JIRAの山本会長がDXの拡大や医療従事者の業務効率向上への貢献をアピール
——2022年JIRA会長年頭所感発表会が開催

2022-1-7

日本画像医療システム工業会(JIRA)


山本章雄 会長

山本章雄 会長

一般社団法人日本画像医療システム工業会(JIRA)は2022年1月6日(木),恒例のJIRA会長年頭所感発表会をKKRホテル東京(東京都千代田区)で開催。山本章雄会長が,デジタルトランスフォーメーション(DX)の拡大や医療従事者の業務効率向上に貢献していく姿勢を示した。

山本会長はまず,2021年を振り返り,コロナ禍において医療提供体制が危機的な状況になった一方で,医療分野のデジタル技術の利活用が進んだとの見解を述べた。また,半導体不足などによるサプライチェーンが問題となっていると言及。さらに,デジタル庁の発足,新内閣の誕生などの国内動向を取り上げたほか,中国やインドネシアにおける公共調達での自国第一主義について懸念を示した。

このような状況を踏まえ,JIRAでは,DX推進策として,医療データの利活用を促進するために,関係省庁との意見交換や,匿名化技術ガイドの作成を行っている。また,人工知能(AI)ソフトウエアなどのプログラム医療機器の保険収載に向け,イノベーションの適切な評価,予見性の向上について意見を発信してきた。一方で,新型コロナウイルス感染症のパンデミックが長期化していることから,会員企業に向けて感染防止対策ガイドラインの策定,啓発セミナーの開催などのフォローを行った。会員企業に対しては,このほかにも改正薬機法に関する周知や医療機器のサイバーセキュリティ手引書の作成などの支援策を講じた。国際活動としては,DITTA議長国の立場から,国際整合,標準化に向けた取り組みを行い,米国・欧州の工業会とともに,公共調達において自国製品を優遇する中国,インドネシアなどに対し,公平な取り扱いを求める活動を行った。また,中古医療機器の輸入を禁止するベトナムにも,規制を解除するよう求めた。

これらの活動を説明した上で,山本会長は,2022年にはDXの拡大,医療従事者の業務効率向上に貢献するために,引き続きデータ利活用の環境整備やプログラム医療機器の保険収載に向けて活動していくと述べた。また,会員企業に対しては,unique device identification(UDI)表示環境整備,医療機器のサイバーセキュリティガイドライン対応の支援などを行っていくと説明。国際的な展開としては,国際医療機器規制当局者フォーラム(IMDRF)において,規制の国際整合推進を提言していくことを明言した。

 

●問い合わせ先
一般社団法人日本画像医療システム工業会
事務局
TEL 03-3816-3450
http://www.jira-net.or.jp

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