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RSNA2011

RSNA2011
■ Medrad, Inc(日本メドラッド)
  EACH DOSE MATTERS をテーマに製品群を展開

RSNA2011 [第4日目:11月30日(水)]

  メドラッドは,“EACH DOSE MATTERS.”をテーマに,主力製品の造影剤インジェクタをはじめ,周辺機器,情報システム,治療装置などの展示を行った。展示テーマには,「患者のため,病院経営の効率化のために,造影剤注入(DOSE)の一つひとつを大切に考える」という意味が込められており,ブースにはテーマを具現化した製品群が展示された。

Medrad, Incのブース
Medrad, Incのブース
メドラッドのサービスイメージ
メドラッドのサービスイメージ
病院内の造影剤にかかわる情報を集約することで,経営の効率化や検査の平準化に貢献する。

●新製品:血管造影用インジェクタ「MARK7 ARTERION」

  今回発表された新製品が,血管造影用インジェクタ「MARK7 ARTERION」である。従来機である「Mark V ProVis」を改良した次世代装置で,液晶タッチパネルの採用による操作性の向上や,軽量化による取り回しのしやすさが特長である。また,シリンジに無色透明な素材を用いることで,造影剤の残量の確認などが容易になっている。なお,造影プロトコールは40件の保存が可能である。装置は,床置き可動タイプ,天井吊り下げタイプ,ベッド据付タイプの3タイプを用意している。米国では,すでに販売・出荷が始まっており,日本においては2012年第1四半期の発売をめざす。4月のITEM2012での大々的な発表を予定しており,今後最も注力していく製品と位置づけている。

MARK7 ARTERION
MARK7 ARTERION
造影剤残量が見やすいシリンジ(MARK7 ARTERION)
造影剤残量が見やすいシリンジ(MARK7 ARTERION)

●造影検査ITツールプラットフォーム「Certegra」

  また,メドラッドが“Informatics”と総称する,造影検査ITツールプラットフォーム「Certegra」も紹介された。造影剤注入条件の最適化のほか,患者情報やインジェクタの設定条件といった検査情報の集約,保存,リスト化や統計処理が可能である。また,これらの情報はExcel形式などに書き出すことも可能だ。情報を集約・分析することで,造影剤の使用量や検査時間など,経営の効率化や改善に役立つ情報を提供する。米国はグループ経営の病院が多く,グループ全体としての経営管理が重視されており,経営効率化のために,このようなソリューションを要望する声が非常に多い。米国ではすでに発売しており,日本国内では2012年第1四半期の発売を目標に準備を進めている。今後,テストサイトでのデータを分析して,日本の医療機関に適したサービス内容や提供・サポート方法を模索していくという。

Certegraのトップ画面
Certegraのトップ画面
集約した情報を統計処理
集約した情報を統計処理

●CTインジェクタ

  CT用ハードウエアとして,日本において主流製品となっているCT用造影剤インジェクタ「Stellant」と血管外漏出検知システム 「XDS」の組み合わせ展示も行われた。XDSは,センサーにRF技術を用いることで,非常に高い検出感度を実現している。

StellantとXDSの組み合わせ展示
StellantとXDSの組み合わせ展示

●MR用製品群

  MR室用の製品としては,患者モニタ「Veris」と輸液システム「Continuum」を展示。Continuumは可動式のため,病室から輸液したままMR室へ移動し,検査を行うことが可能。日本でもすでに販売を開始し,リスクマネジメントへの意識が高まっていることもあり,販売は好調だという。小児用や計測できるパラメータの追加など,オプションも用意され,用途に応じて選択することができる。

  MRI用インジェクタ「Spectris Solaris EP」は,液晶タッチパネルを採用し,3T MRIにも使用できる。バッテリー駆動も可能で,取り回しよく検査室で使用できる。

VerisとContinuumの組み合わせ展示
VerisとContinuumの組み合わせ展示
Spectris Solaris EP
Spectris Solaris EP

●その他

  そのほか,カテーテルを用いて心臓や下肢の血栓を除去する治療用装置「ANGIOJET ULTRA」や,PET用の放射性核種薬剤供給装置「Intego」(ともに日本国内薬事未承認)も展示された。

  メドラッドでは医療の質を保つことを重視し,製品修理力を活用して,契約ベンダーの製品の修理を受託する医療機器修理サービス(Multi Vendor Service)「TOTALREPAIR」も実施している。米国と日本で行われており,米国においては,機器の製造・販売と並ぶビジネスとして展開しているという。

  また,ブースの一角には,最先端の研究や,ユーザーの要望への対応を行っているグループの“Innovations”コーナーが設けられ,将来的に製品化が見込まれる研究の紹介や,来場者と直接コミュニケーションするための場として活用された。

ANGIOJET ULTRA
ANGIOJET ULTRA
Intego
Intego
TOTALREPAIRの紹介
TOTALREPAIRの紹介
Innovationsコーナー
“Innovations”コーナー

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