富士フイルム,「富士ドライケム IMMUNO AG カートリッジ RSV/hMPV」新発売
1つの検体でRSウイルスとヒトメタニューモウイルスを同時に検出できる抗原検査キット
2026-10-5
富士フイルム(株)は,RSウイルス抗原およびヒトメタニューモウイルス抗原を同時に検出できる抗原検査キット「富士ドライケム IMMUNO AG カートリッジ RSV/hMPV*1」(以下,「RSV/hMPV」)を,富士フイルムメディカル(株)を通じて2026年11月末より発売する。本製品は,富士フイルムの感染症検査装置「富士ドライケム IMMUNO AG1」および「富士ドライケム IMMUNO AG2」専用の検査キットである。
富士フイルムは,2026年10月8日~10日に神戸国際展示場(兵庫県神戸市)で開催される「JACLaS EXPO 2026 -臨床検査機器・試薬・システム展示会-」に本製品を出展する。
RSウイルスおよびヒトメタニューモウイルスは,発熱,咳,鼻水などの呼吸器症状を引き起こす代表的なウイルスである。特に乳幼児や小児では,両ウイルスによる感染症が重症化することもあり,早期の感染把握が重要である。一方,両ウイルス感染症は臨床症状が類似しているため,症状のみで鑑別することは困難とされている。
今回発売する「RSV/hMPV」は,鼻腔ぬぐい液を用いて,RSウイルスとヒトメタニューモウイルスの2項目を同時に検査することができる。
また,「RSV/hMPV」は写真の現像プロセスで用いる銀塩増幅反応による高感度検出技術を応用した,同社独自の「銀増幅イムノクロマト法*2」により,通常のイムノクロマト法で使用される抗原の標識を約100倍の大きさに増幅することで,より少ないウイルス量での検出を可能としている。
検体を滴下した「RSV/hMPV」を「富士ドライケム IMMUNO AG1」または「富士ドライケム IMMUNO AG2」にセットするだけで自動測定が開始され,測定開始後,最短3.5分~15分で判定結果が得られる。専用装置による自動判定により,医療従事者の検査業務の効率化にも貢献する。
富士フイルムは,今後も医療現場のニーズに応える幅広い製品・サービスの提供を通じて,検査の効率化と医療の質の向上に貢献していく。
*1 製造販売元:(株)ミズホメディー
*2 イムノクロマト法とは,試薬に滴下した検体(鼻腔ぬぐい液など)中に被検物質(ウイルス等)が存在すると,試薬中の標識抗体と結合して抗原抗体複合体が生成され,この複合体があらかじめ検出ライン上に線状に塗布された抗体に捕捉されると,陽性(抗原あり)を示す色付きのラインが表示される検査方式のこと。簡便迅速に結果を得られることから,処置を急ぐ必要がある感染症の検査に多用されている。
1.品名
RSウイルスキット ヒトメタニューモウイルスキット
販売名:富士ドライケム IMMUNO AG カートリッジ RSV/hMPV
承認番号:30600EZX00038000
<本キットを使用可能なシステム>
デンシトメトリー分析装置
販売名:富士ドライケム IMMUNO AG1/届出番号:14B2X10002000104
販売名:富士ドライケム IMMUNO AG2/届出番号:14B1X10022000123
販売名:富士ドライケム IMMUNO AG2/届出番号:14B2X10002000123
2.発売日
2026年11月末
3.主な特長
(1)RSウイルスとヒトメタニューモウイルスの2項目同時検査が可能
鼻腔ぬぐい液の抽出液を用いて,1つの検体でRSウイルスとヒトメタニューモウイルスを同時に検査できる。検体採取時の被検者の負担軽減や,医療従事者の検査業務の効率化に貢献する。
(2)銀塩増幅反応による高感度検出技術の応用で高感度化を実現
写真の現像プロセスで用いる銀塩増幅反応による高感度検出技術を応用した同社独自の「銀増幅イムノクロマト法」により,抗原の目印となる標識を,同技術を用いない場合と比べて約100倍に増幅し,視認性を高めることが可能。ウイルス量が少ない場合でも,試料中のRSウイルス抗原またはヒトメタニューモウイルス抗原を検出できる。
【「RSV/hMPV」に応用した,銀塩増幅反応による高感度検出技術】
金(Au)コロイドと還元剤と銀イオンを共存させると,金コロイドの周囲にだけ銀イオンと還元剤が反応し,金属銀(Ag)が生じやすくなる(銀塩増幅反応)。
今回開発する検査キットは,この原理を応用。金コロイド標識つき抗体と結合した抗原を,検出ラインに塗布した捕捉抗体が捉え(ステップ(1)),前述の銀塩増幅反応をコントロールすることで,金コロイド標識があるところにのみ,金属銀を生じさせ,大きな金属銀を形成させる(ステップ(2))。
その結果,目視検出能が大幅に向上する。
参考文献: T. Broger, B. Sossen, et al., Lancet Infect. Dis. 2019; 19 852-61.
(3)感染症検査装置「IMMUNO AGシリーズ」で簡便に検査が可能
国内の医療機関・クリニックに広く導入されている感染症検査装置「富士ドライケムIMMUNO AG1」「富士ドライケムIMMUNO AG2」に,被検者の検体を滴下した「RSV/hMPV」をセットすると自動的に測定が開始され,最短3.5分~15分で簡便に判定結果が得られる。専用装置による自動判定により,医療従事者の目視判定に伴う作業負担の軽減や,判定者間の判定結果のばらつきの低減に寄与する。
【富士ドライケム IMMUNO AG2】 幅10cmのスリムな縦型デザイン
4.主な仕様
測定項目:RSウイルス抗原,ヒトメタニューモウイルス抗原
検体:鼻腔ぬぐい液,鼻腔吸引液 ※
反応時間:最短3.5分~15分
貯蔵方法:室温(1~30℃)
有効期間:24ヶ月
販売単位:10回分/箱
構成物:
テストカートリッジ,抽出液(0.6mL),滅菌綿棒,フィルター(抽出液用),フィルターキャップ(抽出液一時保管用):各10個
スタンド(抽出液用),ネームシール:各1個
※ 鼻腔吸引液を用いた場合は,RSウイルスについてのみ適用。
●問い合わせ先
富士フイルムメディカル(株)
マーケティング部
E-mail:shm-fms-hansoku@fujifilm.com
