Vol. 08 ヘルスケアITの効果的な活用に向けて − 院内IT化の成功の秘訣とは。院内情報の統合と連携により、コスト削減と業務の効率化を図る。

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第12回日本医療情報学会春季学術大会が開催

 第12回日本医療情報学会春季学術大会(シンポジウム2008 in 秋田)が 5月30日(金)、31日(土)の2日間、アトリオン・秋田総合生活文化会館を会場に開催された。東京大学大学院情報学環の山本隆一氏が大会長を務め、「医療情報から健康情報へ」をテーマに、テーマセッション4題、一般演題4題、ポスター展示、企業展示などが設けられ、医療情報を真に国民の健康生活に活用するための方策などについて活発な議論が交わされた。

 開会式の一環として行われた大会長講演では、山本氏が医療情報を取り巻く現状と展望、医療情報のあり方などについて述べた。わが国では2006年、e- Japan戦略に続く政府の方針として「IT新改革戦略」が打ち出されたが、その重点課題のトップ項目には、「ITによる医療の構造改革」が挙げられている。山本氏はこれについて、e-Japan戦略で掲げられたような医療機関のIT化が真の目的ではなく、医療情報を国民の健康と福祉に役立てるために、政府が一種のパラダイムシフトを起こそうとしていると分析。生涯利用可能な健康情報データベースの構築や、健康情報を全国規模で分析・活用するための具体的な施策として、 “電子私書箱(仮称)”や “社会保障カード(仮称)”、“健康情報活用基盤構築のための標準化及び実証事業”について概説した。また、大量の情報を高速に運用するようになれば、従来にはないさまざまな課題が生まれてくると指摘。その解決のために、日本医療情報学会としても取り組んでいくべきであるとの考えを示した。

 続いて行われたテーマセッションAでは、群馬大学の酒巻哲夫氏とNTT東日本関東病院の折井孝男氏が座長を務め、豊橋創造大学の五味悠一郎氏が「日本におけるEHRの実現」、東京工業大学の喜多紘一氏が「電子私書箱構想による個人健康情報参照システムの実現」と題して講演を行った。

  ●テーマセッションA
大会長の山本隆一氏 座長:酒巻哲夫氏(左)と折井孝男氏(右) 五味悠一郎氏 喜多紘一氏
大会長の山本隆一 氏 座長:酒巻哲夫 氏(左)と
折井孝男 氏(右)
五味悠一郎 氏 喜多紘一 氏

 今秋11月23日(日)〜25日(火)には、東京医科歯科大学の田中 博氏が大会長を務める第28回医療情報学連合大会(第9回日本医療情報学会秋季学術大会)が、パシフィコ横浜・会議センターで開催される予定である。

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■問い合わせ先
有限責任中間法人日本医療情報学会 事務局
TEL 03-3812-1702
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会場風景 受付風景 ポスター展示会場 企業展示会場
会場風景 受付風景 ポスター展示会場 企業展示会場
     
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GEYMSブース Centricity CDS


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Centricity i3(セントリシティ・アイキューブ)


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