Spring of 2011—モダリティWeb展示会

島津製作所

「New Values for a New Tomorrow」をテーマに,
製品,アプリケーション,サービスを展開

島津は今年度より「New Values for a New Tomorrow」を新たなテーマに,お客様・患者様に一層ご満足いただける製品やアプリケーション,サービスの展開を図っていきます。より快適な検査環境が求められるこれからの医療において,弊社は独自のX線技術を展開することで,新たな臨床価値のご提供やワークフローの向上,そしてよりやさしい検査を実現する製品をご提案してまいります。昨日までとは違う新しい明日の検査環境のために,島津から新たな価値をご提案します。

●MobileDaRt Evolution
ワイヤレスで進化するオペレーション

新製品ワイヤレスFPD搭載タイプがラインナップに新たに登場しました。また,保育器との組み合わせによりNICUでのX線撮影のワークフローを大幅に改善するコンパクトFPD搭載タイプなど,充実のラインナップをそろえています。島津デジタル回診車は,米国のユーザーによる第三者医療機器評価機関である“KLAS”において2010年度の1位を獲得,また同様の評価機関“MD Buyline”においても2回目の1位を獲得しており,性能・コスト・信頼性・サービス・メンテナンスなど総合的に高い評価を受けています。

ワイヤレスFPD搭載タイプ
図1 ワイヤレスFPDタイプMobileDaRt Evolution
図1 ワイヤレスFPDタイプMobileDaRt Evolution

シリーズ発売より全世界での累積納入台数が約800台を超え,世界各地で回診車のDR化を牽引する島津デジタル回診車「MobileDaRt Evolution」に,ワイヤレスFPDタイプが登場しました(図1)。手術室などでも清潔維持が行いやすく,またポジショニングが一層やりやすくなりました。回診車のイメージを変えた滑らかな走行性や取り回しの良さ,撮影後わずか3秒で本体液晶モニタに画像表示される即時性など,回診車としての基本性能に優れたMobileDaRt Evolutionだからこそ,緊急度の高い医療現場を強力に支援する検査環境を提供できます。

NICU対応
図2 コンパクトFPDタイプは,アトムメディカル社保育器との組み合わせにより,NICUでのX線撮影を大幅に改善(写真はインキュアイとの組み合わせ)
図2 コンパクトFPDタイプは,アトムメディカル社保育器との組み合わせにより,NICUでのX線撮影を大幅に改善(写真はインキュアイとの組み合わせ)

有効視野23cm×28cmのコンパクトFPD搭載タイプでは,アトムメディカル社の保育器・デュアルインキュアイまたはインキュアイと組み合わせることで,保育器の蓋を開けずにFPDを保育器に挿入できるため,保育器内の環境を維持したままでX線撮影が可能です(図2)。撮影後3秒で本体液晶モニタで画像確認できるため,静止が難しい新生児の撮影においても再撮影の要否を即時に判断できるほか,次の処置へ短時間で移行できるため,緊急対応が求められるNICUで大幅なワークフロー向上を実現しています。

●SONIALVISION safire17
アプリケーションが明日への可能性をサポート
図3 SONIALVISION safire17 トモシンセシスをはじめとした充実のアプリケーションが新たな臨床価値を提供
図3 SONIALVISION safire17
トモシンセシスをはじめとした充実のアプリケーションが新たな臨床価値を提供

新設計17インチFPD・Super safireを搭載し一層の高画質を実現(図3)。トモシンセシスやスロットラジオグラフィーなどのアプリケーションにより新たな臨床価値を提供します。

トモシンセシス

1回のX線走査による撮影データから複数の任意断層面を再構成できるトモシンセシスは,以下の特長を有しています。
●1回数秒間の体位維持で検査が終了し追加撮影が不要であるため,被検者の拘束時間が短くてすみ被ばくが軽減される。
●金属のアーチファクトが少なく,金属が留置された部位などの観察が比較的容易である。
●透視台の起倒動により,観察したい体位での観察ができ,検査の応用範囲が広い。
トモシンセシスは,骨梁の状態や微細な骨折線の走行などを明瞭に描出できるほか,人工関節などのインプラントとその周囲の骨を金属の影響を受けずに観察が行え,TKAなど人工関節置換術後の治癒過程の経過観察に有用であるなど,整形外科領域において多数の施設から高い評価をいただいています。 また,胸部肺がん検診,ERCP,ENBDなど,他の領域でも活用いただいています。

スロットラジオグラフィー
図4 スロットラジオグラフィー 患者さんの体軸にほぼ垂直にX線が入射するスロットラジオグラフィーでは,一般的な長尺撮影で現れる歪が少なく,より正確な計測が可能
図4 スロットラジオグラフィー
患者さんの体軸にほぼ垂直にX線が入射するスロットラジオグラフィーでは,一般的な長尺撮影で現れる歪が少なく,より正確な計測が可能

標準搭載のスロットラジオグラフィーは,X線を体軸方向にスリット状に絞り,FPDと連動移動させながら撮影することで,脊椎や下肢などの全域を1枚の画像上で観察できます(図4)。
被検者に対して常に垂直に近い状態でX線が入射することにより,体軸方向の画像歪みが非常に少なく精度の良い計測が行えるため,下肢の骨延長術などでその有用性が認められています。

●BRANSIST safire
明日を見据えたインターベンション支援システム

微細血管やステント,ガイドワイヤなどのデバイスの視認性に優れたFPD・Safireを,心臓・頭部をはじめ腹部インターベンションにも対応可能な視野を確保する9インチタイプや,一度の撮影で広範囲を観察できるクラス最大17インチタイプなどに幅広くシリーズ展開し,用途に沿ったシステムをラインナップしています(図5)。
また,Cアームの高い操作性や,広いダイナミックレンジを持つSafireの特性と大視野で全肝をカバー可能な17×17インチFPDを生かしたCTライクイメージングや,3D画像と実透視画像の重ね合わせが可能な3Dロードマップ機能(Safire 3D-M),マスク像不要で動きに強い独自方式RSM-DSAなど,治療現場で高い有用性が認められているさまざまなアプリケーションがインターベンションを支援します。

図5 BRANSIST safireラインナップ バイプレーンタイプとシングルプレーンタイプ。インターベンションを支援するアプリケーションが充実。
図5 BRANSIST safireラインナップ
バイプレーンタイプとシングルプレーンタイプ。インターベンションを支援するアプリケーションが充実。

●RADspeed safire
先進技術で一歩先を行く検査空間を実現

検査効率の大幅な向上を実現するシステムとしてユーザー様より高い評価を得ているデジタル式一般撮影システムです(図6)。最適な画像処理が行われた画像が撮影後3秒で表示される即時性や,リモコン操作でX線管懸垂器を撮影位置に移動可能なオートポジショニングなどにより,午後までかかっていた外来患者の撮影時間が従来に比べ約1時間半も短縮されたケースも報告されています。
また,次世代コリメータの搭載により,撮影メニューに応じて自動的にコリメータのフィルタ切り替えが行われ,一層の被ばく低減を実現するとともに,患者様への説明に有用な線量計算機能を備えるなど,被ばくに配慮したシステムです。 長尺撮影機能では,画像結合部分でつなぎ目や濃度差がない最適な長尺撮影画像が得られ,脊椎および下肢全域の視認性が向上しています。撮影範囲の設定も簡単に行え,ワークフローの向上を実現しています。
*オプション

図6 RADspeed safire 大幅なスループット向上を実現するデジタル一般撮影として高い評価を得るシステム。一層の被ばく低減を実現する次世代コリメータを搭載,長尺撮影も可能
図6 RADspeed safire
大幅なスループット向上を実現するデジタル一般撮影として高い評価を得るシステム。一層の被ばく低減を実現する次世代コリメータを搭載,長尺撮影も可能

●販売,メンテナンス,サービス等に関する情報

●全国にサービス拠点を配置
●各種メンテナンス・プランを用意しておりますのでサービス担当者へお問い合わせください。

問い合わせ先:
株式会社島津製作所
医用機器事業部マーケティング部販売促進グループ
〒604-8511 京都府京都市中京区西ノ京桑原町1
TEL 075-823-1272 FAX 075-823-2921
http://www.med.shimadzu.co.jp/