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医療の国際化や国際交流を推進していく
神戸大学医学部附属病院
 1869(明治2)年に開院した神戸病院を起源に持つ神戸大学医学部附属病院。1966年に県立神戸医科大学が国立に移管されたことに伴い、現在の名称に変更された。診療科目臓器別専門外来、特殊外来を合わせ32科、病床数は920床で、1日の平均外来患者数は、2006年度の実績で約1700人を数える。もともと港町として海外との交流が盛んな神戸は、国際便の発着が期待される神戸空港が2006年に開港したことで、今後ますます国際化が進むことが予想される。同院としても、2004〜2009年度の中期目標において、今後は医療の国際化や国際交流を推進していくことを重点項目に掲げており、その取り組みが注目されている。
  放射線科は、研修医を含め32名の医師がおり、画像診断部門、インターベンショナル・ラジオロジー(IVR)部門、放射線治療部門から構成される。このうち画像診断部門は、胸部、消化器、泌尿生殖器、中枢神経、骨軟部、核医学の各領域に分かれており、臓器別の診療科との間で活発にカンファレンスを行っている。画像診断部門は、泌尿生殖器を例にとると、CT、MRIの画像診断に加え、腫瘍診断においてMR spectroscopy(MRS)による細胞機能評価にも取り組んでいる。また、中枢神経では、fMRIや拡散テンソルtractgraphyなどの先進的機能検査を積極的に行っている。
  IVRでは、肝細胞がんに対するTAEや閉塞性動脈硬化症における血管拡張術、ステント留置術、肝腫瘍に対するマイクロ波・ラジオ波焼灼療法などを施行している。放射線治療部門では、肺がんの定位放射線治療、悪性リンパ腫の局所・低線量全身照射、頭頸部腫瘍の根治的放射線治療などが行われている。
  同院では、2007年8月にGE社のPACS「Centricity PACS」を導入した。9月からはMRI、CT、アンギオ装置、RIがフィルムレス運用となる。読影室には2Mモニタを2面構成にした読影システムが8セット設置されているほか、主なモダリティの操作室にもそれぞれ配置されている。Centricity PACSは、Progressive Waveletという圧縮技術とダイレクトメモリアクセスにより、高速に画像表示が可能であり、大学病院のようにデータが大量に発生するハイクラスのモダリティを持つ施設に適している。
  一方、診断、治療を支える放射線部は、診療支援部門に位置づけられている。診療放射線技師のスタッフは35名。主なモダリティは、MRI 5台、CT 5台、ガンマカメラ 2台、PRT 1台、アンギオ装置4台、FPD搭載X線一般撮影装置3台、X線透視装置2台となっている。このうちMRIでは1日約50件、CTでは約100件の検査を行っている。また、大学病院として研究開発という使命を担っていることから、放射線部では、放射線の安全かつ有効な利用についての研究にも取り組んでいる。

前列左から、放射線科・杉村和朗教授、山崎愉子医師。後列左から放射線科・安部能崇助教、放射線部・川光秀昭副技師長、放射線科・前田哲雄特命講師


●神戸大学医学部附属病院
  〒650-0017 兵庫県神戸市中央区楠町7-5-2
  TEL 078-382-5111(代)
  URL http://www.hosp.kobe-u.ac.jp/


外観

 


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世界で唯一のTwin Gradientを搭載した「SIGNA EXCITE 3.0T」
2005年に日本で初めて薬事承認された3.0T MR「SIGNA EXCITE 3.0T」。世界で唯一の2組(Twin)の傾斜磁場システムを搭載することで、高傾斜磁場強度・高S/Nで、局所精査だけでなく、全身広範囲撮影が可能となった。3.0T装置でありながら、最新型1.5T装置とほぼ同サイズを実現している。

「SIGNA EXCITE 3.0T」
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「SIGNA EXCITE HD 1.5T」


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