オリンパス,ICT-AIプラットフォームの構築・実用化に向けグローバル新役職を設立
〜医療従事者や研究・検査従事者のワークフロー改善のためICT・AI活用を拡大〜

2019-3-13

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オリンパス(株)は経営方針として,"Business to Specialist" Company,すなわち,専門性の高い顧客(スペシャリスト)の要求,潜在ニーズを把握し,的確なソリューションを提案・提供できる会社であり続けることを掲げている。今回,医療・ライフサイエンス・産業分野におけるスペシャリストのワークフローの改善や業務負荷の軽減に向け,ICT-AIプラットフォーム構想を立ち上げた。本プラットフォームを基盤とし,ICTやAI分野での技術パートナーとの協業を積極的に展開し,さらなる顧客価値の向上を目指す。この構築・実用化に向け,技術統括役員直轄のグローバル役職として「Customer Solutions Development, Global」を2019年4月1日に設立する。

昨今,ヘルスケアの革新のため,患者に提供されるケアの質の向上,社会全体の健康の改善,医療費の上昇の抑制といった3つの目標(Triple Aim of Healthcare)が注目されている。この3つの目標の達成のために,病院経営の効率化や医師1人あたりの負荷軽減など,「医療従事者の満足度向上」も重視されるようになってきた。また,顕微鏡などのライフサイエンスソリューション機器が活用される基礎研究,創薬などの実用化研究,病理検査の現場においても,研究・検査の均質化・効率化が求められるようになっている。同様に,産業や交通インフラに関しても,老朽化による事故を防ぐため,日々多くの検査従事者が工業用内視鏡や非破壊検査機器などを用いて,屋内外での検査・レポーティング作業を行っているが,その負荷の大きさから,一連の作業の効率化・安全性の確保が求められている。

<2019年4月1日に新設される役職概要>
・役職名称: Customer Solutions Development, Global
・グローバルヘッド:Eddie Mitchell (ISM社CEO兼任)
・グローバル副ヘッド:相澤 光俊 (現ソフトウェア・ICT開発本部 ICTソリューション部副部長)

同社が構築に取り組んでいるICT-AIプラットフォームの構成は以下の通り。

  • 同社製の医療機器やライフサイエンス・産業分野向け機器から動画・静止画データやログデータを高度なセキュリティでクラウド上のストレージに転送。
  • 医療映像システムズインテグレーションのパイオニア企業であるImage Stream Medical社(2017年よりオリンパスグループ)のクラウドプラットフォームにより,堅牢なセキュリティ下で情報を管理。
  • 本プラットフォームを基盤とし,ICTやAIの技術パートナーとの協業を積極的に展開。
  • 収集した各種データを基に,将来的に下記のようなワークフローの改善や業務負荷軽減などの顧客価値を提供。(※を除き,医薬品医療機器等法未承認の技術となる。)

 

【内視鏡検査フローにおける貢献】
・ICTを活用した検査準備の負担軽減
・AIを活用した内視鏡の挿入支援
・AIを活用した内視鏡診断支援
・Advanced Therapy (日本語確認中)
・ICT・AIを活用したレポート作成の自動化
・ICTを活用した洗浄・消毒作業の高クオリティ化

【外科手術における貢献】
・アドバンスド・イメージング
・アクティブなEnergy Control
・AIによるSI・プロトコルトラッキング
・AR/VRを活用した処置
・機器のボイスコントロール
・イメージ・ナビゲーション
・アドバンスド・マニピュレーション

【研究や検査フローにおける貢献】
・デジタル・イメージング/デジタル・センシング
・検査工程の省力化・無人化,及び検査の均質化
・検査工程の効率化,単位時間当たりの生産性向上
・検査の専門性教育にかかるコスト・時間の低減
・検査結果の付加価値向上

ICT-AIプラットフォーム(医療現場向け)イメージ図

ICT-AIプラットフォーム(医療現場向け)イメージ図

 

ICT-AIプラットフォーム(産業現場向け)イメージ図

ICT-AIプラットフォーム(産業現場向け)イメージ図

 

●問い合わせ先
オリンパス(株)
http://www.olympus.co.jp

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