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■ Toshiba Medical Sytems(東芝)
  MRI:日本発の3T MRI「Titan 3T」が米国市場に参入

RSNA2011 [第2日目:11月28日(月)]

  Toshiba Medical SystemsのMRIのコーナーでは,9月にFDAの認可が下りたばかりの同社初の3T MRI「Vantage Titan 3T」と1.5T MRIの「Vantage Titan 1.5T」が出品された。

  日本メーカー初の3T MRIとして2009年のRSNAで発表され,2010年に日本で発売されたVantage Titan 3Tであるが,米国では今回が製品としては初めての展示となる。すでに米国では,FDA認可後からRSNAまでの期間で17台の受注があったという。開口径71cmの「Open Bore 3T MRI」と同社が位置づけるこの装置は,その外観以上に,安定して高精細画像を得られる「Multi-phase Transmission」技術がユーザーから高く評価されている。この技術により,3T MRIで起こる腹部や骨盤部領域の信号ムラを抑制し,高画質を実現している。特に,MRマンモグラフィでは脂肪抑制がうまくかからないことから,従来は3T装置で施行するケースがあまりなかったが,Vantage Titan 3Tでは,Multi-phase Transmissionと同社の「Enhanced Fat Free」の組み合わせにより,均一な脂肪抑制を得ることができる。また,心臓MRIや非造影MRAでも安定して高画質画像を撮像できることから,日本国内での評価も高まっている。すでに日本国内では8台が稼働しているが,2012年4月までには,さらに10台の納入が予定されている。

  一方,1.5T装置のVantage Titan 1.5Tは,デザインが一新された新型が参考出品された(日本国内薬事未承認)。3T装置のデザインを生かしつつ,さらに人にやさしい装置をめざしたデザインとなっている。また,このデザイン変更に伴い,機能面での強化も図ることにしている。その中でも大きな変更点となるのがワークフローの自動化である。これは,ワンクリックで検査を行うことをめざしたものである。検査においてRISからMWMで患者・検査情報を取得すると,装置側が自動的に撮像条件を設定し,すぐに検査を施行できるようにする。最近開発したという,MRIの心臓画像から診断用の基準断面を自動的に位置決めする技術と組み合わせることで,検査時間の大幅な短縮化を図れるという。さらに,ポストプロセッシングでも,検査後すぐに画像処理を行い結果が得られるよう開発を進めている。このほか,小児検査向けのフレキシブルコイルの開発に取り組んでいることも紹介された。

全身で安定した高画質が得られるVantage Titan 3T
全身で安定した高画質が得られるVantage Titan 3T
人に優しい装置をめざして新デザインとなったVantage Titan 1.5T
人に優しい装置をめざして新デザインとなったVantage Titan 1.5T
小児検査向けのフレキシブルコイル
小児検査向けのフレキシブルコイル
 

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