バイエル薬品,医療用画像診断支援AIプラットフォームCalantic™デジタルソリューションを販売開始

2023-4-13

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  • さまざまなメーカーが開発したAIアプリケーションにアクセス可能なプラットフォーム
  • ドイツ・バイエル社が買収したBlackford社のテクノロジーをもとに,画像診断におけるAIを活用したデジタルソリューションを拡充

 

バイエル薬品(株)(以下「バイエル薬品」)はクラウド型の画像診断支援AIプラットフォームCalantic™(カランティック)デジタルソリューション(以下「Calantic™」)を2023年4月14日より販売する。Calantic™は,さまざまなメーカーが開発した画像診断関連のAIアプリケーションにアクセスして活用できるプラットフォーム。診断から治療にいたるまでの各種プロセスにおいて活用されるデジタルツール・システムは日々拡充されている。Calantic™はバイエル薬品のみならずさまざまなメーカーが開発したアプリケーションを組み合わせたエコシステムを構築し,クラウド上で連携が可能なベンダーニュートラルなソリューションを提供する。

昨今,日本社会の高齢化に伴い慢性疾患やがんの罹患者数が増加する中,医療用画像診断の需要も高まっている。一方で,放射線科専門医は不足しており,医療現場が逼迫する課題の一つとされている。医療用画像診断には高度な専門性が求められるだけでなく,読影する画像の量が膨大で,多くの時間を要すため,医師の業務負荷が非常に大きいという長年の課題が指摘されている。Calantic™は, AIアプリケーションによる医師の読影支援や関連する各種ワークフローの高速化を通して,診断のスピードや精度の向上を目指す。オンプレミス型のシステム構築においては,医療用画像を管理するPACSに接続する場合,それぞれのアプリケーションに対応したサーバーが必要であった。クラウド型のCalantic™は,1つのサーバーを接続するだけで,さまざまなアプリケーションや院内のシステムとの連携が可能となり,膨大なワークフローをシームレスに統合するデジタルソリューション。

ドイツ・バイエル社は,医療用画像処理 AI 市場における地位を強固にするため,画像AIプラットフォームおよびソリューションを世界的に展開している企業であるBlackford Analysis(以下「Blackford」)社を買収した。Calantic™は,Blackford社のテクノロジーをもとに,AIを用いてワークフローや解析を一元管理するためのプラットフォームとして開発された。患者の診断から治療までの明確な方向性を提示することで,医療従事者の複雑な意思決定プロセスをサポートすることを目的としている。

バイエル薬品は,CT,MRI(磁気共鳴画像)やアンギオ用の造影剤,およびこれらの自動注入装置,医療放射線情報一元管理システムやAIを活用したデジタルツールの提供,さらにはポートフォリオ全体のサービスおよびサポートにおいて,放射線医療におけるトータルソリューションを提供している。2023年4月14~16日にパシフィコ横浜で開催される「国際医用画像総合展(ITEM)2023」のバイエル薬品ブースにてAI関連製品もデモ展示される予定。

【Calantic™デジタルソリューションについて】

Calantic™は,AIソフトウェアメーカーが開発した画像診断の精度の向上や画像診断業務の負担軽減を支援するさまざまな画像診断支援AIアプリケーションをクラウド上に統合できるベンダーニュートラルな画像診断支援AIプラットフォーム。臨床使用が認められたさまざまな画像診断支援AIアプリケーションを クラウド上に統合したCalantic™クラウドプラットフォーム,画像の種類に応じて適切な画像診断AIアプリケーションに画像を自動的に送受信するCalantic™エッジサーバ,画像診断支援AIアプリケーションで解析した画像を表示できるCalantic™ビューアから構成される。

Calanticのワークフローの一例

Calanticのワークフローの一例

 

<医用画像ビューアソフトウェア Calantic Viewer について>
管理医療機器 汎用画像診断装置ワークステーション用プログラム
販売名 医用画像ビューアソフトウェアCalantic Viewer
製造販売認証番号 305AABZX00006000
製造販売業者 バイエル薬品(株)

Blackford Analysis 社について
Blackford Analysis(以下「Blackford」)社は,医療用画像処理AI業界をリードするプラットフォームプロバイダーの1つであり,は,2010年にスコットランドのエジンバラ大学からスピンアウトした,スコットランドと米国に拠点を置くAI企業。Blackford社は2019年にバイエルのG4Aデジタルヘルスパートナーシッププログラムに採択された1社で,バイエルが協業契約を結んだ11のスタートアップの中に含まれていた。Blackford社の提供するBlackford Platformは,90以上のAIアプリケーションを提供しており,複数の画像処理AIアプリケーションの管理を簡素化し,最大の利便性と効率性を提供する。Blackford社は,ドイツ・バイエル社のデジタル医療画像診断領域におけるバイエルの地位の強化,包括的な放射線科ポートフォリオの補完,デジタルヘルスにおけるイノベーションを推進する戦略に基づき2023年にドイツ・バイエル社の100%子会社となった。

 

●問い合わせ先
バイエル薬品(株)
www.byl.bayer.co.jp/

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