ITEM2018 アレイ ブースレポート 
ユーザーインターフェイスからシステム面まですべてを刷新した「AOC7」を中心に,画像ソリューションを展示


2018-4-26


アレイブース

アレイブース

アレイは,新製品である「AOC7」のカタログとモチーフイメージである芍薬のイラストを前面に出したモダンなブースデザインでアピールした。また,新製品としてMWMサーバ「Gattino Essential」のほか,従来製品である各種インポーター・エクスポーターソリューションに加え,2018年度診療報酬改定で,画像診断管理加算3などの施設基準にCTの線量管理が盛り込まれたため注目を集める線量情報管理に対応する「Radamès」を展示するなど,アレイの持つ技術的な強みを生かしつつ,施設の総合的なIT化の推進を提案するさまざまな製品群を紹介した。

AOC7のモチーフイメージ芍薬がブース前面の柱に大きくデザインされていた。

AOC7のモチーフイメージ芍薬がブース前面の柱に大きくデザインされていた。

 

●シンプルで使いやすく進化した「AOC7」

画像データ統合管理ワークステーション「AOC7」は,モダリティや各種の入力デバイス,メディア,プリンタなどとDICOMサーバとの画像情報のやり取りを統合的に管理するゲートウェイ装置である。従来機種の「ArrayAOC」をアーキテクチャ面から一新し,ユーザーインターフェイスを見直し,データベースシステムを強化,動画の表示なども高速で表示できるようになった。安定性も向上しており,ストレスを感じることなく大量のデータ編集を行うことができる。AOC7では,動画機能が強化されているのが特長で,一般動画(avi,mpeg)をDICOMマルチフレームに変換したり,DICOMマルチフレームを一般動画へ変換することが可能になった。これにより,一般動画形式の医療用動画をDICOMサーバへの送信や,プレゼンテーションに使いたい医療用画像を一般動画へと変換することができるなど,動画ファイルの取り扱いにかかわるさまざまな作業に対応した。
ビューワはこれまでの「Stackato」から「Stackato7」へと更新され,画面の表示面積が広がるとともに,動画像の表示速度が向上した。ユーザーインターフェイスも一新され,シンプルで使いやすいものへと生まれ変わっており,多彩な機能を快適に利用することができる。
さらに,ネットワークによる画像や検査結果,処方情報の施設間の送受信サービスである“netPDI”には,これまでカスタマイズで対応していたが,AOC7は初めて標準で対応した。

シンプルで使いやすいAOC7のユーザーインターフェイス

シンプルで使いやすいAOC7のユーザーインターフェイス

 

画像の表示面積が大きくなったビューワStackato7

画像の表示面積が大きくなったビューワStackato7

 

状況に合わせ最適化されたプロトコールで容易にエクスポートができる。

状況に合わせ最適化されたプロトコールで容易にエクスポートができる。

 

●不要な機能を削ぎ落とし洗練されたMWMサーバ「Gattino Essential」

中小病院向けのMWMサーバである「Gattino Essential」は,機能を患者情報のみに限定し,さまざまなデータソースからの検査情報を最適な形式に自動変換し必要なモダリティに送ることができる。従来のMWMサーバは,中小病院では不要な機能も多く,高価になるため導入しづらい側面があったが,Gattino Essentialでは機能を絞ることで導入のハードルを下げ,MWMによる入力操作の省略や誤入力などがなくなるなどのメリットを享受できる。また,ユーザーインターフェイス上ですべての設定ができるため,使いやすく快適な環境を構築可能だ。CSV形式のデータに対応しており,アドミニストレータ画面で設定すれば,自動的に適した形式に変換して保存くれる。電子カルテによるソケット通信にも対応しており,磁気カードの患者IDに合致する患者情報のみを選択状態にしてモダリティへと送信する。これにより,モダリティ端末上で患者IDを入力する手間がなくなり,作業効率の向上や誤入力などのミスを削減することができる。

Gattino Essentialは機能を制限することで導入を容易とした。

Gattino Essentialは機能を制限することで導入を容易とした。

 

●2018年度診療報酬改定で注目の線量管理に対応するシステム「Radamès」

アレイの検像ワークステーション「Array Quartina」に組み込まれた線量情報管理システム「Radamès」は,放射線医学総合研究所の被ばく線量評価ツール“WAZA-ARIv2”との連携が特長である。線量情報(DICOM RDSR)を蓄積し,線量値の参照や撮影情報など取得できるほか,WAZA-ARIとの連携で臓器吸収線量の計算結果を取得・表示できる。患者線量のトラッキングも可能で,患者ごとだけでなく,検査ごとや年間,累積での表示も可能となっている。また,検像システムに組み込まれているため,各モダリティとの接続が必要なく,導入コストを低減できるのも特長だ。
今回,Radamèsでは,新たにアンギオグラフィとマンモグラフィの線量管理に対応し,DICOM RDSRが出力できないモダリティでも内部情報から線量情報を取得できるよう機能が強化された。

Radamèsの線量管理画面。上部にリストが,下部にさまざまな線量情報が表示されている。

Radamèsの線量管理画面。上部にリストが,下部にさまざまな線量情報が表示されている。

 

トラッキングツール画面。部位ごとや累積・年間被ばく量を確認できる。

トラッキングツール画面。部位ごとや累積・年間被ばく量を確認できる。

 

●機能強化や対応製品の追加などが進むインポーター・エクスポーター

このほか,インポーターとして,4台の光学ドライブによる並列読み込みが可能な「Preludio quattro」や,据え置き型画像インポートキオスク端末「KioStesso」が展示された。Preludio quattroは,画像情報の交換では現在も主流となっている可搬型媒体の読み込みの速さに重点を置いたインポーターであり,従来機種の「Preludio」から継承した多彩なインポート機能を使用できる。今回の展示では,ユーザーインターフェイスの改良と光学ドライブの強化によって,より使いやすくインポートスピードが向上したことをアピールした。また,KioStessoは施設への導入が進んでおり,さらなる機能の追加を進めているところだ。
また,ブースではリマージュジャパンのディスクパブリッシャーである「Allegro」にアレイのエクスポーターが対応することが発表された。これによって,導入施設の要求条件によってディスクパブリッシャーを選択することが可能となった。

画像インポーターPreludio quattro(モニタ内は架空のデータ)

画像インポーターPreludio quattro(モニタ内は架空のデータ)

 

高速読み取りが可能な4台の光学ドライブもバージョンアップした。

高速読み取りが可能な4台の光学ドライブもバージョンアップした。

 

患者が自身でインポート操作を行えるKioStesso

患者が自身でインポート操作を行えるKioStesso

 

リマージュジャパンのAllegroにもエクスポーターが対応した。

リマージュジャパンのAllegroにもエクスポーターが対応した。

 

●お問い合わせ先
社名:アレイ株式会社
住所:東京都渋谷区代々木3-42-10
TEL:03-3320-3911
URL:https://www.array.co.jp/


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