AI-Rad Companion Chest CT(シーメンスヘルスケア)
AI技術を活用した画像診断支援ソフトウエアAI-Rad Companion Chest CTの最新情報

2024-2-29

シーメンスヘルスケア

診療支援


全世界的に,医療のデジタル化,人工知能(AI)技術の医療での応用が急速に進む中,日本国内でも2020年からAI技術を応用した画像診断,治療支援のソフトウエアが臨床現場に提供開始されている。
Siemens Healthineersでは,AI技術を活用したクラウド型画像診断支援のプラットフォームとして,「AI-RadCompanion」の提供を行っている。本稿では,胸部CT画像AI解析ソフトウエアである「AI-Rad Companion Chest CT」について,アプリケーションの最新のアップデート機能とともに紹介する。

Chest CTの基本機能について

マルチベンダー対応,マルチオーガンアプローチが可能なChest CTは,1つの胸部CT画像から,肺・心臓・大動脈・胸椎骨の複数の部位の計測,定量化を行うことができる。
CT撮影終了後,自動的に画像送信を行い,各臓器のセグメンテーション・検出・計測をすべて自動的に実施し,結果を自動返送するため,結果を読影に利用する医師だけでなく,診療放射線技師についても,追加の作業がなくご使用いただくことができる。ご使用いただいた医師からは,読影業務の効率化・質の向上に加え,結果に一貫性があり標準化に貢献するとの評価をいただいている。また,読影業務の効率化の面では,2022年4月に医療機器一部変更承認を取得したことによりChest CTの肺結節検出機能の最新バージョンが搭載され,これまでの「セカンドリーダー型」に加えて,新たに「コンカレントリーダー型」の使用が可能となり,さらなるワークフローの改善が期待されている。肺がんが疑われる肺結節検出のための,AI技術を活用した医療機器プログラムとして,コンカレントリーダー型での使用方法が承認された初めての事例である図1)。

図1 「セカンドリーダー型」と「コンカレントリーダー型」 読影

図1 「セカンドリーダー型」と「コンカレントリーダー型」 読影

 

Chest CTの最新機能について

Chest CTの追加機能として,今回「Lung Lesion Follow-up」という,過去の肺結節データと比較する機能の認証を取得した。この機能は同一患者の過去のデータがある場合,最新の胸部CT画像をChest CTへ送信すると,自動で過去の肺結節データと比較し,サイズの拡大,縮小の程度を表示する。さらに,同一の肺結節の拡大が進行している状況にあれば何日で肺結節サイズが2倍になるかを示すDoubling timeが表示される。この機能により,使用した医師からは,今までよりもさらに過去比較が簡便となり,読影時間の短縮および読影負荷の軽減が可能になるとのお声をいただいている(図2)。

図2 Lung Lesion Follow-up

図2 Lung Lesion Follow-up

 

AI-Rad Companionは,日々顧客ニーズに合わせて研究開発を行い,バージョンアップにて新機能を追加している。また,AI-Rad Companionはクラウドベースのソリューションであり,新機能が追加された場合には国内すべての導入施設で即日使用可能となっている。このように常にバージョンアップを行い,最新の機能をお使いいただけることもAI-Rad Companionのメリットの一つである。

*胸部CT画像から肺結節を検出する医療機器として使用方法に「コンカレントリーダー型」を含む読影診断支援ソフトウエアは,2024年1月末現在「AI-Rad Companion Chest CT」のみとなります(自社調べ)。

 

●問い合わせ先
シーメンスヘルスケア株式会社 コミュニケーション部
〒141-8644 東京都品川区大崎1-11-1 ゲートシティ大崎ウエストタワー
TEL 03-3493-7500
URL https://www.siemens-healthineers.com/jp/

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