2007 国際医用画像総合展
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2006 2005

GE横河メディカルシステム

 
Healthcare Re-imagined より早く,正確に。想像力の先に広がるEarly Health

三谷宏幸 代表取締役社長
三谷宏幸 代表取締役社長

2006年度は,昨年に引き続き増収となりましたが,円安などが影響し,減益となりました。全体的に見て,今年も厳しい状況が続いていますが,やはりGE社としては,グループ全体として成長を絶やさない企業でありたいと考えています。製品別に業績を見ると,特に,64列CTは非常に大きな勢いがあり,これは今年も続くと予想しています。また,MRIも昨年度に引き続き,非常に好調です。CTとMRIは今年も核となって成長を続けると考えています。PETについては,シェアはしっかり取っていますが,全体の数字的には下がっています。しかし,PETあるいはMRIは,機能診断の分野で非常に高い将来性を持っていますので,これからさらに伸びていくと期待しています。

(4月13日取材)

●CT  コンベンショナルというCTの原点を見つめ直す"CT Re-imagned. "
  64列MDCT「LightSpeed VCT」  瀬川晃司さん CTセールス&マーケティング部アプリケーショングループグループ長

CTブースは今回,"CT Re-imagined. "をコンセプトとして掲げた。中心となったのは64列MDCT「LightSpeed VCT」,「BrightSpeed」,Advantage Workstation「VolumeShare 2」の3つで,豊富な臨床データが併せて展示された。  LightSpeed VCTは新たな機能として,"SnapShot Pulse","ECG Editor","VolumeShuttle"の3つの新技術が搭載された。"SnapShot Pulse"は心臓に対応するアプリケーションで,撮影とテーブル移動を交互に行うコンベンショナルスキャンを採用し,無駄な被ばくを避けることで従来比最大90%の被ばく低減を可能にする。CTの原点であるコンベンショナルスキャンをもう1度見つめなおし,被ばく低減を図りつつ,画質を向上させるのがねらいだ。"ECG Editor"では,心電図の波形を被検者ごとに追加または削除して調整し,心臓撮影時に課題となっていた不整脈を回避して最適な心位相の画像を得ることができる。また,"VolumeShuttle"は,本来は1回転が40mm収集であるところを,テーブルを高速に往復運動させることで80mm収集し,頭部における広範囲のCTパーフュージョン,CTアンギオグラフィが可能になった。これらの技術は,いずれも心臓および頭頸部の撮影時の課題を解消すると同時に,画質の向上にも貢献しているのが大きな特長だ。また,全身の高速撮影が可能になり,従来は心臓に特化されがちな64列MDCTを,全身にも対応可能な装置としてアピールした。
4・8・16列のラインナップを持つBrightSpeedシリーズでは,日本の顧客ニーズや市場の動向に合わせて開発されたコンパクト設計の新製品が登場した。X線管球も6.5MHUと3.5MHUの2種類が用意され,特に16列については,心臓撮影を視野に入れている施設は6.5MHUで回転スピードは0.5秒というように,ニーズに応じて選ぶことができる。また,コンパクトでありながらLightSpeed VCT技術を搭載することで,従来の性能が維持されているほか,操作性も向上している。
Advantage Workstation「VolumeShare 2」は,血管解析機能が新たに搭載され,血栓などが半自動的に抽出できるようになった。また,より高精度な全身の自動骨削除機能や,三次元処理された画像から病変が疑われる領域だけを二次元処理して観察可能な機能では,臨床的に価値のある診断画像を作成するためのプロセスの重要性などが示された。
(取材協力:瀬川晃司さん CTセールス&マーケティング部アプリケーショングループグループ長)



●MR  3つの"eXpanded"(拡張)を実現したSigna HDxシリーズ
eXpanded  打木薫和さん MRセールス&マーケティング部 1.5Tプロダクトマネージャー

コンパクトかつ高性能を特長とするSigna HDx 3.0T/1.5Tが展示されたMRブースでは,3つのeXpanded(拡張)がコンセプトとして示された。1つ目のeXpandedはRFシステムの拡張。従来の8チャンネルコイルに加えて,新たに乳房,手関節,膝関節の8チャンネルコイルが登場。加えて16チャンネルまで拡張可能となり,これにより29素子内蔵のヘッドネックスパインアレイコイルが対応可能となる。頭部から脊椎までをコイルの付け替えなしに撮像できる本コイルによりさらに,スループットが向上する。2つ目のeXpandedはリコンストラクションの拡張。頭部や腹部の撮像でボリューム撮像が主流になり,これによる情報量の増加やチャンネル数の増加,複雑なアルゴリズムの検査にスムーズに対応するために,画像再構成部のエンジンが拡張された。3T装置では秒間5400枚,1.5T装置では秒間2700枚という,高速な画像処理スピードを実現し,さらなるスループットの向上に貢献している。3つ目のeXpandedはアプリケーションの拡張。従来機種に登載されている同社独自のアプリケーションが,さらに拡張,もしくは機能が向上した。例えば,腹部のダイナミック撮像のためのアプリケーションである"LAVA"は,"LAVA-XV"となることで従来の撮影時間も拡張もしくは空間分解能の向上が可能となる。また頭部撮像時の患者さんの体動による動き補正が可能な”PROPELLER”は,従来よりさらに撮影時間の短縮と空間分解能の向上が可能となった。なお”PROPELLER”はT2強調画像,FLAIRほか,拡散強調画像(DWI)に対応している。
1/5サイズのモックアップが展示されたSigna HDe 1.5Tは,2006年のグッドデザイン賞を受賞。インスタレーションが短期間ですむほか,1.5T装置でありながら機械室が不要で,狭いスペースにも設置できることから非常に好評で,国内ではすでに50台が稼働している。
また,今年4月には,永久磁石型の0.2TオープンMRI「Signa Profile HD」が薬事承認された。23インチのワイドモニタが採用されたほか,操作環境も1.5Tや3.0T装置と統一され,従来のSigna Profileシリーズよりも操作性が向上している。
(取材協力:打木薫和さん MRセールス&マーケティング部 1.5Tプロダクトマネージャー)


●MI  診断から治療へ。モーションフリーが可能にするPET/CTの新時代
PET-CT「Discovery VCT」

Infinia

河窪雅宏さん 営業本部 MI営業部セールスプロモーションマネージャー

創薬・Pre-clinicalから診断まで幅広く対応するMIブースでは今回,"治療"という視点を前面に押し出す展示となった。中心となったのは,循環器領域への応用拡大を視野に入れて開発されたPET-CT「Discovery VCT」(日本国内薬事未承認)で,同社の64列MDCT「LightSpeed VCT」が搭載されている。"モーションフリー"がコンセプトとなっており,寝台と患者の胸部に取り付けた呼吸同期システムが胸部の上下・前後・左右の動きを追跡して,呼気または吸気だけを選んで撮影することが可能なほか,将来的には肺がんなどに対する放射線治療への応用も視野に入れている。また,心臓の機能画像と形態画像とをフュージョンさせる機能「Cardiac Fusion」が搭載されており,ワークステーション上でデモンストレーションが行われた。
SPECTは,Infiniaのモックアップが展示された。「Infinia Hawkeye4」は,核医学専用に,吸収補正に重点を置いて開発された4列CTを搭載している。撮影時間はシングルスライスCTを搭載した「Infinia Hawkeye」の半分になり,画質も大幅に向上した。また,「Infinia8」はCTが搭載可能なほか,ポジトロンPETを組み合わせた装置であるため,SPECT装置でありながらPET検査にも対応できる。デリバリーFDGを活用すれば,サイクロトロンを設置するためのスペースや経済的なリスクを負うことなく,手軽にPET検査が行えるなどメリットが大きい。また,SPECT-CT,PET-CTとして活用し,高精度なフュージョン画像を得ることも可能だ。PETの画質はPET専用機に比べるとやや劣るものの,従来のSPECT-PET兼用機に比べると画質が大幅に向上していることから,臨床画像と併せて展示し画質の良さがアピールされた。
(取材協力:河窪雅宏さん 営業本部 MI営業部セールスプロモーションマネージャー)


●X-Ray  ハイスループットを実現するデジタル撮影
デジタルマンモグラフィとデジタル一般撮影装置が展示されたX-Rayブースでは,スループットを大幅に向上するデジタル撮影の有用性がアピールされた。
Senographe DS

上田裕子さん DXR営業部
デジタルマンモグラフィ
FPD搭載デジタルマンモグラフィの最上位機種である「Senographe DS」は,管球を振って乳房の石灰化の位置を立体的に計測するステレオ撮影に対応しており,着脱可能な専用キットが用意されている。生検中のアプローチが可能なほか,撮影後10秒以内にはコンソールに画像が表示されるため,撮影から検査終了までの時間がアナログマンモグラフィの約半分になり,患者の負担が大幅に軽減される。また,圧迫板の下りる速度や乳房への圧力のかかり具合など圧迫機構も工夫されており,痛みの少ない患者さんにやさしい装置となっている。デジタルマンモグラフィは,読影用ワークステーションの技術向上なども相まって近年,急速に稼働台数が増加しており,GE社のデジタルマンモグラフィも,今年3月に国内の稼働台数が200台を突破した。
(取材協力:上田裕子さん DXR営業部)
一般撮影装置
すでに国内外で多くの稼働実績があるFPD搭載一般撮影装置「Definium8000」は,3つの大きな特長を持つ。1つ目は"オートイメージペースト"。最大5枚の連続撮影によって,ほかにはない150cmの長尺撮影が可能になっている。アナログ装置では通常,1回の長尺撮影に30分程度かかるが,Definium8000では通常の一般撮影の感覚で撮影できることが大きなメリットとなっている。2つ目は"オートポジショニング"。X線管の支持軸にモーターが採用され,診療放射線技師が撮影室内に入ることなく自動でポジショニングを行うことができる。撮影角度を事前に登録しておけるため,特殊撮影なども容易に行える。3つ目は,高速で安定性のある1枚形成のFPDを最大限に生かした"デュアル・エナジー・サブトラクション"。短時間に異なるエネルギーで2度の曝射を行い,単純胸部,軟部組織,骨の3種類の画像を表示することができる。特に今回は,喉頭正面撮影の臨床画像を紹介し,石灰化の性状診断が可能なことや,骨を除去することにより腫瘍の検出能が向上することなどをアピールした。
(取材協力:阿久津拓光さん DXR営業部)

Definium800

阿久津拓光さん DXR営業部


●Ultrasound/BMD  ユビキタスから造影剤対応まで,シェアドサービスを実現する「LOGIQ」シリーズ
Ultrasound/BMDブースでは,骨密度測定装置「Lunar」と,"シェアドサービス"をコンセプトとする汎用型超音波装置「LOGIQ」シリーズが展示された。シリーズ最上位機種の「LOGIQ 7」は,今年1月に薬事承認された超音波造影剤"Sonazoid"に対応する。血流の造影信号のある部分のみをカラー表示する,同社独自の"Hybrid Contrast Image"機能が搭載されており,低い音圧を使用するSonazoidでも血流と組織がはっきり区別できるため,視認性が向上する。また,新たに搭載された4Dプローブは,体表に乗せるだけで3〜5秒で自動的にボリュームデータを取り込み,三次元表示することも可能だ。ボリュームデータはRawデータで本体に保存されるため,スキャン後でもボタン1つで任意の画像に加工することもできる。新製品の「LOGIQ P5」は,高性能を保ちつつ,コンソールサイズが小型化された。検査室だけでなく,病棟や外来への持ち運びも可能だ。また,液晶モニタを採用し,アームが自在に動くため,あらゆる角度から参照することもできる。新たに登場したノートPC型のユビキタス超音波「LOGIQ e」は,本体重量がわずか5kgでありながら,検査室で使用する装置と同等の性能を有している。さらに今回は,「LOGIQ」シリーズ専用のワークステーション「LOGIQ Works」も併せて紹介された。
(取材協力:佐瀬光淑さん 超音波販売本部 汎用超音波セールス&マーケティング部,
生方敬一郎さん 超音波販売本部超音波ネットワークグループ)
骨密度測定装置「Lunar」

汎用型超音波装置「LOGIQ」シリーズ

LOGIQ P5
佐瀬光淑さん 超音波販売本部 汎用超音波セールス&マーケティング部  生方敬一郎さん 超音波販売本部超音波ネットワークグループ

●ヘルスケアIT(PACS)  より早く,よりスマートなITソリューション
Centricity PACS 3.0  AW Suite 2.0
新製品が多数出展されたHealth Care IT Solutionでは,「Centricity PACS 3.0」と「AW Suite 2.0」を中心に,3つのコンセプトに基づいて展示が行われた。1つ目は"クリニカルディープ"。AW Suite 2.0やマンモワークフローの最先端技術によって,放射科のスタッフのソリューションを高めることを目的としている。例えば「AW Suite 2.0」では,肺野の腫瘍の自動検出サポートシステムや,自動骨削除機能が搭載されており,PACSのネットワーク上で実現できるようになった。2つ目は"エンタープライズ"。CTなどの静止画だけでなく,アンギオ装置や超音波装置の動画なども一元管理し,院内のすべての端末に配信できるGE独自の機能を搭載した「Centricity Enterprise」が登場した。また,3つ目は"ユニバーサル"。わかりやすさ,使いやすさを追究し,操作画面や院内配信を放射線科,循環器科で統一した「Centricity Universal Workstation」が紹介された。そのほかの新製品としては,jpeg画像やpdfデータ,写真などの紙情報もすべて取り込んでワークステーション上で一元管理できる「Centricity CDS」が展示された。
(取材協力:渡辺和之さん ヘルスケアIT事業部マーケティング部長)


渡辺和之さん ヘルスケアIT事業部マーケティング部長

●Vascular  トータルバスキュラーケアを提案するInnva3100IQ
Innova3100IQ  Innova3100IQ
Vascularブースでは,「Innova3100IQ」を中心に展示が行われた。同社では従来,検出器サイズが20cm×20cmの装置は心臓,30cm×30cmは頭部,40cm×40cmは腹部というように部位別に提案を行ってきた。しかし,実際には心臓疾患を持つ患者さんの多くが足などの血管も詰まっているケースが多く,近年では循環器科医が全身の血管を診察・治療するケースが増えてきている。こうした動向を受けて,今回は"トータルバスキュラーケア"をコンセプトに,全身対応可能な血管撮影装置として「Innova3100IQ」が提案された。また,視野の大きさや高画質を生かして,血管の3D画像やCTのような画像が得られるアプリケーション"Innova 3D+"が多くの臨床例と併せて紹介されたほか,Innovaのタッチパネル型の操作卓"InnovaCentral"にIVUSなどの操作機構を組み込んで,テーブルサイドからの生産性を向上させる技術(日本国内薬事未承認)などが注目された。
(鎌田瑞穂さん ICS営業部Vascularマーケティンググループ)  
田瑞穂さん ICS営業部Vascularマーケティンググループ

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