ソフトウェア・サービス,電子カルテ連動型「生成AIサービス」が契約300件を突破
~生成AI活用の不安に,専用セキュリティ回線をセット提供~

2026-7-24

医療情報システム(電子カルテ)

AI


病院向け電子カルテシステムを提供する(株)ソフトウェア・サービス(以下「同社」)は,電子カルテの記載業務を生成AIで支援する「生成AIサービス」の契約件数が,2025年9月のリリースから約10か月で300件を突破したことを発表した。生成AIの活用にあたり医療機関から寄せられる外部サービス利用時のセキュリティへの懸念に対しては,安全な外部アクセス環境を提供するセキュリティマネージド回線サービス「Linqual Gateway」を組み合わせることで対策が可能である。2026年8月には3つの新機能を追加費用なしで提供し,医療従事者が診療・看護など本来業務に充てる時間の創出に,同社は今後も取り組む。

電子カルテ連動型「生成AIサービス」

 

リリースから10か月で300件突破の背景

同社の生成AIサービスは2025年9月のリリース以降,医療機関からの引き合いが継続的に拡大し,約10か月で契約300件を達成した。背景には二つの要因がある。
第一に,診療報酬改定への対応や医療人材不足を背景とした,退院サマリ等の文書作成負担を軽減したいという現場ニーズの高まりである。
第二に,セキュリティマネージド回線サービス「Linqual Gateway」をワンセット提供することで,外部サービス利用への懸念を理由とした導入見送りを低減できている点である。

電子カルテ連動型生成AIサービスの概要

同社の生成AIサービスは,電子カルテと連携しながら文書作成を支援するソリューションで,以下の機能を有する。

(1) データ抽出:電子カルテ内の診療データを自動または簡易に抽出
(2) 文書作成:退院サマリ・看護サマリ・診療情報提供書・汎用文書の作成をAIで支援
(3) 自動化:退院サマリ・看護サマリは,患者の退院予定日にあわせて自動で作成
(4) 電子カルテ連携:電子カルテ内で生成結果を直接参照,および,簡易な操作で引用・転記

これにより,日常的な文書作業の負担を軽減し,診療・看護業務に充てる時間の創出を実現する。

本サービスはAmazon Web Services(AWS)の生成AIマネージドサービス「Amazon Bedrock」を通じ,Anthropic社の大規模言語モデル「Claude」を利用しており,エンタープライズ水準のセキュリティと医療文書作成に適した出力品質を両立している。また,セキュリティマネージド回線サービス「Linqual Gateway」は,3省2ガイドラインへの対応を考慮したゼロトラスト型の外部アクセス環境を提供し,生成AIサービスと組み合わせることでセキュアな運用環境を一体的に構築できる。

2026年8月に追加する3つの新機能

同社は,導入医療機関との対話を通じて把握した現場課題を,継続的に開発へ反映するサイクルを重視している。医療現場における業務負担・人材不足・診療報酬改定への対応は年々複雑化しており,一度の製品提供で完結する課題ではない。そのため同社は,製品リリースをゴールではなく出発点と位置づけ,現場の声を起点とした機能拡充を繰り返すことで,導入医療機関に対して長期にわたって価値を届け続けることを基本方針としている。

この方針に基づき,2026年8月より下記の3機能を現行費用の範囲内で提供する。

症状詳記:診療報酬算定に必要な文書の下書きをAIが自動生成
カルテAI要約機能:電子カルテの内容を職種・場面に応じてAIが要約
生成AIプロンプト共有サービス:導入医療機関同士でプロンプトや活用事例を共有

なお,今後追加される機能については,内容・規模に応じて別途費用が発生する場合がある。

1. 症状詳記
症状詳記は,診療報酬算定の医学的必要性を説明するために作成が求められる文書で,複数の診療情報を正確に参照する必要があり,医師にとって負担の大きい業務の一つである。
本機能は,編集画面から1クリックで生成AIツールを呼び出し,会計情報と電子カルテ情報をもとに症例に即した下書きを自動生成,そのまま編集画面へ引用・転記できる。
生成結果には事実と異なる内容を含む場合があるため,医師が確認・編集のうえ採否を判断する手動実行方式とし,医療安全に配慮している。

症状詳記のAI下書き提案画面

症状詳記のAI下書き提案画面

 

2. カルテAI要約機能
本機能は,電子カルテから患者ID連携で起動し,カルテ記事・検査データ・レポート等を自動取得のうえ,用途に応じてAIが要約するツールである。
救急外来サマリや診療経過サマリなど職種・場面別の複数プロンプトをプリセットし,医師・看護師・薬剤師・リハビリスタッフなど多職種での活用を想定している。
要約結果はワンクリックで電子カルテへ引用・転記でき,情報収集と文書作成を効率化する。なお,生成結果の確認は利用者の判断のもとで行っていただく必要がある。

電子カルテ連動AI要約の画面

電子カルテ連動AI要約の画面

 

3. 生成AIプロンプト共有サービス
本サービスは,同社プライベートクラウドプラットフォーム(SSIプラットフォーム)上で,導入医療機関同士が有用なプロンプトや活用事例を共有する機能である。
プロンプトのアップロード・ダウンロードに加え,他施設の活用事例をタイトル検索・分類別に閲覧でき,コメント機能で質問や情報交換も可能である。
導入施設が増えるほど知見が蓄積・還流し,サービス全体の価値が高まるネットワーク効果を持つ点が特徴である。

SSIプラットフォーム プロンプト共有サービスの画面

SSIプラットフォーム プロンプト共有サービスの画面

 

代表取締役社長 大谷 明広氏 コメント

「当社は創業以来50年以上にわたり,医療サービスの向上を医療機関と共に考え,専門性を活かした医療情報システムの創造を自ら行うことを長期ビジョンとして掲げてきました。今回の契約300件という節目は,生成AIが医療現場において実用段階に入ったことを示す一つの指標と受け止めています。
医療に従事する方々に喜んでいただけるシステム・サービスを提供し続けることを原点として,今後も電子カルテに蓄積された診療データを安全かつ効果的に活用できる環境の整備と,医療従事者の業務をサポートする製品開発を継続してまいります。」

※本サービスは同社電子カルテシステムを利用の施設に限り提供可能なサービスである。
※本サービスは文書作成・情報収集を支援するものであり,疾病の診断・治療等の医療行為を行うものではない。生成AIによる出力内容は,必ず医療従事者による確認のうえで使用すること。

 

●問い合わせ先
(株)ソフトウェア・サービス 
https://www.softs.co.jp/

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