,女性の半数以上がPMSの症状を感じている一方で,有症者の63%が特に何もしていない現状が明らかになっている。
PMS(月経前症候群)は月経がはじまる前の数日間(3~10日)に起こるココロとカラダのさまざまな不調のことで,月経が始まると治まってくるものを指す。症状の現れ方は人それぞれで,対処方法や治療方法も様々な方法がある中,自分がいつ,どんな症状がどの程度現れていたのかを把握するための体調記録によるセルフモニタリングを続けることが症状改善の第一歩と言われている。
*3 出典:特定非営利活動法人 日本医療政策機構「働く女性の健康増進調査2018」

(3) 京都大学COIでの共同研究成果
京都大学COIの共同研究では,月経前の心身の不快症状が強い女性へのインタビューや,プロトタイプアプリを用いたコニカミノルタ社内女性従業員への実証実験,および,京都市内の働く女性・学生・患者等への実証実験の結果をもとに,女性が自らの周期的な体調変化に気づき適切な対処を行うためのセルフモニタリングツールの開発を進めてきた。

(4) Moniciaサービスデザインの取り組み
月経周期の不調を抱える女性が,セルフモニタリングを無理なく続けられるためのMoniciaの提供を目指すにあたり,デザイン・イノベーション・ファーム Takramの協力を得てデザインシンキングに基づき,ターゲットユーザーに寄り添うサービスデザインを行った。コンセプトメイキング,インタビュー調査によるインサイト抽出に基づき「月経前の不調を抱える時期にも気持ちの良い朝を迎えられるためのサポートとなるサービス」として安心感と清潔感を両立させ,ユーザーの生活に馴染むことを目指したブランディング,サービス開発を進めた。

特長1:シンプルで直観的な記録方式
PMSの症状を把握するためには,「日々の症状を自分で実際に記録してみて,1つ以上の症状が月経前に現れ,月経開始後に軽くなっていくというパターンが2周期以上確認する」ことが重要とされている。
体調記録のアプリでは,毎日のココロとカラダの調子を入力する項目と,月経前の不調として現れやすいとされるココロとカラダの入力項目全25項目について必要なものを選択し,記録を続けることができる。

画面イメージ

画面イメージ

 

シンプルで直観的な入力方式を用いることで,毎日短時間での入力をサポートする。
カラダの調子,ココロの調子の代表入力項目はアイコンと連動した入力方式を採用し,イライラ・不安等のココロの症状,胸の張りや痛み,頭痛,むくみなどのカラダの症状25項目は,毎日の症状の強さを4段階で入力できる仕組みとした。
また,任意に設定できる最大3つの項目を用いることで,ココロとカラダの症状以外の日々の記録管理を行うことができる。
その他,月経関連情報(日数,量),お通じの状態,体重の記録管理を行うことによって,細やかな体調管理をサポートする。

特長2:就寝中の自動温度計測に基づく月経周期の予測
Moniciaデバイスは就寝前にパジャマのズボンに装着することで,睡眠中の腹部の温度を計測することで得られる代表温度*4をもとに月経周期の相対的な温度変化を把握し,低温期・高温期の予測に役立てることができる。

*4 代表体温:デバイス内の2つのセンサーを用いて就寝中10分おきにデータを計測。計測結果のうち,2つのセンサーの差分が最も少ないデータを代表温度として採用。

特長3:入力結果に基づく周期的なココロとカラダの変化の確認
Moniciaデバイスとアプリによる体調記録を続けることで,周期的なココロとカラダの変化を確認することができる。

(5) Monicia仕様概要
■Moniciaアプリ
対応機種:iOS/Android
■Moniciaデバイス
製品名:Monicia衣類内温度計
サイズ:約55 × 40 × 13 mm
重さ:約25g
使用電池:ボタン電池1個使用(電池交換目安:半年)
推奨計測時間:6時間以上
仕向け:日本
価格:未定(1万円前後の予定)
※本製品は開発中につき,今後仕様が変わる可能性がある。

(6) クラウドファンディング概要
「PMSに悩むあなたへ届けたい!~セルフモニタリングツール開発へ」
実行者 :コニカミノルタ BIC-Japan 女性のココロとカラダサポートプロジェクト
目標金額:500万円 (目標金額達成時にプロジェクト実施確定)
公開期間:2019年1月23日(水)〜3月10日(日)23時
資金使途:『Monicia』セルフモニタリングツール提供に向けた開発費など
目的  :月経前のココロとカラダの不調により仕事・生活に支障を抱えている日々を改善するためには,自分の周期的な体調の変化を知ることが第一歩になる。女性が月経周期の不調に振り回されずに自分らしく働き活動できるためのお守りのようなセルフモニタリングツールの提供を目指してクラウドファンディングを開始する。
(プロジェクトページURL:https://readyfor.jp/projects/monicia

主なリターン:
a) ¥3,000コース:月経不調・PMSの基本がわかる。MOOK本お届けコース
PMSや月経不調に関する知識と対処がわかるMOOK本のお届けを中心としたコース
b) ¥8,000コース:不調な時期を支える生活改善・リラックスグッズコース
生理前の不調な時にセルフケアによる対処をサポートする生活改善・リラックスケアグッズをお届けするコース
c) ¥10,000:Moniciaお届けコース
月経前の不調や,月経周期によるココロとカラダのセルフモニタリングツール「Monicia」をお届けするコース
d) ¥100,000コース:癒しのプラネタリウムSpecial Thanksコース(企業向けコース)
コニカミノルタ初のストレスオフに特化した癒しのプラネタリウムプログラムにSpecial Thanks枠として広告協賛するコース
上記を含む合計7コースのリターンを用意している。

コニカミノルタは,「Monicia」を通じてPMS(月経前症候群)や月経前の不調に悩む女性たちが,自らの体調の変化を知り向き合うことで,プレゼンティズムの問題を解決する1つの手段になることを目指す。

 

●問い合わせ先
コニカミノルタ BIC Japan
monicia-info@konicaminolta.com

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