オリンパス,膵胆管疾患の診断・治療に用いる胆道ビデオスコープ「CHF-B290」発売
〜観察性能や耐久性の向上を追求〜

2019-5-23

内視鏡

オリンパス


胆道ビデオスコープ「CHF-B290」

オリンパス(株)は,膵胆管疾患の診断・治療に用いる胆道ビデオスコープ「CHF-B290」を2019年5月24日(金)から国内で発売する。高画質かつ耐久性の高いスコープで膵胆管を直接観察することによって,より確かな疾患の診断・治療をサポートする。

本製品は,十二指腸スコープの鉗子挿通用管路※1に挿入して使用する細径スコープ。先端部外径3.3mmのため,細い膵胆管内を直接観察したり,組織を採取したりすることができる。

今回発売する「CHF-B290」は,近点の画質を強化し,耐久性・操作性の向上を実現した。これにより,膵胆管疾患のさらなる診断性能向上に貢献する。

なお,本製品は5月31日(金)から6月2日(日)まで東京で開催される第97回日本消化器内視鏡学会総会に出展する。

※1 内視鏡を通じてさまざまな処置具を挿入し,内視鏡の先端から出すための管路。

●開発の背景

膵胆管は消化管の中でも非常に細い管で,人体の奥深い位置に存在するため,診断・治療が困難な部位。また,近年,膵臓・胆道癌をはじめ,膵炎・胆石などさまざまな疾患が増加している部位でもある。膵胆管の診断は,十二指腸まで挿入した内視鏡から膵胆管に造影剤を注入し,X線下で観察する方法が主流である。一方で,胆道スコープを用いた場合は,病変を直接観察したり,病変の良悪性を鑑別するための組織生検を行ったりすることが可能になる。今回発売するCHF-B290は,近点画質の強化や耐久性の向上を実現したことにより,膵胆管疾患の診断性能向上に貢献する。

●主な特長

1. 近点画質の強化により,精度の高い診断に貢献
膵胆管は細く狭いため,スコープと観察対象の距離が近すぎてピントが合わないことがある。特に隆起した病変などは,スコープと一定の距離をとるのが難しい場合がある。CHF-B290は,観察深度※1を従来の3〜20mmから1.5〜20mmに見直し,今まで以上に近接した観察が可能になった。また,粘膜表面の微細な血管やその模様がより見えやすくなる,オリンパス独自の画像強調技術「NBI」にも対応。より高精度な膵胆管の診断に貢献する。
※1 ピントが合った状態で観察できるレンズと被写体の距離の範囲。

2. 耐久性の向上により,安定した手技をサポート
胆道スコープは非常に細いため,耐久性に課題があった。CHF-B290は,先端の湾曲部の外形を細く維持したままゴムの厚さを約2倍にした。また,スコープが柔軟に曲がる「軟質部」を新たに搭載したことで,耐久性の向上に寄与する。さらに,鉗子挿通用管路を1.2mmから1.3mmに広げ,処置具の挿入性や膵胆管内を洗浄する際の送水量が向上した。管路を広くしたことで処置具との摩擦が軽減され,管路の破損軽減にも貢献する。耐久性と操作性の向上により,安定した手技をサポートする。

胆道ビデオスコープ「CHF-B290」

 

●問い合わせ先
オリンパス(株)
http://www.olympus.co.jp

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