放射線部門業務支援システムACTRIS/統合型PACSソリューションXTREK / ユーザー事例 社会医療法人 蘇西厚生会 松波総合病院(ジェイマックシステム)

2015-2-1

ジェイマックシステム

PACS関連


地域中核病院の画像診断を支えるRIS/PACSとは?

松波総合病院

社会医療法人 蘇西厚生会 松波総合病院は,1911(明治44)年に稲葉郡加納町(現在の岐阜市加納)に加納町病院として創設され,その後1933(昭和8)年に,羽島郡笠松町に松波外科医院として新たに開院されました。1988(昭和63)年2月には施設を新築,許可病床数437床,15の外来診療科を擁する総合病院として開設されました。2014(平成26)年7月には新病棟を増設し,新規にヘリポートも備え,27の診療科を標榜,災害時にも医療の拠点として地域から頼りにされる病院として,重責を担っています。
同院では2014年7月の新病棟開設に合わせ,段階的にジェイマックシステムの放射線部門システム(RIS)のACTRISおよび統合型PACSソリューションXTREKを導入。 システム導入の経緯や導入後の業務効率の向上について,第二放射線科の伊原 昇部長と中央放射線室の萩野英俊部長にお話をおうかがいしました。

第二放射線科 部長 伊原 昇氏に聞く

─放射線部門の概要および特色についてお聞かせください。

当院の放射線科ですが,常勤放射線科医が4名,後期臨床研修医が1名,放射線治療および人間ドック部門に非常勤医が3名,隣接のクリニックにも常勤医が1名勤務しています。地方の病院としては珍しく多人数が在籍していますが,これは当院のポリシーであるリアルタイム読影に関係しています。日々の各種医療画像(一般撮影,CT,MRI,核医学シンチグラフィ,X線TVなど)に対して,検査が終了したらすぐ読影を行い,病変の有無や質的評価を画像レポート(検査結果報告書)として各診療科に即日配信,診察に間に合うようにしています。
また,基本的にルーチンではすべての画像を出しません。例えばルーチンのCT画像はアキシャルの5mmスライスと決め,確認をしてから必要な画像の角度や拡大など,再構成の指示を出し,もう一度画像を送信してもらい診断するという手順を踏んでいます。この点は私たちのこだわりでもあります。見る必要のない画像がたくさんあると,どうしても見逃しが出てきますし,疲れも出ますので効率的とは言えません。主治医側にとっても,精査した画像を配信されることで,何か問題があるということが一目瞭然ですし,ルーチン画像の中に違和感のある画像があることで,放射線科からのメッセージにもなります。画像診断上の知識を持つ放射線科医と,患者さんについての知識を持つ主治医で,同じ情報を共有し,ディスカッションすることが重要です。

─導入の際に留意した点について,お聞かせください。

伊原 昇 第二放射線科部長

伊原 昇 第二放射線科部長

当院はリアルタイム読影を行っており,PACS選定についても比較的に放射線科の意見が通りやすい病院ではあります。リアルタイム読影では,病院が一番忙しい時間(患者さんが多いコアタイム)においても遅れることなく読影でき,一気に画像レポートを配信できる処理能力の高いシステムが求められます。読影用モニタについても,ベゼルレスのワイド画面1台で2台分の表示ができる高精細モニタを,放射線科医分に加え診療科医とのカンファレンス用としても準備しています。
加えて重要なこととして,過去画像の参照があります。取得可能なかぎりオンタイムで参照できることが大切で,過去5年分は見られるがそれ以前の分はメディアでしか見られないということではNGです。リアルタイム読影を行っていない病院ではかまわないかもしれませんが,当院に関してはその点も重要でした。2003年から稼働していた以前のPACSサーバに過去のデータが蓄積されていましたので,それらの画像と検査したばかりの画像とをシームレスに参照できる処理能力が高いハードウエア,ソフトウエアということを重要視しました。他メーカーからのデータ移行や接続というのはPACSだけではなく,電子カルテにおいても非常にノウハウや経験が重要とされますが,その点ジェイマックさんは互換性,実績においても十分でした。

─病院全体のIT化が進んでいますが,画像診断分野のIT化についてお聞かせください。

IT化の進展に伴い遠隔画像診断も進化しており,PACSについてはほぼ問題はクリアされていると思います。しかし,電子カルテと患者さん(実際の患者さんがいないこと)が大きな問題です。また,主治医の顔が見えない,逆に言えば放射線科医はどういう人なのか,つまりコミュニケーションが取れないことも問題です。
レポート作成というのは,すべて同じように画像を読んでいるわけではなく,どういう医師がどのような病気を疑い依頼してきたかにより大きく変わってきます。専門,専門外によっても変わります。例えば卵巣腫瘍に対して,婦人科医であれば当然知っているべきことでも,内科医であれば知らないこともあります。画像情報と臨床情報を組み合わせて画像診断をする,それとは別に切り離した観点からの画像診断も必要です。そのためには,依頼する医師,患者さんの住んでいる地域,患者層,疫学的(感染症等)なものなど,複合的な情報が必要になります。もちろん依頼情報に記載はされていますが,読影のたびにビデオ通話でコミュニケーションを取ることも難しいですし,このあたりを解決できる方法はないものかと考えています。

─画像ビューワのXTREK VIEWおよびレポートシステムLUCIDのGUIや機能,使いやすさについてはいかがですか?

X線や核医学などモダリティ別のタブに分かれていますので使いやすいですね。また,カスタマイズの範囲,自由度がすごく細かいので,一番良いひな形を作ってもらい,それを基にそれぞれが最適化して使いやすい設定にしています。GUIについても視認性が高く,PCが苦手な人でもすぐに慣れます。自分の必要なボタンのみを表示させ,使用しないボタンは消すことができますし,ショートカットもそろっています。常勤と非常勤の医師がいますので,ボタンでもショートカットでも使えますし,ログインするIDによって自分のGUI設定が管理されていますので,検査室や診療科,カンファレンスの時でも自分の端末と同じ操作ができるのは非常に便利です。
画像診断の場合,同じ患者さんの時系列での比較はもちろん重要ですが,しばしばこれは正常なのか? という場合,ほかの患者さんと比較することがあります。この点についてはカスタマイズ要望を出し,1画面上に同一症例の違う患者さんの画像を,並べて表示できるようにお願いしました。リスク(誤診に対する)もありますが,その点は十分にコミュニケーションを取り,理解していただいた上でカスタマイズしてもらいました。小児の患者さんの骨端線の性状は何歳の時にどのぐらいか?というようなときに,10年分の10歳の患者さんの画像を並べることも可能です。

─運用前および運用後の保守サポートについてはいかがでしょうか?

当院は民間病院ですので,システムの入れ替えのために1週間休むようなことは絶対できません。一昨年(2013年)の年末から年始にかけて電子カルテの稼働がありましたが,PACSについては先行して導入しました。システムへの切り替え時に救急患者さんが運ばれた際でも,検査画像は表示できるようになっていましたので非常に助かりました。日々の診療を続けながらシステム移行をしていきますので,導入直後は参照できない過去のデータがあったりしましたが,その際でもサポートに連絡することで,旧サーバから必要な症例データをピックアップし,送信してもらうことも可能でした。なかなか大変な作業ですから,すぐには無理だろうと思っていましたが,連絡するとものの5分から10分程度で,すぐに対応してもらえたことには驚きました。

中央放射線室 部長 萩野英俊氏に聞く

─放射線部門(中央放射線室)の概要についてお聞かせください。

萩野英俊 中央放射線室部長

萩野英俊 中央放射線室部長

職員構成は診療放射線技師が29名,事務員が4名,看護師が(助手含)16名となっています。 検査機器の構成ですが,当院は北棟(新棟)と南棟に分かれています。北棟の1階には一般撮影が2室,泌尿器系が1室,新しく導入した64列のCTが1台で,2階にはMRIが2台あり,1台は最新の3.0Tを導入しています。同フロアには血管造影室を2室備え,1つはハイブリッド手術室として高性能の血管撮影装置を導入しています。南棟には一般撮影が1室,X線TVが1室,主に心臓に特化して使用している高性能の320列CTが1台,16列のCTが1台となっています。また,隣接するクリニックの3階には人間ドック・健診センターがあり,一般撮影,マンモグラフィ,CTがそれぞれ1台,X線TVが2台という構成です。
当院の特徴ですが,地域医療連携に力を入れており,1977(昭和52)年,県下初,国内3号機という早さでCTを導入し,近隣の病院からの検査依頼を受け入れ,地域医療へ貢献してきた歴史があります。現在も岐阜市,羽島市をはじめする近隣の診療所・病院と密接な連携を取り,高度な医療を提供する地域医療支援病院として,病診連携に取り組んでいます。

─システム導入の経緯についてお聞かせください。

まず,それまで使用していたPACSが新しい診断装置に対応できないことが理由です。発生する画像容量も非常に多く,システム全体のスピードもダウンし,診療に影響が出始めていました。これらを解決するためには,PACSの更新が必要という結論に達しました。RISについても,PACSと別という考えは持っておらず,更新の際には同時に行うのが良いだろうと考えていました。以前使用していたシステムでは,制約が多く,いろいろな面で柔軟性に欠けているところがありました。RISは業務システムですので,何か不都合や問題があると,検査業務自体に大きな影響を与えてしまいます。この点からも,積極的に新しいシステムを取り入れたいと考えていました。

─ACTRISのGUIや機能,使いやすさについてはいかがですか?

最初に見たときの印象ですが,直感的に使えると感じました。使いこなしていくうちにいろいろな条件を設定し,使いやすいように表示を替えたり,並べ替えることもできます。検査における患者さんの付帯情報(薬剤の禁忌情報やコメントなど)も,確実に最初に表示されますし,安心して使用しています。管理的な側面からも,細かな統計データまで取得できるので非常に助かっています。

─ビューアオプション(内臓脂肪計測,PDIメディア作成 )についてはいかがですか?

内臓脂肪計測FatCheckerについては,従来も別の製品を導入していましたが,利便性を考慮し,導入に至りました。主にクリニックの健診・人間ドックで使用していますが,過去の健診との比較結果が一目瞭然でわかり,患者さんからの評価も良いです。 PDIメディア作成のMediaPublisherについても,患者さんの検査リストからメディア作成ボタンを押すだけで,非常に便利に使っています。

─運用開始前からシステムに慣れるまでのサポート,運用開始後の対応は十分でしたか?

システム稼働まであまり時間はなかったのですが,マスターづくりに関しても,的確なサンプルを提示・作成してもらい非常に助かりました。導入後についても,放射線部門の現場をはじめ,各診療科の現場にも立ち会っていただきました。運用立ち会いのサポート終了後については,若干不安がありましたが大きなトラブルもなく,現在に至っています。その後のサポートについても24時間体制で受け付けていますし,日中,気軽に電話をかけても,すぐにリモートでの対応または回答をもらえますので安心です。

─今後の計画などがありましたらお聞かせください。

当院では地域医療連携にも力を入れており,2012年の8月に地域医療支援病院として承認されました。近隣の診療所と効率良く連携して,地域の医療活動を積極的に行うことが求められています。現在は電話で検査依頼を受けていますが,いつでも検査予約を受けることができるシステムがジェイマックさんにはあり,2015年の導入も決まっています。業務の効率化だけでなく,予約を増やし,検査機器の稼働率を上げることも期待しています。

ACTRIS(放射線治療モジュール)

ACTRIS(放射線治療モジュール)

 

*さらに詳しいインタビューはジェイマックシステムのホームページで! 
URL http://www.j-mac.co.jp/case/index.html

 

お問い合わせ先
株式会社ジェイマックシステム
〒060-0034 札幌市中央区北4条東1丁目2-3
札幌フコク生命ビル10F
TEL 011-221-6262
E-mail sales@j-mac.co.jp
http://www.j-mac.co.jp

ジェイマックシステム

PACS関連


掲載製品の資料請求・お見積もりはこちら
(ITvision No. 31 / 2015年2月号)
ヘルスケアIT展(医療ITのバーチャル展示会)
    TOP