インサイテック,原因不明の手の震え(本態性振戦)に対する,MRガイド下集束超音波治療(FUS:エフユーエス)の保険適用開始を発表

2019-6-3

超音波


治療イメージ(医師が患者さんの状態を確認しながら治療を進める)

治療イメージ(医師が患者さんの状態を
確認しながら治療を進める)

メスを使わない低侵襲医療技術のイノベーターであるインサイテック(本社イスラエル)は,同社のエクサブレート・ニューロ(ExAblate Neuro,販売名: MR ガイド下集束超音波治療器 ExAblate 4000,承認番号:22800BZI00040000)が,2019年6月1日より保険収載されたことを発表した。

エクサブレート・ニューロは,脳深部にある標的組織に対し正確に超音波を集束させ,組織を局所的に加熱し壊死させることで,メスを使わずに患部を治療することができる。2016年12月に,薬物療法で十分に効果が得られない本態性振戦における症状緩和を目的とし薬事承認を取得,これまで国内9施設において自由診療による治療が実施されてきた。

本態性振戦は最も一般的な運動障害で,国内の患者数は100万人以上と言われている。手の震えが一般的だが,頭,声,足,体などが震えることもあり,重症化すると食事や書字,物を持つなど日常生活に大きな影響を与える。本態性振戦の原因は分かっていないが,遺伝的要素もあると言われている。

MRガイド下集束超音波治療について,東京女子医科大学脳神経外科の臨床教授である平孝臣氏は以下のように述べている。「集束超音波によりメスを全く使わずに本態性振戦の外科的治療が行えるようになります。この低侵襲技術は従来の外科的手術に伴う感染症や合併症のリスクを抑えることができます。」また,インサイテック・ジャパン代表取締役のヤイール・バウアー氏は今回の保険収載について,「本態性振戦は仕事や日常生活において,患者さんがアクティブに活動するうえで大きな影響を与えており,今回の保険収載でより多くの日本の患者さんがメスを使わない集束超音波治療を受けることができるようになります。」と述べている。

エクサブレート・ニューロ 導入施設(国内9ヶ所)
北海道:          
 社会医療法人孝仁会 北海道大野記念病院 (札幌市)
 社会医療法人北斗 北斗病院 (帯広市)
埼玉県:
 医療法人熊谷総合病院 (熊谷市)
神奈川県:
 医療法人社団三成会 新百合ヶ丘総合病院 (川崎市)
 医療法人徳洲会 湘南藤沢徳洲会病院 (藤沢市)
愛知県:
 医療法人偕行会 名古屋共立病院 (名古屋市)
大阪府:
 医療法人友紘会 彩都友紘会病院 (茨木市)
兵庫県:
 医療法人社団英明会 大西脳神経外科病院 (明石市)
愛媛県:
 医療法人和昌会 貞本病院 (松山市)

 

●問い合わせ先
インサイテック・ジャパン(株)
http://www.insightec.com/jp

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