ホーム inNavi Suite 東芝メディカルシステムズ Technical Note新たな可能性を広げる「Vantage Titan 3T」による乳腺MRI

今，3T乳腺MRIが大きく変わろうとしています。従来，3Tでは磁場と電波の不均一により乳腺の高精度な描出は難しいとされてきました。「Vantage Titan 3T」に搭載されたさまざまな革新的な技術により，高精度に乳腺を描出することが可能になりました。高磁場ならではの高いSNRを生かし，高分解能で均一に撮像することにより，さらに高精度な診断ができる可能性が広がっています。

●均一な画像を実現する“Multi-phase Transmission”

3Tで課題となっていた信号強度ムラが，2ch，4portのMulti-phase Transmissionにより改善されます。電波の不均一を改善し，3TのSNRを生かした，均一な画像が期待できます。

●最先端技術が投入された乳房用コイル

東芝の“ブレストSPEEDER”（乳腺専用コイル）は，“エレメントシフト機能”により，乳房に合わせてコイルエレメントを上下左右に動かすことができます。患者ごとにフィットさせることにより，より高精度な描出が可能となります（図1）。

図1　ブレストSPEEDER

●安定した脂肪抑制が可能なEnhanced Fat Free法

2つの脂肪抑制パルスを用いた，新しい脂肪抑制技術であるEnhanced Fat Free法により，均一な脂肪抑制画像を得ることができます（図2）。

図2　片側切除の場合でも，信号強度ムラと脂肪抑制ムラがなく均一に描出

●Open Bore

Vantage Titan 3Tの患者開口径は，71cmです。さらに，寝台トップの位置を低くすることで，上下方向のクリアランスが広がっています。乳腺検査では大きな背中のクリアランスにより，無理なく安心な検査が可能になります。高画質というだけでなく，検査の快適性も向上しています。