ITEM2014 アドバンスト・メディア ブースレポート
放射線科の専門用語に特化した音声入力システム“AmiVoice Ex7 Rad”とそのオプションデバイスを展示。タブレット用のアプリケーション“AmiVoice Smart”も紹介


2014-4-25


アドバンスト・メディア ブース

アドバンスト・メディア ブース

医療分野における音声入力システムでは圧倒的なシェアを誇るアドバンスト・メディアでは,ユーザーとの意見交換やサポートにも積極的に取り組み製品開発に生かしてきた。今回のブースでは,放射線科読影診断レポート向けの音声入力システム“AmiVoice Ex7 Rad”と同製品を導入したユーザー向けのオプションデバイスであるスタンドマイク,無線・有線ヘッドセット,それらと組み合わせることができるフットスイッチのほか,iOS向けの音声入力アプリケーション“AmiVoice Smart”を展示した。(4月12日取材)

●放射線科読影診断レポートに特化した
音声入力システムAmiVoice Ex7 Rad

放射線科読影診断に特化したAmiVoice Ex7 Rad

放射線科読影診断に特化したAmiVoice Ex7 Rad

AmiVoice Ex7 Radは放射線科読影診断レポート向けの音声入力システム。音声入力システムを導入することで,放射線科医は読影に専念し,テキストの入力時間を削減できるため,読影時間が大幅に短縮される。また,キーボード入力の必要がなくなることや,画面から離れて入力できるため,身体的疲労や眼精疲労が軽減される効果もある。
通常の音声入力装置は,一般用語は認識させられるが,読影やレポート用の専門用語が認識できないため,医療現場で使用できなかった。これに対しAmiVoice Ex7は用途によって異なる辞書を搭載することで専門用語の認識精度を高め,医療分野に最適化している。その中でもAmiVoice Ex7 Radは,放射線科読影診断レポート向けに単純X線撮影,CT,MRI,血管造影などの専門用語に特化した辞書を搭載している。
AmiVoice Ex7シリーズは,ほかに“AmiVoice Ex7 Clinic”や“AmiVoice Ex7 Pharmacy”など,電子カルテの作成や調剤電子薬歴向けの製品も提供している。辞書は,年に1度ユーザーの意見を取り入れ更新が行われており,現在のAmiVoice Ex7 Radの認識率は約98%を誇っており,ユーザーはスピーディ,簡単,正確に所見を作成ができる。また,複数のユーザーが使用できるため,ユーザーごとにソフトウエアを購入する必要がない。
2013年9月時点でAmiVoice Ex7 Radの導入施設数は1100施設を突破。育成に半年はかかると言われる医師事務作業補助者の教育に利用することも考えられるため,今後導入施設数はさらに増えると予想される。

●最適な読影環境を作り出す音声入力インターフェイスのオプションデバイス

AmiVoice Ex7 Radでは,これまで音声入力に最適化されたインターフェイスを持つ装置としてハンドマイクを標準で付属していた。これに加えて,両手に物を持たずに作業をしたい,ケーブルをなくしたいなどのユーザーからの意見を取り入れ,読影環境の中で運用シーンに合わせて選べるよう,ハンズフリーとなるスタンドマイクタイプや無線・有線が選択できるヘッドセットタイプの音声入力装置をオプションデバイスとして提供。さらに録音・転送操作を行えるフットスイッチも用意している。キーボードにも録音や転送の操作を割り当てることができ,これらを組み合わせることで,ユーザーごとに最適な読影環境を構築することができる。また,導入後にスタンドマイクやフットスイッチが必要となった場合にも,追加することが可能となっている。

音声入力に最適化されたインターフェイスを持つハンドマイク

音声入力に最適化されたインターフェイスを持つハンドマイク

 

フットスイッチは録音・転送操作を行える

フットスイッチは録音・転送操作を行える

ハンズフリー入力を可能にしたオプションデバイスのスタンドマイク

ハンズフリー入力を可能にしたオプションデバイスのスタンドマイク

 

●院外でのレポート入力に対応した音声入力アプリケーションAmiVoice Smart

iOS対応アプリケーションAmiVoice Smart

iOS対応アプリケーションAmiVoice Smart

タブレット用のソフトウエアでは,iOS対応のアプリケーションとしてAmiVoice Smartが出品された。これは外出中など,遠隔で画像を参照した時などに,簡単なレポートを音声で入力するためのソフトウエア。アプリケーション本体に辞書を組み込むため,AmiVoice Ex7 Radと同等の認識率を持つ。認識したものは指定の端末にWi-Fi経由で送ることができるほか,電子メールに添付して送信することができる。また,キーワードで定型文を呼び出すことが可能。短い言葉で定型文を貼り付け,それを後で修正するといったこともできる。定型文はユーザーが編集・登録することができる。アプリケーション本体は無料でApp Storeで配信されている(利用登録は有料)。

●音声入力システムの今後の展望

アドバンスト・メディアでは,ユーザーからの意見を開発にフィードバックさせ,辞書の充実とAmiVoice Ex7の機能拡充をこれまでも進めてきた。
現在はクライアントサーバタイプのシステムの開発を進めており,いままでは1端末にログインしている場合,別の端末にはログインできなかったが,今後は複数の端末に1ユーザーで同時ログインができるようになる。これにより,業務効率を向上させることができると期待される。このシステムは今年度内での提供をめざす。

 

●お問い合わせ先
株式会社アドバンスト・メディア
住所:〒170-8630 東京都豊島区東池袋3-1-4 サンシャインシティ 文化会館6F
TEL:03-5958-1031
FAX:03-5958-1032
URL:https://www.advanced-media.co.jp/


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