GEヘルスケア・ジャパン,産婦人科向けプレミアム超音波画像診断装置「Voluson E10」販売開始
~妊娠初期の診断を先進の画質でサポート~

2014-10-28

超音波

GEヘルスケア・ジャパン


Voluson E10

Voluson E10

GEヘルスケア・ジャパン(株)は,10月28日(火),「Voluson(ボルソン)」シリーズの最上位機種である産婦人科向けプレミアム超音波画像診断装置「Voluson E10」の販売を開始する。

■妊娠早期での先天異常発見の重要性

近年,日本では女性の社会進出による晩婚化などから高齢出産の増加傾向が続いている*1。高齢妊娠のリスクの一つに胎児の先天異常があるが,その重篤な症状として,TGA(完全大血管転位症)*2や総肺静脈還流異常*3などが挙げられる。このような先天異常をいかに早く発見するか,出生前診断の重要性が高まっているが,一方TGAや総肺静脈還流異常の兆候として現れる心疾患は,これまで胎児の段階では見つけにくく,出生後すぐに手術を行なうなどの治療計画が立てられずに新生児死亡につながるケースもあった。
本産婦人科向け超音波診断装置では,新たに2画面を同時表示できる新型プローブを採用することによってより多くの診断情報をリアルタイムに提供し,さらに新しく搭載したHDliveシルエットモードによって胎児の骨系の情報をも抽出できるようになることで,医師が先天異常を妊娠早期に発見し,出産後すぐに適切な治療を実施して,生まれてくる赤ちゃんの“いのち”を少しでも守ることをサポートする。

■「HDlive」技術をさらに進化させた「シルエットモード」を搭載
~革新的な画像の提供*4で,胎児へのさらなる貢献へ期待~ 

GEが 2011年に発表したHDlive機能は3次元データに360°移動可能な光源を適用したことで,あらゆる方向からの胎児の観察に有効な手段となっていた。一方で胎児の位置によっては,レンダリングを行う際に,胎盤,臍帯(さいたい)などが重なり,得られる画像が操作者の技量に左右されるといった課題もあった。Voluson E10には,HDlive機能をさらに進化させた技術「シルエットモード」を搭載し,表面のエッジを残したまま,その内容を透明化することで,胎児に重なる臓器を透かして観察することができる。
さらに「HDlive Flow」を重ねて表示することが可能となったことで,頸部のむくみの計測等など胎児の表面情報および,骨形成情報や胎児内血流情報がより明瞭に表示されるようになり,客観的な評価の質が向上する。これらは,医師と患者さんとのコミュニケーションを容易に視覚化することにも大きく貢献する。

シルエットモード

 

■GEヘルスケアとして初めてのコンベックス型*5 「Electronic 4Dプローブ」を採用
~8,000以上の素子数で瞬時にボリュームデータを取得~

胎児の先天異常は心臓に顕著に現れる。初期の超音波画像診断装置で胎児の心臓の動きをみる場合,Bモードで形態を,カラードプラ*6で血流Voluson2を観察し,2D(二次元表示)による診断を行っていた。その後,開発されたMechanical 4Dプローブでは,一次元に配列された振動子を機械式走査により厚み方向に動かすことで,超音波のボリュームデータを取得して,3D(三次元表示)による診断ができるようになった。しかし,振動子を機械式に動かしながら画像データを取得するため,時間的な制約の改善,厚み方向と水平断面に対する画質の向上が求められていた。
今回搭載された「Electronic 4Dプローブ」は,マトリックスプローブ技術の進化によって,医師の短時間での精査診断をサポートする。コンベックス型の広い開口に8,000以上の振動子を配列させたプローブ技術と,電子的に厚み方向に超音波を走査することで得られる大量の受信データを高速に処理する能力を備えた本体技術との ”融合”により,瞬時にボリュームデータを取得することを可能とする。また振動子を物理的に動かす必要がなく,受信信号をすべてイメージングするため,時間の制約と画質向上の両面を克服することもできる。

Electronic 4Dプローブ

 

Voluson E10

 

*1 出典:平成25年人口動態統計 P28
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai13/dl/gaikyou25.pdf
*2 TGA(完全大血管転位症): 生まれつき大血管の位置関係が反対(転位)になっている病気
*3 総肺静脈還流異常: 先天性心疾患の一つ。4本ある肺静脈のすべてが,本来なら左心房に還流すべきところを, 右心房や大静脈に還流するというもので,新生児期よりチアノーゼを呈し,危急的治療が必要となることが多い
*4 Voluson E8 BT13と比較して。
*5 コンベックス型:腹部超音波検査として最も一般的なプローブ。扇形の開口を有するプローブであり,広角の観察が可能である。
*6 カラードプラ:生体内血行動態に色を付けBモード画像上に重ね合わせながらリアルタイムで表示する方法

 

●問い合わせ先
GEヘルスケア・ジャパン(株)
コミュニケーション本部
ブランチャード/松井
TEL 0120-202-021
www.gehealthcare.co.jp

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