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別冊付録

技術解説

生まれ変わり続けるAZE VirtualPlace─Upgrade Your Routine Work

CTの多列化,MRIの分解能向上などの機器の発展,新たな検査方法の開発などにより医用画像検査は年々進化している。それに伴い,発生する画像データ量も膨大になってきた。その膨大なデータから得られる情報を,いかに効率良く読影・診断につなげられるかが,ワークステーション(WS)をはじめとする画像診断システムに与えられた課題のひとつとなっている。その課題に立ち向かうべくAZE VirtualPlaceは,新しく,そして劇的に生まれ変わる。

●Stress Freeな読影診断ツール FORMULA series

超高速(レンダリング)エンジン「FORMULA」の登場により,FORMULAシリーズでは,従来の製品に比べレンダリング速度が20倍以上に向上し,飛躍的なスピードアップを実現した。複数端末から同時に画像解析や参照・閲覧が可能で,携帯端末であっても4D表示や角度変換などの操作をスムーズに行うことができる。
FORMULAエンジンを搭載することにより,これまでのプログレッシブ・レンダリングによる疑似的なリアルタイム・レンダリングではなく,本当の意味でのリアルタイム・レンダリングを提供することが可能となる。プログレッシブ・レンダリングとは,画像全体をまず粗く(低い解像度で)表示した後,徐々に精細に表示していく技術である。これまでは,膨大なボリュームデータに対応するため,このような技術を用いることでリアルタイム3Dの提供を実現してきた。しかし,FORMULAエンジンによって,数千枚という膨大な量のデータでも常に最高画質でレンダリングを行うことが可能となった(図1)。
最高画質でリアルタイムに観察できることの最大のメリットは,操作者のストレスがないことである。これは,ボリュームデータを観察する際に大きな力を発揮する。日常診療において膨大なデータを効率良く読影するのは,迫りくる時間との戦いでもある。前述の通り,従来のレンダリング技術では低解像度から徐々に高解像度へと表示していたが,FORMULAエンジンを搭載することで常に最高画質で表示することができるため,読影・診断の効率向上を可能にしたソリューションである。
また,最新CTで撮影された心臓のマルチフェーズデータなどのリアルタイム4D処理も可能となり,いままで十分に生かすことができなかった4Dデータも最大限に利用することができる。FORMULA Seriesは,4Dボリュームデータ時代における高解像度ボリュームレンダリング画像での読影・診断に必要不可欠なツールとなるだろう。

図1 FORMULAによる再構成画像
図1 FORMULAによる再構成画像

●初めてでも使いやすい次世代型ビューア

読影・診断を行う上で,ユーザーインターフェイスと基本機能はとても重要である。そこで,直感的な操作性をコンセプトにユーザーインターフェイスを一新する。従来のマイナーチェンジとは異なり,新しいプラットホームによるユーザーインターフェイスを構築し,マルチプラットホーム化とモバイル化を同時に可能にする。ネットワーク・ソリューションも改善され,データ・トランスミッションを軽減。2011年中のリリースを目標に開発を進めている。

●今すぐ使いたいを叶えるPay-per-use (従量課金制)

ネットワーク型WSが一般化してきた今日,放射線科だけでなく他科におけるWSの需要もますます増加し,導入時の構成では要望を満たしきれない場合も多くなっている。そうした現状に対応するため,AZEでは従量課金制サービスの展開を予定している。このサービスは,使用するオプションソフトウェアを“月単位”で選び,月々の基本使用料金と月ごとのWSの利用回数に沿った料金を支払うサービスである。これにより,導入時のコストダウンが可能になるだけでなく,いつでも必要に応じて常に最適なソフトウェアを使用できるようになる。もちろん,WS本体だけでなく,クライアント端末でも使用可能である。

●進化し続けるWS:新保守体系

これまで,導入時のソフトウェアが無償で,しかも常に最新ソフトウェアにバージョンアップされることなど考えられなかっただろう。だが,それを可能にするのが新しい保守体系である。保守契約さえ結んでいれば,オプションソフトウェアを含むすべてのソフトウェアが最新バージョンにアップグレードされる*1
この新しい保守契約により,常に新しい技術を取り入れられたソフトウェアが,ユーザーの要望に応えながら,使いやすい製品へと“成長していくシステム”に進化する。
*1ご購入いただいたAZE VirtualPlace専用ソフトウェアに限る。最長5年間。64ビット機に限る。

●持ち運べる画像診断:iPadクライアント

持ち運びできる手軽さから,iPadクライアントの需要が増加している。手術中のナビゲーション,診察室などでの患者への説明,教育現場での学生への説明やディスカッション,そして,学会・研究会での発表や,自宅や出張先での読影・診断など,さまざまな状況で使用可能である。
また,AZEでは,iPadクライアントに患者データを蓄積しないことや,起動時のセキュリティを強化することで個人情報の保護を行っており,万一の場合にも安心なシステムとなっている(図2)。

図2 iPadクライアント
図2 iPadクライアント

●ワン・クリックセグメンテーション (1-Click Segmentation)

注目の追加機能として,ユーザーからの要望が高かった画像抽出機能“1-Click Segmentation”がある。図3のように,「血管」,「肺」,「大腸」,「骨」などを示すアイコンを“ワンクリック”するだけで,対象症例のデータセットから必要な臓器を自動表示することができる。いったん一通りの画像を表示した後は,複数枚の画像をマルチレイヤー表示することも可能だ。ワンクリックという優れた操作性が最大のメリットである。

図3 1-Click Segmentation
図3 1-Click Segmentation

●アゼ・オート・アナライザー(A.A.A)

ルーチン作業を効率化することで,作業時間を大幅に短縮することができる。AZE Auto Analyzerは,解析処理を自動実行する機能である。条件設定画面で対象データと対象機能の設定さえ行えば,後は自動的に解析を開始する。モダリティやPACSから画像を受信すると,設定された条件と照合し,自動的にバックグラウンド処理が行われる。ユーザーは患者リスト画面で処理の完了を確認し,解析結果を参照することができる。さらに,自動処理を予約して解析する,“解析処理予約機能(Retrospective Mode)”も搭載しており,QTVR自動作成など,ユーザーの目的に応じて使用できる点も特長である。

●新・CT細血管解析

新・CT細血管解析では,冠動脈の自動抽出と分類を高速バックグラウンド処理で行えるほか,CPR画像,直交断面画像,仮想内視鏡画像,Angiographic MIP画像,Partial Width MIP(PWMIP)画像といった,あらゆる種類の冠動脈像も描出することができる。同一画面上で標的部位の血管狭窄率を測定することも可能である(図4)。CT細血管解析にすでに搭載されていた高精度心臓抽出機能によって,MRI画像からも,従来では分離の難しかった肺動脈や左心耳などを自動で除去できるようになった(図5)。
また,血管径などの計測精度と使用感の向上のほか,自動解析精度向上と多相解析機能の付加,そして,他の心機能解析系ソフトウェアとの統合の3点について改良したソフトウェアを,2011年にリリース予定である。それにより,従来の単一フェーズから,よりハイレベルになった4D機能や冠動脈解析機能,CT心機能解析を自在に使った画像構築ができるようになる。

図4 新・CT細血管解析
図4 新・CT細血管解析
図5 高精度心臓抽出機能(上:CT画像,下:MRI画像)
図5 高精度心臓抽出機能(上:CT画像,下:MRI画像)

●フュージョンEX

先進的な画像位置合わせアルゴリズム(アトラス法)を使ったレジストレーション法を用いて,冠動脈CTやMRIによる解剖画像とSPECTなどの機能画像を重ね合わせて表示し,病変の同定を自動で正確に行うことを目的としたソフトウェアである。虚血の広がりとその責任血管の位置関係を正確に描出することが可能である。
また,冠動脈解析ソフトと連動させることにより,冠動脈の観察と心筋の観察を並行して行うことができる。そのほか,核医学領域ではなじみの深いBull's Eye Mapとして表示することが可能で,2D,3D,Bull's Eye Map画像のリンク表示も可能である(図6)。
今後,心筋負荷時と安静時の画像を同一画面上で比較する機能や,遅延造影MRI画像など,他の画像との融合機能を加えていく予定である。

図6 フュージョンEXによる冠動脈CTと心筋シンチグラフィの3Dフュージョン画像
図6 フュージョンEXによる冠動脈CTと心筋シンチグラフィの3Dフュージョン画像

●新・肝臓解析

従来,ボリュームレンダリングにて表示していたシミュレーションモードに,サーフェス表示機能を追加し,滑らかな画像表示を可能にした。シミュレーションに欠かせない臓器の奥行きや形状などが,より簡便に把握できるようになる(図7)。また,各抽出領域の全肝臓体積に対する比率をその場で計算し表示させる機能も追加。残肝体積比率もその場で容易に把握することができる。ユーザーインターフェイスも改良し,より使いやすいソフトウェアの開発をめざす。

図7 新・肝臓解析に追加されたサーフェス表示機能
図7 新・肝臓解析に追加されたサーフェス表示機能

●まとめ

以上のように,日々増え続ける膨大なデータから有用な情報を導き出すため,今後も操作性・機能精度の向上や業務の効率化を図り,より良い製品作りを行っていく。AZE VirtualPlaceは,画像解析から診断という画像診断のワークフローを向上させる製品であり続けるため,臨床現場で求められる先生方の要望に応えながらシステムを開発していく。

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