クリュートメディカルシステムズ,持ち運び可能な視野測定器ヘッドマウント型視野計「アイモ®」を12月17日発売
患者の負担を軽減し,潜在的な緑内障の早期発見を推進

2015-10-27

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クリュートメディカルシステムズ,持ち運び可能な視野測定器ヘッドマウント型視野計「アイモ®」を12月17日

(株)クリュートメディカルシステムズ(以下,クリュート)は,ヘッドマウント型視野計「アイモ®」を12月17日(木)より発売する。
同製品は,頭に装着する「ヘッドマウント型」を採用した持ち運び可能な視野測定器で,潜在患者が多いとされる緑内障の早期診断に貢献することを目指して開発された。

ヘッドマウント型の機器で両眼をすっぽりと覆った状態で検査することにより,従来の検査では必要とされた暗室環境が不要となる。そのため,医療従事者や患者は,基本的に場所を選ばずどこでも検査できるようになり,簡便性の向上や,患者の負担の軽減が実現した。
さらに,左右両眼の測定に対応する独立した光学系を搭載したこと,および近赤外線カメラで左右の瞳孔を個別にモニター・自動補正する機構を備えたことにより,検査の所要時間の短縮や,固視ズレ(最も視力の良い部分である「中心窩」から外れた部分で,事物を見ている状態)の解消による精度の高い検査の実現が期待できるようになった。

「アイモ®」の主な特徴は下記の通り。

特徴1 : 業界初のヘッドマウント型によりコンパクト化を実現

従来の視野測定器には暗室環境が必要だが,軽量,小型のヘッドマウントを採用したことにより暗室環境が不要となり,省スペース化と持ち運び易さを実現。

特徴2 : 両眼を,独立して同時に測定可能

従来,緑内障の視野検査では片目ずつの測定が必要だったが,左右に独立した光学系を搭載したことにより,片目を遮蔽することなく両眼同時かつ両眼視の状態(融像)で測定できるようになった。これにより検査所要時間の短縮が期待できる。

特徴3 : 左右の瞳孔を個別にモニター・自動補正

近赤外線カメラで左右の瞳孔を個別にモニターすることで,固視ズレが解消された。これにより,従来の検査機器に比べ検査精度の向上が見込まれる。

「アイモ」製品イメージ(製品のデザインや細部は実物と異なる場合がある)

「アイモ」製品イメージ(製品のデザインや細部は実物と異なる場合がある)

 

「アイモ®」による緑内障の早期発見への貢献について,東京大学医学部眼科学教室相原一教授は,以下ように述べている。「視野検査は視力検査と同じく自覚的な機能検査として日本で失明第一原因である緑内障はもちろん,他の多くの眼疾患の診断には必須ですが,暗室で片眼遮蔽,検査姿勢や時間,検査員の確保などの多くの問題を抱えているのが現状です。そのため,特に検診施設では,視力のように簡便ではないため,導入されていないことがほとんどであり,また眼科施設でも十分に検査がなされていないことで,多くの疾患が見逃されている可能性があります。そのような現状から,ヘッドマウント型視野計『アイモ®』の開発が行われることになりました。ヘルメットのように被ることで体位は自由,暗室は不要,場所を選ばず移動も容易,両眼開放の状態で従来の視野計と同等のプログラムを組み込んで検査が可能です。より多くの方々に視野検査を容易に受けて頂ければ,緑内障を始め,眼窩内頭蓋内占拠病変や,脳梗塞や動脈瘤などの血管性病変による視野障害の検出も可能になります。」

同社代表取締役の江口 哲也氏は,緑内障の早期診断の推進に向け,次のように述べている。
「この度,当社が発売するヘッドマウント型視野計『アイモ®』は,検診施設・眼科医の設備面や患者さんの受診負担の軽減などを目指して開発しました。小型化と高い測定精度の両立は,私たちの着想と工夫により,小型機器へ高度な光学系を組み込むことで実現可能となりました。当社の目標のひとつは,400万人弱いるとされる自覚症状のない潜在的な緑内障患者を顕在化することであり,この度,『アイモ®』を世に送り出せたことでそのスタートラインにつくことができ,ひとつの達成感を持っています。当社は『生涯よく見える眼の維持』をサポートし,人々のクオリティ・オブ・ビジョン(QOV),クオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上に貢献していきます。」

 

●問い合わせ先
(株)クリュートメディカルシステムズ
TEL 03-5579-2998
http://www.crewt.co.jp

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