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RSNA2010

■TeraRecon, Inc
  米国でクラウドサービスを開始

RSNA2010 [第3日目:11月30日(火)]

  TeraRecon, Incは,今回のRSNA2010で,来年(2011年)から米国で開始する予定のクラウドサービスを前面に押し出してPRしていた。同時に画像処理システム「iNtuition」の新バージョンについても,新たに加わったアプリケーションのデモンストレーションを行っていた。ブース内各所に設けられたデモンストレーションのコーナーには,大型ディスプレイを中心に実機とプレゼンテーション用のモニタを配置し,来場者に説明するという形をとった。

  米国で展開する「iNtuition CLOUD」は,「iNtuition UPLOADER」というデータ送信のソフトウエアを用いて,データセンターにデータを送ると,ブラウザベースで,ワークステーション並みのフル機能から簡易ビューワのような簡便な機能まで,フルラインナップで利用することができるようになる。

  また,次のアプリケーションのバージョンである4.4.6では,冠動脈の狭窄を自動検出する「CCSA(Centerline Cross-Section Analytics)」を搭載する。これは複数のクライアントで情報を共有しながら参照できるため,放射線科で3D画像を作成している部屋まで行かなくてもよいという,同社のサーバ型画像処理システムならではのメリットがある。また,新バージョンでは,脂肪解析・プラーク解析もリニューアル。過去データとの比較計測についても,これまでは肺野領域だけだったが,頭部などほかの部位にも適用できるようになった。このほか,新バージョンでは血栓を自動検出する「Auto-Sac display」が組み込まれる。デモンストレーションでは,「iGENTLE(General Enhancement and Noise Treatment with Lower Expose)」と呼ばれる,低線量の画像データに対してボリュームフィルタをかけることによってノイズを抑え,通常の撮影データと同等の3D画像処理が行える機能も説明していた。これらの機能を搭載した4.4.6のバージョンは,来年(2011年)米国でリリースされ,その後日本市場にも投入される。

  さらに,今回のRSNA2010では,デュアルエナジーCTに対応した機能も紹介していた。装置側ではなく, iNtuition側でボーンリムーバルなどの処理を行う。現在は,シーメンス社とGE社のCTに対応している。

  今回のRSNA2010では,iPhoneやiPadを使ったシステム,ソリューションを提供する企業の展示が多数あったが,同社でも「Aquarius MOBILE」というアプリケーションがアップル社のiTunes App Storeから提供されている。 同社の製品ユーザーであれば,使用することが可能だ。

TeraRecon, Incブース
TeraRecon, Incブース

クラウドサービス「iNtuition CLOUD」
クラウドサービス「iNtuition CLOUD」

新バージョンに搭載されるCCSA
新バージョンに搭載されるCCSA

  同社は現在,北米市場,特にカナダでの販売が好調なほか,ドイツを中心としたヨーロッパでも実績を伸ばしている。一方,日本国内では,海外同様に,今後ワークステーションからサーバの方へ軸足を置くとしている。病院全体で3D画像を利用できるソリューションや,遠隔診断などの分野で,積極的に展開していく。

血栓を自動検出するAuto-Sac display
血栓を自動検出するAuto-Sac display

デュアルエナジー撮影用のアプリケーション
デュアルエナジー撮影用のアプリケーション

低線量CTでもきれいな3D画像を描出できるiGENTLE
低線量CTでもきれいな3D画像を描出できるiGENTLE

iPhone・iPad向けのアプリケーションもPR
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