ホーム inNavi Suite シーメンス・ジャパン Technical Note「MAMMOMAT Inspiration」におけるトモシンセシス検査のワークフロー

低被ばく，高画質を実現した「MAMMOMAT Inspiration」は，拡張性を備えた設計で，通常の検査だけでなく，バイオプシー検査，トモシンセシス検査へ，装置本体を入れ替えることなくバージョンアップにて対応可能な機種です。
このトモシンセシス検査での日本人データの有用性が，海外でも発表されています。
本稿では，装置の特長とトモシンセシス検査のワークフローをご紹介します。

●MAMMOMAT Inspiration

1．快適な検査環境をめざして
デジタル化が急速に進む中，大きな問題となる画像データ量も，施設のネットワーク環境を考慮し最小限に抑えています。その中で，画像処理パラメータを駆使し高画質を提供します。バイオプシー検査では，検査一連の流れを組み込んだアプリケーションを開発し，短時間での検査を実現します。また，穿刺方向は縦刺し・横刺しが可能です。

2．トモシンセシス技術
日本人の乳房で特徴的な高濃度乳房にも最適な検査技術です。
X線管振り角は，±25°と大きく，従来の2D画像では乳腺の重なりなど診断し難い症例も，トモシンセシスで得られたスライス画像では，病変の位置情報や形状などをはっきりと描出します。

●トモシンセシス検査のワークフロー（図1）

デジタルならではの検査ワークフローに加え，トモシンセシス検査ワークフローの一例をご紹介します。
トモシンセシス撮影をした後，AWSの確認用モニタにて画像を確認いただけます。
CT画像と同様にDICOMデータを得られるため，AWSから医師が読影を行う診断用viewerへ容易に画像を送ることができます。
また，必要な画像だけを選択し，ネットワークを介してサーバに転送することも可能です。このように，必要な画像のみを保存（保管）することにより，遠隔診断も実現できます。

図1　トモシンセシス検査のワークフロー