ITEM2019 JVCケンウッド ブースレポート 
「i3シリーズ」の新ラインアップ,マンモグラフィ画像表示用モニタ「CL-S500」「MS-S500」を中心に,各シーンでの最適なソリューションを紹介


2019-4-25


JVCケンウッドブース

JVCケンウッドブース

JVCケンウッドは,従来の解像度やモニタサイズをメインとした展示から,撮影室や診察室,手術室などのシーンごとに展示方法を変更。各シーンで最適な読影環境を実現するためのソリューションを,新製品も含めて提案した。

●撮影室コーナーでは新製品の5メガピクセルモニタを中心に紹介

撮影室コーナーでは,マンモグラフィの画像確認やRISの検査リスト表示などを想定した製品がそろえられた。

今回,新製品として紹介されたのは,マンモグラフィ画像表示用5メガピクセルの21.3型モノクロモニタ「MS-S500」。同社の「i3シリーズ」の新ラインアップで,高コントラスト2000:1を実現した。前面ガラスフィルタは,同社独自の反射低減技術により視認性を高めたほか,不意の衝撃や汚れから液晶パネルを守る役割を果たす。また,手元を明るく照らし,暗室での読影をサポートするReading Lightを内蔵,周囲の明るさを検知し,ライトの強弱を調整するオートモードも搭載している。

21.3型5メガピクセルモノクロモニタ「MS-S500」。デザインはi3シリーズに合わせてよりスタイリッシュなものになっている。

21.3型5メガピクセルモノクロモニタ「MS-S500」。デザインはi3シリーズに合わせてよりスタイリッシュなものになっている。

 

手元を明るく照らし,暗室での読影をサポートするReading Light機能

手元を明るく照らし,暗室での読影をサポートするReading Light機能

 

6月末に発売予定の27インチ内視鏡モニタも参考出品された。これまで内視鏡モニタは24インチが最大だったが,大型のフルハイビジョンの表示が可能になる。フルフラットで清潔性を維持できるほか,操作ボタンを画面の前面から後方に若干ずらして配置することで,清掃時の誤操作を防ぐ構造が初めて採用されている。

27インチ内視鏡カラーモニタ(参考出品)

27インチ内視鏡カラーモニタ(参考出品)

 

撮影室コーナーでは,そのほかに電子カルテ表示用19型1.3メガピクセルモニタ「CL-R190」などが展示された。

電子カルテ表示用19型1.3メガピクセルモニタ「CL-R190」

電子カルテ表示用19型1.3メガピクセルモニタ「CL-R190」

 

●診察室コーナーではさまざまなニーズに応じた充実のラインアップを紹介

診察室コーナーでは,参照用のカラーモニタを中心に展示し,新製品の5メガピクセル21.3型カラーモニタ「CL-S500」のほか,2メガピクセル21.3型カラーモニタ「CL-R211」や「CL-S200」,3メガピクセル21.3型カラーモニタ「CL-S300」などが紹介された。

CL-S500は,i3シリーズの新ラインアップ。MS-S500と同様に,高コントラスト2000:1を実現したほか,反射低減技術により視認性を高めたガラスフィルタやReading Lightを備えている。さらに,画面内に混在するモノクロ画像とカラー画像をピクセル単位で自動的に識別し,最適な階調で表示する同社独自の技術“ダイナミックガンマ”機能も搭載されている。

21.3型5メガピクセルカラーモニタ「CL-S500」

21.3型5メガピクセルカラーモニタ「CL-S500」

 

CL-R211は,高輝度の参照用モニタを求める声に応えて開発されたもので,最大輝度は500cd/m2となっている。ダイナミックガンマ機能を搭載して,超音波や内視鏡などのさまざまなカラー画像の視認性が向上しており,スタンダードモデルでありながら,幅広い用途で使用可能で,コストパフォーマンスに優れたモデルであることがPRされた。また,21.3型2メガピクセルモニタCL-S200や3メガピクセルモニタCL-S300は,呼吸器科や整形外科などで,肺野や骨などのより高画質な表示にも対応できる。いずれもi3シリーズのフラットでシンプルなデザインに,ダイナミックガンマ機能を搭載している。さらに,患者リストの選択や撮影の確認・条件変更などの簡単な作業を想定した23.8インチのカラータッチパネルモニタが参考出品された。

2メガピクセルカラーモニタ「CL-R211」(左)と「CL-S200」(右)。CL-S200は,ダイナミックガンマ機能をオンにしており,内視鏡画像の表示基準であるGamma2.2に合わせて表示されている。

2メガピクセルカラーモニタ「CL-R211」(左)と「CL-S200」(右)。CL-S200は,ダイナミックガンマ機能をオンにしており,内視鏡画像の表示基準であるGamma2.2に合わせて表示されている。

 

21.3型3メガピクセルカラーモニタ「CL-S300」

21.3型3メガピクセルカラーモニタ「CL-S300」

 

23.8インチのカラータッチパネルモニタ(参考出品)

23.8インチのカラータッチパネルモニタ(参考出品)

 

そのほかに,2台のモニタを1つの支柱で支えるデュアルスタンドも展示された。スペースの有効活用につながるほか,モニタ同士の高さや傾きの調整が容易になる。既存のモニタにも取り付けて使用できる。

2つのモニタを1つの支柱で支えるデュアルスタンド

2つのモニタを1つの支柱で支えるデュアルスタンド

 

●個別の要望にも対応可能な手術室向け映像情報ソリューション

手術室向け映像情報ソリューションとして,フルフラット大型モニタ「OPERION375」や「OPERION346」,4K対応カメラ(参考展示)などが紹介された。同社の手術室向け映像情報ソリューションは,装置や画面が増加し,煩雑になりがちという手術室の課題を解決するため,モニタを壁に埋め込むことを提案,欧州では約800室の導入実績がある。モニタサイズは21.5インチから75インチと幅広く,既存の手術室でも導入しやすいよう,完全埋め込み型ではなく,壁に直接取り付ける形式も可能となっている。内視鏡画像や生体情報,術場の映像などを分割表示でき,タッチパネルで操作する。映像の記録やストリーミング配信もできるほか,個々の要望に応じたソリューションの提供も可能だ。

75インチのフルフラットモニタ「OPERION375」。完全に壁に埋め込まれており,ケーブルなどで動線が邪魔されることがない。

75インチのフルフラットモニタ「OPERION375」。完全に壁に埋め込まれており,ケーブルなどで動線が邪魔されることがない。

 

●空間音響デザインソリューション「KooNe」も活用し,より快適な読影空間を提案

ブース中央では,デスクやチェアにJVCケンウッドグループのビクターエンタテインメントが提供する空間音響デザインソリューション「KooNe(クーネ)」を組み合わせ,より快適な読影空間を体感できるコーナーが設けられた。働き方改革などにより,サテライトオフィスなどでの読影の増加が考えられるなか,よりリラックスしながら読影できる空間を提案するもの。今回は,デスクはオカムラ(株)の「Cruise & Atlas」を展示し,クルージングを楽しみながら読影するイメージで紹介した。また,KooNeは間接音による空間音響設計を採用,優しく音が届くようデザインされているほか,上部では小鳥のさえずり,足下では川のせせらぎを流し,より自然にリラックスでき,かつ集中力が保てるようになっており,すでに病院や歯科医院の待合室などで導入されている。

また,12メガピクセル(4200×2800ピクセル)のカラーモニタが参考出品として展示された。2つのモニタで構成していたマンモグラフィ画像を1つのモニタで表示でき,ベゼルに邪魔されることなく読影できる。また,ACアダプタが不要でモニタの厚みも薄く,狭いスペースにも設置が可能となる。

より快適でリラックスしながら読影できる空間を提案。モニタは参考出品された12メガピクセルのカラーモニタ。

より快適でリラックスしながら読影できる空間を提案。モニタは参考出品された12メガピクセルのカラーモニタ。

 

●お問い合わせ先
社名:株式会社JVCケンウッド
住所:神奈川県横浜市神奈川区守屋町3-12
TEL:045-450-1890
URL:http://www3.jvckenwood.com/pro/healthcare_sys/


TOP