ITEM2018 日本電気硝子 ブースレポート 
優れた遮蔽性と安全性を両立したカバーガラス付き放射線遮蔽用ガラス「LXプレミアム」を展示


2018-5-1


日本電気硝子ブース

日本電気硝子ブース

日本電気硝子は,業界トップシェアを誇るカバーガラス付き放射線遮蔽用ガラス「LXプレミアム」や「LX防護衝立」などを紹介した。放射線遮蔽用ガラスの展示では,LXプレミアムの有用性について使用例を挙げて紹介。臨床現場の要求に応える高いクオリティと安全性を両立して築き上げてきた信頼と実績をPRした。また,LX防護衝立は,衝立専用棚の試作品として固定式と折りたたみ式の2種類,「卓上放射線プロテクター」を展示した。

●放射線遮蔽用ガラスではシェアナンバーワンの「LXプレミアム」

カバーガラス付き放射線遮蔽用ガラス「LXプレミアム」は2018年で発売7年目を迎えた。この分野ではシェアナンバーワンを誇る。黄みの強い鉛ガラス「LX-57B」に安全ガラスフィルムを貼り,その上から特殊カバーガラスを合わせた同社の技術力の高さが可能にした多層構造となっている。特殊ガラスは青みがあるため鉛ガラスと重なることで補色効果が得られ,高い透明度を実現。診療放射線技師をはじめとする検査スタッフは,検査中に患者の顔色などを観察しやすく,容態の変化などへの対応が迅速に行える。
ブースでは,最大サイズである1200mm(高さ)×2600mm(幅)のほか,検査室の出入口の扉にLXプレミアムのスリットが入ったドアを展示。このドアは,開閉時に扉の向こう側を足元まで確認することができ,接触などの防止につながる。このほか,高い遮蔽性と透明度を生かして検査室の壁の大部分にLXプレミアムを採用した事例などが紹介され,LXプレミアムのさらなる活用の可能性を提案した。

「LXプレミアム」の最大サイズを展示

「LXプレミアム」の最大サイズを展示

 

検査室ドアに「LXプレミアム」のスリットを入れることも可能

検査室ドアに「LXプレミアム」のスリットを入れることも可能

 

●容易なメンテナンスで清潔性を保持し,患者の安全確保を実現

LXプレミアムの最大の特長は,メンテナンスフリーで「くもり」が発生しないことである。日常的なメンテナンスは,一般的な窓板ガラスと同じ清掃でよい。造影剤などの飛び散りでガラスが汚れても水拭きができ,量販されているガラスクリーナーや中性洗剤を使用してもくもりが生じない。
また,ハイブリッド手術室など滅菌が必要な場面でも,アルコールによる消毒を行える。簡単にメンテナンスできることで清掃回数が増え,結果として常に清潔で汚れのない視認性の高いガラスとなり,検査精度の向上にもつながる。
LXプレミアムは,安全ガラスフィルムが入っていることで,高い衝撃安全性を実現し,地震や器具の接触などの加撃時も飛散を防止し,安全な検査環境にも寄与する。

「LXプレミアム」とくもりのある鉛ガラスを比較

「LXプレミアム」とくもりのある鉛ガラスを比較

 

●放射線遮蔽用ガラスのラインアップを展示

同社の放射線遮蔽用ガラスは,LXプレミアムのほかにも,放射線による着色が生じにくい無鉛ガラス「NB」,高い放射線遮蔽性能を持つ鉛ガラス「LX-35C」,医療現場や工業用X線の放射線防護に活躍する高い可視光透過率の「LX-57B」,γ線遮蔽に活躍する「Pro-GR」の4種類がラインアップされている。LXプレミアムの深層部分に採用されているLX-57Bは,原子力産業分野など幅広い現場で採用されている。高い遮蔽性能によって薄さを実現しながら一般的な窓板ガラスと同等の可視光透過率を有するので,放射線機器の監視窓や操作窓の用途でも威力を発揮する。Pro-GRは,核医学検査向け製品の「卓上型放射線プロテクター」に採用されている。

放射線遮蔽用ガラスのラインアップを紹介

放射線遮蔽用ガラスのラインアップを紹介

 

「LX-57B」の高い透明性をアピール

「LX-57B」の高い透明性をアピール

 

核医学検査向けの「卓上型放射線プロテクター」

核医学検査向けの「卓上型放射線プロテクター」

 

●進化を続ける移動式「LX防護衝立」

LX防護衝立は,LXプレミアムを使用した移動式の防護衝立である。化粧板のサイズや鉛当量など,必要に応じたカスタマイズが可能。標準品は4タイプが用意。衝立の幅1005mm(外寸)サイズでは,LXプレミアムのサイズによって,全面LXプレミアムの「L-Aタイプ」,上部1/2の「L-Bタイプ」,上部1/3の「L-Cタイプ」,幅1905mm(外寸)では,上部1/2がLXプレミアムの「L-WBタイプ」と,施設のニーズに応じて柔軟に対応できるようにした。
化粧板の色は,従来のブルー,クリームに加え,ステンレスの化粧板が新たに加わった。複数のパネルを連結する際など,アルミフレームと化粧板とが同じ色調になることで,圧迫感の軽減にもつながる。
また,試作品として2種類の衝立専用棚が紹介された。固定式と折りたたみ式の専用棚は,ガラスと化粧板が1/2ずつのL-Bタイプとともに展示された。棚の高さは調整できる仕組みで,ほかのタイプの防護衝立への取り付けも可能である。試作品の耐荷重は10kg。安全性を追究して,さらなる改良を加えていく予定としている。

「LX防護衝立」の2種類の衝立専用棚を試作品として展示〔固定式(左)と折りたたみ式(右)〕

「LX防護衝立」の2種類の衝立専用棚を試作品として展示〔固定式(左)と折りたたみ式(右)〕

 

●お問い合わせ先
電気硝子建材株式会社
住所:〒130-8513 東京都墨田区立川4丁目15-3
TEL:03-3632-7721
URL:http://www.negb.co.jp/


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