NTTコミュニケーションズ,病院向け屋内位置情報活用サービス「LocoView」の提供開始
~位置情報で医療現場の円滑なコミュニケーションを支援~

2024-2-19


NTTコミュニケーションズ(株)(以下 NTT Com)は,位置情報を活用し病院内におけるワークスタイル変革および患者のカスタマーエクスペリエンスを向上するサービス「LocoView」(以下 本サービス)の提供を,2024年2月19日より開始する。

本サービスは病院内に設置したビーコンとスマートフォンのアプリで医療従事者や患者の位置情報を取得※1し,医療現場の円滑なコミュニケーションを支援する。

1.背景

これまで,日本の医療提供体制は医師の長時間労働に支えられてきたが,医療ニーズの多様化,高齢化による医療負荷の増大,少子化による医師の成り手不足,医療の高度化など,医師一人ひとりの負担はさらに増加すると考えられている。

良質かつ適切な医療を持続的に提供するため,2024年4月から「医師の働き方改革」が行われ,医師にも時間外労働規制が適用される。これを受け,適切な労務管理や業務効率化,他職種へのタスクシフト・タスクシェアに向けた取り組みが求められている。

また,患者においては診察までの待ち時間に不満を抱く割合が高く,特に中病院や大病院においては半数以上が※2不満としており,病院のワークスタイル変革と合わせて患者のカスタマーエクスペリエンス向上が求められている。

これらの課題を解決するため,位置情報を活用した勤務管理と医療現場の円滑なコミュニケーションによる業務効率化および患者の満足度向上を支援する本サービスの提供を開始する。

2.本サービスの概要と特長

本サービスは,病院内に設置するビーコンとスマートフォンのアプリ間通信で医療従事者や患者の位置情報を取得し,医療現場の円滑なコミュニケーションを支援する。
主な特長は以下の通り。

(1)患者の位置情報の可視化
医療従事者は患者一人ひとりの位置情報をタイムリーに把握することができる。これにより,特定の患者を探す時間の短縮や,診察案内の柔軟な順番変更ができ,業務効率化が期待できる。また,患者は,医療従事者が自身の所在地を分かってくれるという安心感から,待合室に限らず空いている場所で待ち時間を過ごせる。

患者の位置情報の可視化

 

(2)医療従事者の位置情報の可視化
医療従事者同士で位置情報が確認できることで,位置情報からお互いの業務状況を考慮することができるようになる。例えば医師が診察室にいれば,外来患者の対応中と判断し,電話ではなくチャットを送信するなど,適切なコミュニケーション手段の選択や,効率的な業務連携が可能になる。

医療従事者の位置情報の可視化

 

(3)メッセージ通知機能
本サービスは,管理画面から,医療従事者や患者へのメッセージ通知とその既読確認が可能。
これまで患者は診察の待ち時間に待合室から離れることが難しい状況であったが,自身の順番が来た際はアプリ経由でメッセージを受けることができるため待ち時間を有効に活用することができる。

メッセージ通知機能

 

(4)位置情報データを用いた適切な勤怠管理の実現
本サービスは,医療従事者の位置情報ログ(時間と場所)を取得することができ,実態に即した勤怠管理をサポートする。管理者は該当時間の位置情報ログと申請された勤怠時間のアンマッチを確認し,適切な申請がなされているか確認することができる。

(5)簡易な工事で導入可能
本サービスは,ソーラーパワー型Bluetoothビーコンの設置と,スマートフォンへのアプリのインストールで利用が開始できる。ビーコンは電源が不要のため,簡易的な工事で導入可能。

3.提供開始

2024年2月19日

4.利用料金

NTT Com営業担当者まで問い合わせ。

5.申し込み方法

NTT Com営業担当者まで問い合わせ。

6.今後の展開

本サービスにおいて,業務分析ダッシュボード機能,および業務効率化を実現する人流分析機能の提供を予定している。また,病院だけではなく,オフィスなどの他領域での展開も進め,位置情報を活用した円滑なコミュニケーション支援に貢献する。

※1:位置情報はアプリインストール時に利用者の許諾を得た上で取得する。
※2:厚生労働省「令和2(2020)年受療行動調査(概数)の概況」を参照している。

 

●問い合わせ先
NTTコミュニケーションズ(株)
ビジネスソリューション本部
スマートワールドビジネス部 スマートヘルスケア推進室
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