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RSNA2011

RSNA2011
■ TeraRecon, Inc(テラリコン)
  iNtuition Cloudを前面に押し出した展示でアピール

RSNA2011 [第3日目:11月29日(火)]
TeraRecon, Incブース
TeraRecon, Incブース

iNtuition Cloudをメインにした展示
iNtuition Cloudをメインにした展示

  Hall Aの一角に出展したTeraRecon, Incは,今回のRSNA2011でクラウド型の画像解析処理サービスである「iNtuition Cloud」を前面に押し出してブースを構成した。

  iNtuition Cloudは,テラリコン社のネットワーク型ワークステーションで培ったサーバ・クライアント技術をベースに開発した。日本国内では2010年6月から展開している。米国では先行してサービスを開始しており,すでに全世界で約2000人が利用。このうち,日本では100人ほどがiNtuition Cloudのユーザーとなっている。

  ユーザーは,テラリコン社のWebサイトから登録を行えば,専用のアップローダーで画像をセンターサーバに送ることができる。データは暗号鍵を用いており,患者情報などが漏洩する心配のないセキュアな環境で利用できる。画像解析処理を行うには,Internet ExplorerなどのWebブラウザがあればよく,テラリコン社が提供する豊富なアプリケーションすべてを,ブラウザ上で操作することが可能である。これにより,全世界でインターネットにつなげる環境があれば,どこからでもデータにアクセスして画像解析処置が行える。また,ハードウエアのイニシャルコスト,ランニングコストもなくなり,経済的な効果も期待できる。

  RSNA 2011の展示では,iNtuitionの新しいアプリケーションも参考出品された。新しいアプリケーションは従来テラリコン社が得意としてきた血管解析や骨抜きなどではなく,体積解析といった新しい機能を強化。次期バージョンから順次搭載するよう開発を進めており,今回参考出品された。

  その1つである「Lobular Decomposition」は,肝臓や腎臓,肺野などの支配血管の情報から,切除術を行う際に切除できる範囲をシミュレーションできるソフトウエアである。また,「Volumetric Histogram」は,肺野の低吸収領域(LAA)を抽出して,そのパーセンテージを表示するものである。COPDにおける肺気腫診断などに利用される。

  一方,循環器領域でも2つのアプリケーションが参考出品された。「Coronary Territory & Motion Mpas」は,収縮期から拡張期までの壁の運動を色別して表示する。これにより,二次元データでも壁の動きを観察できるようになる。もう1つの「TVA―Time-Volume Analysis & Enhancement Analysis」は,循環器の支配領域を表示するアプリケーション。狭窄があった場合に,その狭窄がどこに影響を与えるのかかがわかる。

  今回のRSNA2011では,アプリケーションだけでなく,ワークフローの改善も紹介された。従来できなかったマスク処理が自動的に行えるようになっている。テラリコン社ではこのような自動化を進めることで,画像処理・解析時のユーザーのクリック数が大幅に減り,ワークフローの改善につながるとしている。

Lobular Decomposition(参考出品)のデモ
Lobular Decomposition(参考出品)のデモ
肺気腫の診断に有用なVolumetric Histogram(参考出品)
肺気腫の診断に有用なVolumetric Histogram(参考出品)
心臓の壁運動を評価するCoronary Territory & Motion Mpas(参考出品)
心臓の壁運動を評価する
Coronary Territory & Motion Mpas(参考出品)
TVA―Time-Volume Analysis & Enhancement Analysis(参考出品)
TVA―Time-Volume Analysis & Enhancement Analysis(参考出品)

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